「よきマネジメント」には「段差」がともなう!?

「よきマネジメント」は「諸刃の剣」です。

 「よき上司」に恵まれ、それらを享受できている場合は「人生ハッピー、うきうきルンルン」なのですが、そういう期間は必ずしも長いわけではありません。人も状況も、常に変化しつづけます。

 多くの場合、「よきマネジメント」を自分に提供してくれる上司とのつきあい、彼 / 彼女との「別れ」を、人はいつしか経験することになります。

 そして「よきマネジメント」から「移行」していった先には、必ずしも同等の「よきマネジメント」が待ち受けているわけではありません。もし許されるなら、すべてが「よきもの」であってほしい。しかし、実際のリアル社会は、そうではないのです。
 そこには「これまでとは違う上司」・・・多くの場合は、「ふつーの上司」ないしは「ちょっとイケてない上司」が存在しており、これまでとの違いに、あなたは「面食らうこと」になります。

 おざなりなコミュニケーション、いい加減な面談、曖昧な指示、公正さや誠実さのない行動。
 これまでの上司のマネジメントレベルが高ければ高いほど、移行先の新たな上司の「イケてなさ」が目につきます。場合によっては「不適応」や「拒否反応」として発現する場合もあるから、注意が必要です。

 要するに、

「よきマネジメント」は「段差」を生み出す可能性が高い

 のです。 

 これまで享受してきたマネジメントのレベルが「高い」ものであればあるほど、「これまで」と「移行した先」には「段差」が生まれる可能性が高くなります。「圧倒的にレベルの高いマネジメント」と、「圧倒的にレベルの低いマネジメント」の「段差」は、当社比「3メートルくらいの段差」になるでしょう(笑)

 リアル社会は「均一に物事が優れている」わけではありません。「段差」が生まれうるのは、「人に人をあてがう場合」の宿命です。物事が均一に優れているにこしたことはないのですが、あいにく、そうではない。また常に物事は変化しており、人は一カ所に留まることはなかなか難しいものです。

 かくして、

 働くことのリアルは「段差」に向き合い続けること

 でもあります。

 すべての段が「一期一会」
  「高い段」から多くを学び
  「それなりの段」をくぐり抜け
  「低い段」は反面教師にして、また学ぶ
 大丈夫、「一生つづく段」は、ない。

 仕事人生は、もしかすると、その連続なのかもしれないな、と思ったりもします。

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 今日は「よきマネジメントにまつわる段差」のことをかきました。実は、これと同様のことは、「教育」においても同じなのではないかと思います。

「よきクラス」「よき先生」に恵まれれば恵まれるほど、そうでないものと直面したとき面くらい、そして、人は戸惑います。そう考えるならば、「段差」を生きているのは子どもも同じかもしれません。

 世の中に、人がつまづくような「極端な段差」がなくなり、
 社会が高度にバリアフリー化することを願いたい

 しかし、一方で、残酷なことに「リアル社会は断じてそうならない」ことを知っているわたしたちは、せめて、

「段差」を受け止める心の平静さ
「段差」を乗り越え、学びぬく知性

 をもちつつ、明日を行きたいと願うのです。

 すべての段が「一期一会」
 そして人生はつづく