プチ・プレゼンビデオの作り方:レクチャーの一部をオンラインにする
最近、自分の授業時間において「僕自身が情報を伝達する時間」が惜しいなぁ、と思うようになりました。「授業をしたくない」「レクチャーをしたくない」と言っているわけでもなく、また、「レクチャーをする必要がない」と言っているわけではありません。
そうではないんです(笑)。
僕が、言いたいことは、
1.「一方向的に情報を伝達すること」ならば、授業時間前・授業時間後にオンラインのビデオを提供するので、そちらを見てもらっても、いいのではないだろうか?
2.その分、あまった時間を使って、学習者同士が、対話・ディスカッションをしたり、活動を行った方がいいのではないか
と思うようになっているのです。
様々な学問分野がありますので、他の分野でもできるかどうかは知りません。また、他人にすすめる意図もありません。あくまで僕がそう思っているということです。
もしかすると、これは、いわゆる「反転授業」?というやつなのかもしれません。定義をよく知らないので、これがそれに当てはまるかどうかは知りませんが、僕的には「プチ・プレゼン・ビデオ」ということで、以下を、書き進めます。
実際、僕の、いくつかの授業では、すでに、僕がプレゼンテーションをビデオで撮影し、受講生に授業の前後にみてもらう、ということをやっています。
あのね、ちゃんと授業はするんです(笑)。あくまで、それに捕捉して、プチ・コンテンツをつくっているということです。動画ビデオを、事前にみせるのであれば「予習」、事後に見せるのであれば「復習」ということになりますね。
といいますのは、最近は、本当にプレゼンテーションを動画にするのは、本当に簡単だからです。この敷居が驚くほど下がったことが、前述した「レクチャーをする時間が惜しいな」と思うことの背景でもあります。できれば、浮いた時間を、その他の、よりインタラクティブな活動に使いたいのです。せっかくの「直接対面の機会」ですので。
僕の使っている方法は、中原研OBの舘野さんに教えてもらった方法ですが、下記のようにやっています。
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1.デスクトップを「動画撮影」しつつ、音声録音できるソフトウェアを入手する。
Macならば、Snapz Pro Xがあります。だいたい6000円くらいか、と。動画形式でのスクリーンキャプチャと音声録音ができれば、どんなソフトでもかまいません。
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2.音は重要なので、外付けマイクを用意します。(内蔵マイクでもできます)
僕は、USBマイクの「Yeti」を使っています。12000円くらいで少し値ははりますが、綺麗に音声をとれます。
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3.普通に、いつものように、プレゼンをパワーポイントでつくります。出来たら、それを開いておきます。
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4.下記の図のように、パワーポイントをひらきます。Snapz Proの「ムービー撮影」で、撮影する範囲を「赤線」のようにあわせます。で、あとは、撮影開始してください。いつものように、プレゼンをします。サイドバーの各画面をポチポチしながら、プレゼンをいつものようにすればいいのです。Snapz Pro Xは、「赤線」の部分のみを動画キャプチャーしています。
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5.プレゼンを読むときは、マウスで読んでいるところを動かしながらよむといいでしょう。プレゼンを読んでいる音声は、気持ち、大きめ、明瞭に発音します。経験的には15分くらいをMaxに、めざすが10分くらいのコンテンツがいいのではないか、と思います。
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6.撮影終了。そうすると、「赤線」で囲った部分のプレゼン+音声のムービーファイルが出力されます。これをYoutubeなどにアップロードするだけです。Youtubeでの動画公開範囲は「限定公開」にしておけば、URLを知っている人だけに公開されます。このURLを、あとは、知って欲しい人にシェアすればいいのです。
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最初のうちは慣れないかもしれませんが、慣れてくると、ほぼ失敗なく、プレゼンの音声付き動画が撮影できます。
あと、最初はなぜだか知りませんが「恥ずかしい」です。この様子を、誰かにこそっと見られていたとしたら、「穴があったら入りたい気分」になるかもしれません。
なんせ、絵的に「微妙」です(笑)。
ひとりで、画面に向かって、プレゼンをしてますから(笑)。この様子は、誰にも見られたくないかもしれません。
かくして出来たプレゼン動画は、「作り込まれていない」ですし、「驚くほどシンプル」だし、全く「凝っていない」ですが、「一方向的に情報を伝達する」だけなら、これでも、十分ではないか、と思っています。敢えて、「小生」のむさ苦しい顔を見ることなど、必要ありますまい。
最近は、
「あ、授業で、あのこと言い忘れたな」
「授業の前に、こんなことを知って欲しいな」
と思ったときは、この方法で事前・事後に、参加者の方々にプレゼンをお贈りしています。
しばらくしたら、この「実験」も飽きるのかもしれません(笑)。が、まだまだ深いやり方がありそうなので、しばらく、このまま「探究」してみることにします。
そして人生は続く。
投稿者 jun : 2013年5月17日 09:06
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