ビジネスパーソンの「放課後の学び」とは「プロジェクト」である!?

 ビジネスパーソンが仕事を終えたあと、何かを学ぶこと
 すなわち「ビジネスパーソンの放課後の学び」は、いわゆる「ひとつのプロジェクト」だったりします。
 そこには、他人には、なかなかうかがい知ることのできない、様々な調整や交渉、それにともなうストーリーが付随することが多いものです。

「ビジネスパーソンの放課後の学び」は、まずは仕事の調整からはじまります。
 その日に仕事場をはやく抜け出せるよう、何とかかんとか、前々から仕事を整理する。その日に限って、例外的な業務が発生しないよう、お昼頃から天に祈り、猛烈に仕事をこなします。

 家庭があり、子どもがまだ小さい人なら、家人を説得し、家をあけることを納得してもらわなくてはならない。やはり、その日に限って、子どもが発熱しないことを祈って、家を出ます。

 そして

 ーその日ー 

 当日は、ここまで頑張って、学べることを幸せに思い、愉しもうとする自分がいます。
 しかし、一方で、正直に正直に、胸の内をさぐりあててみると、「やっぱり放課後の学びを諦め、この時間、身体を休めることができたらいいのにな」と思う気持ち、「無理矢理、仕事場やら家庭をあけてきたけれど、みんなに悪いな」と思う気持ちが、心の奥底で蠢いていることを認めないわけにはいきません。一瞬、そういう弱さが自分を襲うのです。
 そんなアンビバレンツな感情(両面感情)をひきずりながら、会場に向かいます。

 しかし、会場にくれば、100%そうした気持ちは吹き飛びます。

 「やっぱり来て良かった」

 会場から出る頃には、少し疲れたけれども、元気になっている自分がいるのですけれども。

 これが、ビジネスパーソンの放課後の物語のひとつです。皆さんの場合は、いかがでしょうか。

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 なぜ、自分がこんなことを思うかというと、僕自身が「学び手」である時間を、年に数回持ち、同様の思いをもつことがあるからです。

 ふだん、僕の日常は、今、圧倒的に「アウトプットすること」に費やされていますが、そんなアウトプットを繰り返していくと、心がパサパサになっていくことに気づかされます。

 ぱさぱさに乾いてゆく心を
 人のせいにはするな
 みずから水やりを怠っておいて
 自分の感受性くらい
 自分で守れ
 ばかものよ

 とうたったのは、茨木のり子さんですが、ぱさぱさになっていく心には、自ら水やりをしなければなりません。そんな貴重な「水やり」の時間に、そのように思うことがあります。

 僕は「弱い人間」です。

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 この週末は、家族の理解を得て、自分のために学びの時間をつくることができました。一緒に学んで下ったみなさま、そして、このたびわたしに様々なことを教えてくださった先生方、スタッフの方々には、心より感謝いたします。ご迷惑をおかけするといけないので、名前を出させて頂くことは差し控えますが、自分に、大変素晴らしい「水やり」をすることができました。ありがとうございました。

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 何歳になっても、修了証をいただけるのは嬉しいことですね。ふだんは「教え手」であることの方が多いのですが、同時に、ひとりの「学び手」としてありたい、と切に願います。

 嗚呼、今週も激務です。
 そして人生は続く

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For the business person to study a course at an educational institution after their work is a "project" in itself. Behind their learning project, there are a lot of arrangements and negotiations.

In order to learn after work, the business person has to arrange their work schedule. To be specific, for getting out of their workplace earlier, they have to arrange their workload, avoid other commitments, and work harder than usual some days before.

If they have a spouse and kids, they have to persuade them and obtain an approval to come home late. While they are learning, the other has to do the house work and take care of kids. They have to negotiate with their spouse to accomplish the project.

On the day they begin...

They want to study hard and enjoy it. But they also have an urge not to attend the class and have a rest instead because they have been working harder than usual for some days.
I hope to learn...
I want to have a rest...
They have ambivalent emotion at that time but still go to the place to learn.
When they arrive at the class, they get excited and forget the ambivalent emotion totally. They can enjoy learning.

I think that this is the typical story of the business persons' learning after work. How about your case?

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Why am I writing about this topic? This weekend, I participated in a 2 day extension course of one university. As usual I taught as a professor, but I want to be a learner sometimes.

As usual, I spend a lot of time out-flowing my knowledge (lecturing and writing). However, because I out-flow something everyday, I feel that my head is like an empty box.
When I begin to learn (in-flow), sometimes I too have ambivalent emotion.
In this weekend, thanks to the family's understanding, I spent 2 days learning. It was very valuable time for me. I really appreciated it.

Although I am nearly 40 years old, I feel very happy to get the certification. I want to be a learner all my life.
Life goes on...