あなたの会社には「ゾンビ化した理念」がさまよっていませんか?
あなたの会社には「ゾンビ化した理念」がありませんか?
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先だっての慶應MCCでの授業「ラーニングイノベーション論」には、首都大学東京の高尾義明先生におこしいただき、「組織理念と従業員の動機」について、受講生みなでデイスカッションする機会を得ました。
高尾先生には、大変お忙しい中、ご出講をご快諾いただき、心より感謝いたします。
素晴らしい講義をたまわり、受講生はもちろんのこと、僕自身、大変勉強になりました。本当にありがとうございました。
(今回の授業には、理念経営をなさっている花王の人事の方々もゲスト参加いただきました。心より感謝をいたします。特に、下平博文さんには、授業の中で、大変多くのご示唆をいただきました。下平さんには、かつてワークプレイスラーニング2008の際に、お世話になったことがございます。8年ぶりにお逢いできて大変嬉しい事でした。その節は大変お世話になりました。)
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高尾先生のご講義のあとは、受講生をまじえてのディスカッションをおこないました。ディスカッションでは、受講生の間からさまざまな質問をいただきました。どれも、実務にねざした興味深い問いであったように思います。
個人的にもっとも興味深かったご質問は、
「理念は(環境の変化などに応じて)変わっていいのですか?」
という受講生の方からのご質問でした。
実際、多くの組織では、社長や経営者の交代に応じて、すべてとは言わずとも、理念が見なおされ、改訂されることがあります。
また、理念の中には、環境や市場の変化に応じて、時代遅れになってしまうものもあり、改訂やバージョンアップがなされることもあります。
要するに、理念の中には、その一部に「変わって行かざるをえないもの」も含まれている、ということです。
しかし、一方で、理念の中には「変わってはいけないもの」も含まれています。
時代や環境変化、そして社長や経営者の交代をもってしても、
組織が、その組織であるために必要なもの
は「コアの理念」として持たなければなりません。組織の中には「ブレないもの」がやはり必要なのです。
別の言葉で申しますと、
もしその理念を失ってしまったとしたら、もう、組織が「その組織」ではなくなってしまうもの
それが「コアの理念」なのかもしれません。
理念経営では、
変えてもいいものと
変えてしまってはいけないものを
しっかりと峻別する智慧が必要になってくるようです。
受講生の皆さんに、
「皆さんの会社では、何年に何回くらい理念を見なおしていますか?」
と僕の方から問うたところ、「5年ー6年」くらいである、と答え方が3名ほどいらっしゃいました。これが一般的かどうかはわかりませんが、市場や環境変化に応じて、あるタイミングで理念の一部は見なされている、ということです。
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ところが、実際の組織の中では、
変えてもいいものと
変えてしまってはいけないものを
しっかりと峻別する智慧
はなかなかうまくいかないところも多々あります。
「確固たる理由」がなく、前に制定された理念が「形骸化」していたり、「誰も口にしないものになっていたりする理念」があとを立ちません。要するに
「置き去りになっている理念」
「忘れ去られている理念」
が、全世界には3億個くらいある、ということですね(笑)
ある時代に「ジャストアイデア」や「思いつき」によって(Someone hit upon idea!)、理念が生み出されました。
しかし、その後は、権力者が失脚・交代したか、あるいは、なんらかの理由で、「全く陽の目」をみなくなってしまう理念(Essentially, dead)。
実質は
「おまえはもう死んでいる(dead)」
のだけれども、いまだに形式上「生き残っており(Living)」、目標をすでに失い、夜な夜な当てもなく彷徨っている(Go nowhere)理念。
会社の中には、「ゾンビ化した理念」がうようよしているところもあるから注意が必要です。
ワンワードで述べれば「理念ゾンビ」?
こんな感じですか?
やっぱり生み出したからには、しっかりと「大往生」してもらわない、とね(笑)。
みなさんの会社には「ゾンビ化した理念」が、さまよっていませんか?
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今日は「理念」についてのお話をしました。
組織や職場のメンバーの「多様性」があがり、かつ、組織のめざす目標や戦略が「不明瞭」になりやすい際には、理念経営といったものが一般にはめざされるものです。
しかし、一方で理念はまことに「形骸化」しやすい。
手を抜いたら「一瞬で形骸化するもの」。それが理念です。
みなさんの会社には「ゾンビ化した理念」が、さまよっていませんか?
そして人生はつづく
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投稿者 jun : 2016年6月17日 06:10
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