仕事のストーリーを語る:ひょんなことから、たまたま、ここにいます!?

  Everybody has stories
 (誰もがストーリーをもっている)

 昨夜は合宿お籠もり最後の夜です。夜は、受講生の皆さんと一緒にワインなどを飲んで語っておりました。
 そこで、誰彼ともなく!?はじまったのが、「今日、この合宿に至るまでの自分の足跡を、"差し支えない範囲!?"でみんなに語る」ということでした。自分も少しだけお話をしました。受講生の皆さんの、これまでのキャリアの話に耳を傾けておりました。

 まことに興味深いと思ったのは、本当に月並みですが、

 Everybody has stories
 (誰もがストーリーをもっている)

 というアタリマエのことです。
 大学を卒業して、最初に就職した会社では鮮魚コーナーに配属され、アジをさばきにさばき(アジはさばくのに失敗しても、叩きにすればいいので、新人に任せられる仕事だそうです。正統的周辺参加の事例?としても興味深いですね)、その後、転職。紆余曲折有り、現在は、人事の仕事をなさっている方!?。
 銀行につとめ留学、今は組織コンサルティングをなさっている方。スポーツ関係の会社に就職し、その後、いくつかの会社を渡り歩いたあとで、つい先日、起業なさった方。海外のエアラインからホテル転職し、現在は、研究所につとめている方。ひとつの会社で、さまざまな出来事に揉まれつつも、音楽などのアートの活動をなさっている方。工場の生産ラインで経験をつみ、現在はコンサルティングをなさっている方。

 アタリマエだのクラッカーですが、本当にひとりとして、同じようなストーリーはありません。「人生は単線じゃないよな」とつくづく思いますし、「前もって計画できること」なんてたかがしれてるとも思います。「キャリア教育」用に加工されたり、パッケージ化されていない、こういう社会人の「生の語り」を、ぜひ、多くの学生が聞けたとしたら興味深いだろうな、と感じます。

 個人的に印象深かったのは、多くの方が自分のキャリアを語るときに、「いや、ひょんなことに・・・」とか「たまたま・・・なんですよ」というような言葉を用いることです。そして、そういう偶然の瞬間を、多くの方は「見逃して」いません。

 僕はキャリアの専門家ではありませんので、適当なことをいいますが、「ひょんな瞬間に起こったこと」あるいは「たまたま起こったこと」から、そのつどそのつど、自分の進む方向を選択肢、今に至っている、という点が、非常に興味深く思いました。またまた安易に「能力」を「捏造」するとすれば「ひょんなこと力(りょく)」「たまたま力(りょく)」でしょうか。そういう資質が非常に興味深く感じました。

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 今日はシャバに帰ります。
 講師の方の話す英語も、だいたい聞き取れるようになってきたのですが、こういうものは、そうなってくると終わりが近づいているものです。
 
 今回の合宿での、様々な出会いに感謝いたします。実務家と肩を並べて学ぶ時間は、まことに嬉しく、また、よい勉強になりました。

 そして人生は続く