【完結編】「残念な研究計画書」の書くための5つのポイント!?:研究しない、絞れていない、調べない、主張しない、そもそも出来ない研究計画書
小生にとっては、もはや風物詩のようになっていますが、毎年、この頃になりますと、研究計画書を目にする機会が多くなります。
研究計画書といいますと、まー、あれですわな、「素敵な研究計画書の書き方」などは、書籍やら、ネットやらに情報があふれておるわけでございまして。
へそまがりの小生は、どうしても、一寸変わったことをやろうということになるわけでございますな。
というわけで、本日は、「残念な研究計画書を書くコツ」について、書いてみたいと思うわけでございます。
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残念な研究計画書、いいかえれば「アチャパー、やらかしちゃいましたね」といったような研究計画書を書くコツは、次の5点です。
1.研究しない
2.絞れていない
3.調べていない
4.主張していない
5.出来ない
1から5まで、これを、時間の許す限りにおいて、少しずつ説明しきたいと思うのでございますな。よろしいですかな。
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1の「研究しない」というのは、一寸、冗談のように感じますな(笑)。だって「研究しない研究計画書」というのは、形容矛盾ですから。でも、これ、本当によくあることなんでございます。
具体的には、このタイプ1の研究計画書には、ざっくりいうと、
人材育成について勉強したい
とか
経営学習論について体系的に勉強したい
と研究計画書に書いてあるわけです。
嗚呼、とても残念です(笑)。
ガクン。
大学院は「研究」をするところであり、「勉強」は「研究を通して」するものでございます。「勉強」するのは、あたりまえのことであり、敢えて、述べることでもないわけでございます。
研究計画書では、その先のこと、「自分の探究したい課題」、すなわち「研究」について述べなければならないのですな。研究計画書は、「勉強計画書」ではないのです。
この状態、ビジネスの文脈に喩えていいますと
「あなたは、どんな商品を開発したいですか?」
と聴かれているのに、
「(商品を開発するための)化学を、今から、勉強したいです」
「(商品を売るための)経営学を、一から、勉強したいです」
と答えていることに近い状態です。その「残念っぷり」がおわかりいただけるかと思うわけでございます。
もうおわかりでしょうが、「残念な研究計画書の書き方」は、そのまま真に受けないでほしいのでございます。そんなことを真正面から論じる趣味はないのでございまして。それを「裏返していただければ」、「素敵な研究計画書の書き方」になりますので、どうか、そちらの方をご賞味いただきたいのでございます(笑)。面倒くさいことしなさんな、とおっしゃる御仁もいらっしゃるかと存じますが、そこは「へそまがり」、どうしても、普通のことはしたくないのでございます。
ふぅ。
今日は、タイプ1を説明し終えたところで、時間切れでございますな(笑)。
ちょっと、文体を敢えて変えてみたのですが(落語の桂枝雀さん風に変えてみました・・・本日、柳屋花緑さんとの対談がございますもので、なぜ枝雀さんかは、特に理由はありません、たまたま昨日深夜にDVD見てただけ)、予想以上に時間がかかってしまいました(笑)。
というわけで、
お後がよろしいわけではないのですが、
また明日(笑)。
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というわけで(笑)
今日は、その続きなのですけれども、昨日は途中で失礼しましたな。小生、ブログを書ける時間は、本当に限られており、一日15分- 20分しかないのです。その範囲内で、書ける範囲を書こうと思うわけでございます。無理せず、できる範囲で。
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さて、早速、時間がないので、本題に入りますが、昨日は1まで、ご紹介いたしましたな。残念な研究計画書を書くポイント?は、下記のように5つあるのでございますな。残りは4個なのでございmす。
1.研究しない
2.絞れていない
3.調べていない
4.主張していない
5.出来ない
続く、2なのですけれども「絞れていない」というのは、もっとも、よくある「残念な研究計画書」の症状?なのでございます。たとえば、こういう感じでございますな。
「オラは、OJTについて研究するナリよ」
そうナリか(笑)
突然コロスケ登場でございますな。
久しぶりのコロスケは、まことに懐かしいのでしょうが、しかしながら、上の研究の射程は、「広っ」て感じでございましょう。
OJTっていったって、誰に対する?
どんな企業規模? どんな業種?
