東京大学大学院・学際情報学府・中原研究室入試説明会 2012 : あなたも中原研で熱い血潮をたぎらしてみませんか?

 何が何だかわからないまま、湘南爆走族状態(古い!)で、4月が終わってしまいました。心も身体も疲労困憊、阿鼻叫喚、相思相愛、十人十色という感じです。
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 あっ、今日、26日ですか。終わってないのね、まだ(笑)。でも、明日から、本格的なGW突入ということで、オラ的には、そうです。心は「お花畑モード」。今日一日頑張れば、明日から解放される・・・。

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 この一ヶ月を振り返り・・・

 教育的には、今年は、中原研は出入りがありました。D3の島田徳子さんが、武蔵野大学・准教授、D3の脇本さんが青山学院大学・助手になられました。M2の伊澤さんは、某大手生命保険会社でデータ分析の仕事につかれました。皆さん、心より、おめでとうございます!よかったですね。

 新入生としては「USTする看護師」の新M1の保田さんが入ってこられ、おそらく、学生生活を愉しんでおられるのではないか、と推察します。

 今年のゼミは、各人のパフォーマンス向上を意識した運営をしています。ドシドシと論文・書籍を書いていって欲しいものです。

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 研究的には原稿を片っ端から書いている段階です。今チャレンジしているのは、上田信行先生との共著の執筆・編集です。GW後には、他の本、論文の校正も帰ってくるので、今のうちに何とかしたいのですが、かなり苦戦中です。

 他にはいくつかの調査を仕込みつつ、中にはデータが新たに取得できたものがあるので、早朝ごとに格闘しています。

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 学内業務は、いろいろありますが、いろいろ進んでいて、いろいろなSomething newなものが、立ち上がります。これは、おいおい、語ることができるようになったら、お話しします。To be continued...という感じです。

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 あっ、最後に宣伝ですが、中原研究室独自の入試説明会を実施します。
 2013年度から、東京大学大学院・学際情報学府にて中原の研究指導をご希望の方は、ぜひ、研究室見学・説明会を6月9日10時に開催いたしますので、お越し頂ければ幸いです。会場は本郷キャンパスを予定しています。

東京大学大学院・学際情報学府・中原研究室入試説明会 2012
http://t.co/VmTp5oRe

 近年、応募者が多数となっており、願書提出前の個別面談は行うことができなくなってしまいました。

 中原研究室で学ぶことにご興味をもってくださっている方は、ぜひ、こちらにご参加ください。

 中原から研究室の運営方針、研究内容のプレゼンを行うほか、所属の大学院生から生の話が聞けると思います。僕の本性、研究室の実態をぜひ院生からナマの声で聴いて下さい。何も隠すことはありません(笑)。

 なお、研究指導は行いませんので、あらかじめご承知おきください。

 明日から本格的なGWに入っていきます。
 小生、GWは、すべて遊ぶわけにはいきませんが、ちょっと自然にでも戯れてこようと思っています。お花畑で、モンシロチョウなんかを追いかけようと思います。

 Have a nice weekend!

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■2012/04/27 Twitter

  • 09:25  ブログ更新。東京大学大学院・学際情報学府・中原研究室入試説明会 2012開催 6月9日(土) 午前10時-12時 本郷キャンパスにて:大学院で中原に研究指導をご希望の方はぜひご参加下さい! http://t.co/zzKcE3H4
  • 04:09  全く同感です。ひとつの場・ワークショップを終えるたびに、「何とか、ぎりぎりセーフで生き延びた・・・もう、しんどい、次はないな」と思います。が、いつのまにか、またやっています。@takaotakashi 毎回ワークショップが終わるたびに、今回も生きのびれた、と思うのです。  [in reply to takaotakashi]
  • 04:06  聴くことは、一見「受動的な行為」ですが、実は「積極的な行為」ですね!@takaotakashi 人が話をしないとき、その人を話すようにさせることはできない。ただ、私が話すのをやめて聴く体勢をつくることはできる。他の人を変えることはできない。でも自分を変えることはできる。  [in reply to takaotakashi]
  • 04:05  新人教育の新たな意味・付加価値を模索したいです!RT @tkanai1954 新人を通じた組織開発というのは、最高のギフトですね。新人にもベテランにも RT 「これからの新人教育の話をしよう - 新人を通じた組織開発、イノベーション創発!」 6/4(月)午後6時半 都内開催  [in reply to tkanai1954]
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■2012/04/26 Twitter

  • 11:31  京都着。今日は京都大学へ。明日は阪大へ。
  • 10:14  ブログ更新。「新たな新人教育」のあり方をさぐる:新人を通じた組織開発、イノベーション創発への期待: http://t.co/XoEZKT62
  • 07:06  「これからの新人教育の話をしよう - 新人を通じた組織開発、イノベーション創発!」という100名規模のイベントを、6/4(月)午後6時半から都内で開催する予定です。今年の新人教育を振り返り、来年を構想する機会にできたらと思います。1週間ほどで募集開始です。よろしければぜひ!
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投稿者 jun : 2012年4月27日 09:17


