渋谷駅地下の「渋滞スポット」で考える!? : なぜこの場所は「渋滞」するのか?

 東急東横線のプラットフォームが地下に生まれ、装いをあらたにした「渋谷駅」。

 その構造は、結構、複雑で、最初のうちは、仕事で渋谷に訪れるたび、「迷子」になっていました。乗り換えに当社比1.2倍の時間がかかるのです。

 しかし、まぁ「慣れ」というのは恐ろしいものですね。最近は、かなりショートカットなども憶え、ずいぶん、はやく移動できるようになってきました。

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 ところで、「渋谷駅」と申しますと、駅地下の「ある場所」を通り過ぎるたび、僕は、「不思議な気持ち」になります。

「人間がどのようにして動き、行動するか、なんて予想することは難しいよな」

「ある光景」を見ると、そのように思うのです。
 わかる方はわかると思うのですが、その場所とは「地下の8番出口のエスカレータ前」です。ここは、渋谷駅地下の「渋滞」ゾーンではないか、と思います。

shibuya_transaction.png

 ここは、東急田園都市線から降りるお客さんがもともと多いのですが、さらに、最近では、東急東横線から渋谷交差点方面に向かうお客さんが、この場所で「クロス」するもので、「渋滞」が発生することが多いのです。
 お客さんのベクトルが、ちょうど、このスポットで「直行する=ガチンコする」イメージでしょうか。

Aさん「おれは、こっちの階段に登らなきゃならないんだよ。だから、長い列つくって、並んでるんじゃないか。なかなか列が進まないよー」

Bさん「わたしは、その"列"を突っ切って、マルキュー方面に行かなければならないのよ。どこに列つくられたら、困るのよ。ちょっと間をあけてください」

Aさん「おっ、なんか、変な人が、間に入ってきたぞ。もしかして、この女性は、オレの列に横入りしようとしてんじゃないか? 通さぬぞ、通さぬぞ」

Bさん「だから、あたしは、あんたの列なんかに1ミリも興味はないのよ。通せんぼしてないで、さっさとどきなさいよ。わたしが行きたいのはあっち! 列の向こう!」

 ・・・そら、進まんわな。
 
 こういうからといって、特に、駅の方に何か申し上げたい気持ちはありません。「渋滞」をつくりたい、と思う関係者など、いないわけで、何とかしたいと思っているでしょうから。
 よくこういう人の混んでいる場所で、どう考えても権限がなさそうに思われる若い駅員さんやアルバイトの方に「キレ」ているオッサンがいますが、そういうのを見るたびに、僕は切なくなります。何という「宛先のないメッセージだ」と。

 むしろ、そうした光景をみたときに、「人々の行動を予測して、流れをつくること」って難しいだろうなと感じます。また、「最低限のリソースで、現状をいったい、どのように変えればいいのかな」なんて、妄想が膨らむこともあります。

 おそらく、こちらの解決策を何とかうてば、どこかで、また違う行動が起きるかもしれない。そうすると、他の流れとバッティングするかもしれない。
 変更するといっても、新たにエスカレータ増設とか、穴ぼこトカーンと掘るといったことは簡単にはできない。ならば、最低限のリソースで、何を変え得るのか。そして、何も変えることはできないのか。これは、全くどうしようもないことなのか。
 
 かくして、考えると、人の行動、ないしは、人の行動を変化させるというのは、まことに興味深いものです。そして、そのように考えていると、大渋滞を抜けて、いつのまにか、外に出ています。

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 ま、かくして、誰にとっても「1ミリ」も得にならないお話から、週がはじまりました(笑)。渋滞をどのように変化させるかを考えることは、誰にも頼まれたことではないので、余計なお世話なのですけれども(笑)、皆さんのお近くにも、そのようなゾーンがないでしょうか? 鉄道会社の方には、そうした場所を極力少なくする努力を継続して頂くとして、そうしたゾーンで、ふと考えてみることも、面白いことのように思います。

 あなたの近くにふとしたことから「渋滞」が生じる場所はありませんか?
 それはなぜ「発生」しますか?
 それは、プチ工夫で、改善することはできませんか?

 嗚呼、今日は月曜日。
 今週も、なかなかにハードです。
 今週の小生の目的は「生き残る」。

 そして人生は続く。