上記のような文言を、研究計画書で見つけると、それはそれは、残念な気持ちになるので御座います。
ビジネスのコンテキストにひきつけて考えるならば、仮にIT企業だといたしますと、
「我が社は、どんな製品をつくればいいのでしょうか?」
という問いに対して、
「コンピュータっす!」
と答えるようなものです。
「誰が、どんなコンテキストで使い、どんな特徴をもつコンピュータで、競合と何が違ってて、どんないいことがあるのか?」
と聴きたくなるでしょう?
先ほどのコンテキストに戻しますと、それって、どんな場所で、どんなときに、誰に対して行われるOJTなの? さらにいうならば、そして、なぜ、それが問題で、それを解決することが、どんなメリットがあるの?
という疑問はわいてきますでしょう。
最低でも、ここまで絞れると、より具体的になります。
1.Where + When + Who(どこで、いつ、誰が)
2.Why(何が問題なのか)
3.Social Impact + Academic Impact
(社会や学術にどんな影響があるのか?)
たとえば、あくまで例ですけれども、先ほどのOJTを例にしますと、下記のようなイメージのように「絞ること」ができます。あくまで例ですよ、これが、研究として、本当に成立するかどうかは知りません。
中小企業で 組織参入時に行われる 新入社員に対するOJTに関する研究
(Where + When + Who)
をしたいと思う
理由は、
中小企業にはなかなか人材育成投資にまわす資源がなく、企業規模にあった効率的なOJTのあり方を模索することが必要である
(Why)
これをおこなえば、
日本の9割以上を占める中小企業の経営を支えることができる
(Social Impact)
学術的にも中小企業の研究は少なく、貴重な知見を提供できる
(Academic Impact)
ということになるのでしょう。
あくまで例です、例。しかし、絞り込んで、明確にしていくというのは、こういうことです。
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3「調べていない」、4「主張していない」というのは、実は2「絞る」を行っていくためには、不可欠なことになります。それは上記の「Academic Impact」にかかわることです。
研究は、あくまで「オリジナリティ」を主張しなくてはなりません。つまり、どんなに実務的には解決しなければならなくても、「すでに誰かが研究をしていたら」、Acadeic Impactは「ゼロ」なのです。
ですので、以前、どこかの誰かが、同じようなことをやっていないかどうか、先行研究を調べる、ということをきちんとやらなくてはなりません。先行研究を「調べ」、適宜、それを「引用」しつつ、オリジナリティを「主張」しなくてはならないのです。これがAcademic Impactを語ることです。
具体的には、Ciniiなどの論文データベース、専門書、研究書、論文を読みながら、何がわかって、何がわかっていないかを、調べて、オリジナリティを主張しなくてはなりません。最低でも、そのくらいはしないと、研究計画書は書けません。
Cinii
http://ci.nii.ac.jp/
しかし、どうにも、「残念な研究計画書」には、これがないのですな。だから、何がオリジナリティなのかがわからない。
うーむ、残念ですな。
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最後の5「出来ない」は、フィージビリティ(実現可能性がない)ということです。
要するに、研究計画としては絞れているし、先行研究も調べているし、オリジナリティを主張もしている。でも、「たぶん、それ現実には出来ないよ」というような研究計画というのがままあります。
たとえば
新入社員が3年間でどのように熟達するかを参与観察する
とかですかな。
あのー、修士というのは2年間なのですけれども・・・。
それに、3年間、新入社員を追っかけることを許諾してくれる職場ありますの?
できないよ、、、たぶん、、、それ。
たとえば
経営者1000人にヒアリングをして・・・・
あのー、そんなコネあんの?
という感じです。
つまり、研究の実現可能性がない。
どんなにすぐれた研究計画でも、実現可能性がないものは、やはり「残念だな」と思います。
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以上、つらつらと、「残念な研究計画書」の書き方を5つにしぼり書いてきました。もちろん、残念な研究計画書が増えればいいのではなく、その逆でございます。素晴らしい研究が増えることを願っています。
一番いいのはですね、お近くに大学院生や研究をやったことのある人がいたとしたら、自分の書いた研究計画書を見てもらい、コメントをもらうことかもしれませんね。
最後に、1つお詫びです。
本文章、落語調で書くつもりでしたが、途中からどうでもよくなって、もう、文体がわけわからなくなったことをお詫びいたします(笑)。本当に適当パンチですみません。
お後がよろしい感じもするんだか、しないんだか、わかりませんが、そろそろ時間です。
そして人生は続く
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投稿者 jun : 2013年5月 9日 07:16
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