The Long & Winding Road - 1999/08


1999/08/10 JSSEへの参加

 ひさしく、この日記も更新されていなかった。学会があったり、研究会に参加しているうちに、更新が滞ってしまうことになった。「読者」をことさら想定していない「日記」だから、別にいいだろう。読者なんているわけない。

 JSSE(日本科学教育学会)に参加した。「質的研究のはたす役割と研究者と実践者の協同性について」という自主シンポジウムで、発表させていただく機会をいただいた。中原の発表自体は、非常に反省点の多いものだった。ツメが甘すぎた。もうすこし、緻密にやらなければダメだ、本当にそう思った。学会終了後の「うちあげ」では、指定討論者の先生がたと、YSNの研究チームで、三宮にでて「しこたま」飲んだ。おいしいお酒だった。ここで白状するが、一杯2000円以上のお酒を飲んだのは、僕にとって「事件」だった。ごちそうさまでした、すみません、懲役、また増えましたね。

 学会2日目は、山内先生と鈴木先生に自分の修士論文を見ていただく機会にめぐまれた。するどいツッコミに、コトバが濁る。こちらも反省させられた。

 とにかく、学ぶことがおおい学会だった。


1999/08/11 流れる雲をおいかけて

 故郷の北海道に帰ってきた。僕は生粋の北海道人だ。「生粋」とはいっても、「なまいき」と読んではいけない。確かにそうかもしれないが、正しくは「きっすい」である。

 千歳空港から札幌を経由し、一路、実家のある旭川へ。電車の車窓からは、どこまでも緑が続いている。緑の中に、数本の木なんかがポツンとあると、それは僕にとっての原風景である。今年の北海道は、本当に猛暑で大変なんだけれども、冷房のきく電車から、その風景を眺めているその限りにおいて、暑さは感じない。涼しさを感じる。
 僕は毎日そういう原風景をみて育った。しかし、内地にでるまで、その風景を自分の原風景だと思ったことはなかった。

 電車も旭川に近づいてきた。見覚えのある景色が、目のまえにあらわれてくる。旭西橋が見えた。あの橋の近辺は、高校時代、よくチャリでとばした。事故にあわなかったのが奇跡だったなぁと思ったけれど、そういえば、一回事故にあったんだった。なんで旭西橋に俺がいたんだ?、まぁ、いい、詳しい話は、ずいぶん前に忘れた。

 車窓から、流れる雲をおいかけていた。流れる雲をこの目でおいかけたのは、今年になった3度目の「貴重な出来事」だった。

 おいおい、おまえはどこに流れていく?、そうつぶやいたら、なぜかはわからないけれど、苦笑がとまらなかった。中原中也の詩にそんなのがあったから。


1999/08/13 - 15 だって、そこに山があるから

 まぁまぁ、忙しい日々をすごしている。北海道で「静かなブーム」になっている(?)というパークゴルフにいったり、大雪に登山にいったり、妹とバトミントンをしたり。「シュウロンはどうした?」と聞かれそうだが、そういうことをいうのは、野暮だ、もっと粋なことを聞きなさい。

 登山で思い出したが、今年は「上ホロカメットク」という舌をかみそうな山にオヤジとオカンとのぼった。

 昔むかし、「アマチュア登山家」のオヤジに僕は聞いたことがあった。

 「なんで苦しい思いして、ヤマにのぼるんさ」

 答えはそっけないものだった。

 「だって、気持ちいいべ」

 野暮だね、オイラは。今の僕なら「もっと粋なことを聞きなさい」といいたいが、そんな知能はいまも持ち合わせていない。

 「自分のやりたいことには必ず理由がある」というのは、アタリマエの話だが、ホントウナノカナァと、今の僕は思う。たとえ、誰もを納得させるようなコトバにはならなくても、「やりたいことはやりたい」し、「したいことはしたい」。それでいいのではないかと思うようになった。自分だけの感じられるリアリティを、どうして人と共有「しなければならない」必然性があるのだ。この「しなければならない」は曲者だ。もっと素直になればいい。

 最後にひとことだけ。「屁」をこきながら、山を登ったり、下山するのは、みっともないからやめなさい。イヤ、やめなくてもいいけど、そうするのなら、決して「山の空気は気持ちいい」とは言わないことです。彼女の名誉のため、名前はふせるけど。そして、僕は、その親の子である。


1999/08/17 飲みすぎだって

 今では、あんまりカラダがついてこなくなって、というか、その次の日が「酒かす」みたいになっちゃうので、むかしほど飲めなくなったけど、今日は、北海道に帰省してはじめて飲みにいった。ハイ、飲みすぎました。酔い覚ましとかいって、帰りは市街地からカムイの実家まで歩いたんだけど、なんか、急に「さらに」飲みたくなって、セブンイレブンで酒をかって、ひとりで飲みながら帰ってきた。酔い覚ましになってないやん、アホちゃう?


1999/08/31 富山にて

 とうとう、我が研究プロジェクトの説明会の日だ。富山の現場の先生の前で、プレゼンテーションをし、ソフトウェアのインストールをする。現場の先生の目は厳しい。プレゼンの途中で、何度も厳しいご指摘をうけた。堀田先生の助け船のおかけで、何とかプレゼンテーションを終了することができました。ありがとうございました。

 

 交流研+プロジェクト(こうりゅうけん・ぷらす・ぷろじぇくと)は、明日からはじまる。


NAKAHARA, Jun
All Right Researved 1996 -