「非ルーティン」を支えるための「ルーティン活動」!?

 昨日は、プレ・パフォーマンス・ルーティンに関する論文を読みました。
 ワンセンテンスで申し上げれば、プレパフォーマンスルーティン(Pre-Performance Routine)とは、

 非ルーティン的なパフォーマンス(すなわち強烈な成果)を発揮したい個人が、パフォーマンスの「前」におこなうルーティン活動

 のことをいいます。

 最近ですと、ラグビーの五郎丸選手が、キックの前におこなう「カンチョー」のようなポーズ?(ごめんなさい・・・何と言ってよいかわからず。でも、メディアではあのポーズだけがクローズアップされていますが、あれは彼のプレパフォーマンスルーティンの一部ですね)で、このプレパフォーマンスルーティンが有名になりました。

 パフォーマンスの「前」には、誰しもが「成果のプレッシャー」に押しつぶされそうになります。
 
 ときには「成果へのプレッシャー」に押しつぶされ、何一つ物事が考えられず、目の前が「ホワイトアウト」してしまうような事態も生まれます。これを専門用語では「チョーキング(Choking effect)」とよぶそうです。

 昨日読んだ論文では(Musagno, C. et al 2008 Sport Psychology Vol.22 pp439-457)、このチョーキングを抑制し、集中力を高めるために、プレパフォーマンスルーティンを実施した、といいます。

 88人のボーリングプレーヤーを実験参加者としてこれを行い(シングルタスクデザイン)、プレパフォーマンスルーティンの効果を実証することができた、という論文でした。

 ま、いろいろ細かいことがあるけれど、要約すれば、そういうことです。

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 僕はスポーツ心理学の専門家では1ミリもありませんが、これを煎じ詰めて抽象的に考えますと、

「非ルーティン」を支えるための「ルーティン」

 という発想はまことに興味深く感じます。

「非ルーティン」は、おそらくは「非ルーティン」の中から生まれてくるものではなく、日々のルーティン活動や、それにともなう大量の練習、集中力の向上の中から、生まれてくるものだと思うからです。

 一般には、「非ルーティン」と申しますと、「天性」「才能」「ひらめき」「感性」といった「個人ではあずかり知らないものによる希有な現象」を想像しますが、それもあるっちゃあるんだろうけど、今日のような論文は、それとは違う次元を想像させてくれます。

 むしろ

「非ルーティン」を支えるための「ルーティン」

 なのです。

 興味深いですね。

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 妄想力を高めて考えますと、

 ビジネスの世界でも、非ルーティン的な成果や仕事に従事している人には、「ルーティン」を持っている人も少なくない

 ような気もしています。
 日々の練習、努力、決まり切った自分だけの約束事の中から、とてつもない成果を出しているような方が、何人かいらっしゃいます。

 あなたは、どんな「ルーティン」をもっていますか?

 そして人生はつづく

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