あなたの会社・組織には「改革ゾンビ」が、さまよっていませんか?

 今日も、会社の廊下には、夜な夜な、今にもクタばりそうな「改革ゾンビ」が足をひきずりながらうろついき、あてもなく彷徨っている。あなたの会社には、そんな「改革ゾンビ」が、彷徨っていませんか?

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 昨日申し上げましたとおり、今週の僕は「学習習慣」です。某所にて開催されている、海外から講師の先生を招いて開かれている「組織変革に関するワークショップ」に参加させて頂いております。

 会はまだ進行中であり、関係者・参加者の方々に、ご迷惑がかかってしまうといけないので、この場で詳細を申し上げることは差し控えます。
 が、会を主催してくださっている先生、そして事務局の方々には、この場を借りて、心より感謝いたします。ありがとうございました。

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 先にも述べましたとおり、この会において、みなが学ぶべきテーマは「組織変革」です。
 組織変革と言われると、なんか大それた気もしますが、そんなときは、デカルトよろしく「困難は分割」してみるとよいのではないかと思います。

 様々な議論があることは承知していますが、ざっくり言うと「組織」は結局「ヒト」から構成されておりますので、「組織が変わる」のは「ヒトが変わること」でもあります。
 なんてことはない、「組織が変わる」といっても、結局は「人がかわること」です。

 僕の専門とする人材開発(人的資源開発)が、「組織変革」を射程にいれはじめ、定義をすこしずつ変更していったのは1980年代くらいからだと自認しています。
 人材開発は、もともと「個人を対象にした試み(個人レベルの試み)」でしたが、その頃から急速に「組織レベルの取り組み」をふくむものに発展していきました。
(これは、近刊の日本労働研究雑誌に小論を執筆しておりますので、もし興味がおありでしたら、そちらをご覧頂きたく思います)

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 さて、ワークショップ初日の昨日は「組織変革をなすばあい、そもそも組織をどう見立てるか?」ということについて、朝から晩まで学びました。
 今回は、小生、英語で聴くことに集中していたため、夕方くらいには集中力を失い、「意識もうろう子ちゃん」でしたが、まぁ8割くらいは、何とか理解することができました。

 昨日のセッションで、その際でてきたのが、先ほど冒頭の「改革ゾンビ」という表現です。
 なかなか面白く、言い得て妙だな、と思って、ついつい講師の方に、あとでお話を伺いにいってしまいました。

 講師の方曰く、

 一般に、大きな組織には、いわば「ゾンビ」のように生きながらえている「組織改革の試み」がたくさんあるといいます。

 それは、ある時期に、エライ人の「ジャストアイデア」や「思いつき」によって生み出され(Someone hit upon idea!)ました。ゾンビには「生みの親」がございます(笑)。

 しかし、それは不幸なことに、権力者が失脚・交代したか、あるいは、なんらかの理由で、「全く陽の目」を見ませんでした(Essentially, dead)。
 しかし、改革というのは、いったん「大ナタ」を振り上げてしまうと、それを「どっこいしょ」と降ろすのは用意ではありません。

 たいていの場合、

「あのー、まったく申し訳ない、まことに勝手なことだとは承知しておるのですが、今回は、なにとぞ、生まれなかったことにしていただけないでしょうか?」

 と、ゾンビさまに「菓子折り」をおもちして、お願いしにいくことはできないのです、いったん生まれてしまったら(笑)。
 だって、ゾンビの生みの親の「いいだしっぺ」が「権力」をもっていることが多く、大義名分があって生まれてきている。さらに都合がわるいことに、「改革は奏功するまでに時間がかかること」のが常なので、明示的に「とどめ」をさすことはできない(泣)。

 よって、そうした「改革」は、実質は「死んでいる(dead)」のだけれども、いまだに形式上「生き残っており(Living)」、目標をすでに失い、夜な夜な当てもなく彷徨っている(Go nowhere)ことが多いのだといいます。
 これが「改革ゾンビ」!(笑)
 
 この表現を聞いたとき、「うまく喩えるな」と感心してしまいました。
 同時に、この国には、夜な夜な当てもなく彷徨う「改革ゾンビ」がたくさん生息しているな、とも思いました。 改革ゾンビって、こんな感じ?

 みなさんの会社には「改革ゾンビ」が、さまよっていませんか?
 改革ゾンビを見たことのあるひと、手をあげて!(笑)
 あくまで一般論としていいますが、大学には・・・結構、彷徨っているかも。。。(泣)

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 問題は、せっかく起こす改革を「改革ゾンビ」にせずに、実質的にも「Work(機能)させる」にはどうするか? ということです。
 
 多忙な日々を暮らすわたしたちは、その先の「こたえ」を思わず知りたくなるのですが、まだ初日なので、そこまでは至っておりません(笑)。これから数日間は、おそらく、このことを学ぶのだと思います。楽しみです。

 嗚呼、できるならば「改革ゾンビ」をこれ以上、生み出したくはないものです。ゾンビとして生きながらえるのではなく、自分の人生を全うして、生ききってほしい(笑)。問題は、そのために何ができるか、ですね。

 あなたの会社には「改革ゾンビ」が、夜な夜な、あてもなく彷徨っていませんか?
 
 そして人生は続く

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追伸.
 人材開発の「最先端」と「最新の知識」を、半期13回の講義で学びきる。今年も、僕の主宰するコース「ラーニングイノベーション論」が慶應丸の内シティキャンパスで開催されます。

ラーニングイノベーション論 2015(慶應丸の内シティキャンパス)
http://www.keiomcc.com/program/lin/

 ラーニングイノベーション論は、過去6年続いてきた講座で、この13回で、人材開発の基礎基本をすべて学ぶことができます。いまや卒業生は200名以上。人によっては、九州や北陸・名古屋からも受講をしてくださってる方もいらっしゃいます。

 今年の「ラーニングイノベーション論」は、今年も内容を大幅に刷新し、5月からはじまることになりました。
 もしご興味をお持ちの方がいらっしゃいましたら、どうか受講をご検討いただけますようよろしくお願いいたします。募集はまだはじまったばかりなので残席がございますが、どうかお早めにご検討をお願いいたします。まずは話から聞いてみよう、ということでももちろん大丈夫です。どうぞよろしく御願いいたします。

ラーニングイノベーション論 2015
(ご登壇いただく講師の先生方:心より感謝いたします)
松尾 睦先生(北海道大学大学院)
難波克己先生(玉川大学)
木村滋樹先生(ヤマト運輸株式会社)
守島基博先生(一橋大学)
服部泰宏先生(横浜国立大学)
金井壽宏先生(神戸大学)
島村公俊先生(ソフトバンクモバイル株式会社)
髙木晴夫先生(法政大学)
高尾隆先生(東京学芸大学)
中村和彦先生(南山大学)
吉田毅先生(ヤフー株式会社)
曽山哲人先生(株式会社サイバーエージェント)
中原 淳(東京大学)

ラーニングイノベーション論 2015(慶應丸の内シティキャンパス)
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