「新たな新人教育」のあり方をさぐる:新人を通じた組織開発、イノベーション創発への期待

 企業にとって「新人教育」とは、一般に「コスト」だと認識されています。

「バカこくでねー、新人教育は投資だっぺ」

 だとおっしゃる方もいらっしゃいますが(この認識は素晴らしいと思いますが)、一般的な認識は「コスト」でしょう。一般的には、、、たぶんね。

 ただでさえ、クソの手も借りたいほど忙しいのに・・・おっと間違った・・・ネコの手も借りたいほどクソ忙しいのに、右も左も前も後もわからない新人に、いろいろなことを教え、彼 / 彼女がたぶん・・・やらかしちゃうであろう失敗を許容するべく、セーフティーネットのある仕事の割り振りを行い、時に応じてケア / 事後処理をする。それが職場における新人教育の「リアリティ」です。

 先日、お逢いしたあるビジネスパーソンの方は、

「5月は憂鬱だよ・・・新人の面倒を見なくてはならないので、帰宅時間が、それだけで1時間は遅くなるだよ」

 とおっしゃっていました。
 
 きっと同じような思いをお持ちの方は、日本全国で、もっと多くおられるでしょう。

 誰もが昔は新人だった。
 昔は、オレも新人。あなたも新人。クルックー。
 できなくても、わかんなくても、ある意味、しゃーない。
 それがしゃーないことは、頭ではわかってる。
 でも、でも、でも・・・
 帰宅が遅くなるのは、しょんぼりだよ
 
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 誠にお疲れさまです。

 職場の人員は常に不足しています。うちはマンパワーがあまってあまってしょーがないんですよ、というマネジャーの語りを、僕は寡黙にして今まで一度も聴いたことがありません。

 若い人たちに早いとこ一人前になって、ガシガシ働いてもらわないと、職場としての目標・成果を達成できない。でも、とはいえ、育成にかかるコストはなるべく最小限にしたい。

 あー、どうしよ。

 多くの新人たちを受け入れている、日本中の多くの職場は、そういうディレンマにあるのかもしれません。

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 さて一方で、こうした一般的な新人をめぐる認識とは異なり、近年では、「新人教育」に「別の付加価値」をもたせようとする組織もあります。

 新人は、「組織によって、一方向的に、組織色に染められる存在」なのではなく、時には、組織を「いい意味」で「揺さぶり」、時には、組織内に様々な「つながり」をつくる存在でもあるのです。

 もちろん、その影響はポジティブな影響にも、ネガティブな影響にもひらかれています。しかし、あなたが、マネジャーであるならば、願わくば、新人を受け入れることで、組織にポジティブな影響をもたらしたいと願うのは、当然のことでしょう。

 先ほど書きましたように、新人教育は、一般に「コスト」と認識されています。が、どうせコストを払うのであれば、そこに「新人が育つ以上」の「ポジティブな別の付加価値」をもたせたい。

 例えば、新人教育にあたる先輩社員が部門の壁を越えて協働できる機会にするとか・・・新しい事業を生み出すような変革のきっかけにするとか・・・。

 ひと言でまとめるならば、

 新人を通じた組織開発
 新人を通じたイノベーション創発

 ということになるのでしょうか。

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 長い前置きになりましたが、6月4日(月曜日)午後6時半から都内で、このようなテーマに基づく100人規模のイベントを開催します。

 テーマは

 これからの新人教育の話をしよう
 新人を通じた組織開発、イノベーション創発!

 です。

 詳細なご案内は、ゴールデンウィーク明けになるとは思いますが、ぜひ、今からスケジュール帳にご記入いただけますと幸いです。

 6月は、多くの企業で、今年の新人教育を終わった頃になると思います。「これまでの新人教育」を振り返り、「これからの新人教育」を構想する場になれば素敵だな、と思っております。どうぞお楽しみに!

 Looking forward to seeing you!
 Jun

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  • 15:04  大学院授業「経営学習論」。Ashforth, Sluss and Harrison(2007) 組織文脈における社会化. / Turner(1996)の通過儀礼論 / Bridges(1980)のキャリア移行論。

  • 10:57  海外駐在マネジャーが「失敗」する確率は、低い組織は3%、高い場合は70%となっている(Borstorff et al 1997): @masahiro_sekineさんの英語文献発表 #nakaharalab

  • 10:18  参加者募集中だそうです。サイエンスガールの皆様>「理科苦手だったんだよねー」という人が科学を楽しめるために:女子向けサイエンスイベント「Science Girls' Talk」参加者募集: http://t.co/LdV7vdx3

  • 10:10  大学院・中原ゼミ(@nakaharalab)。今日の研究発表は舘野さん、福山さん。英語文献は関根さんで「Mentoring across global boundaries」海外キャリアにおける出身国と赴任国メンターによる影響の実証研究 #nakaharalab

  • 09:47  ブログ更新。「マネジャーになること」を「学習」の観点から捉えなおす: http://t.co/oFAACDPr


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投稿者 jun : 2012年4月26日 10:08


マネジャーになるということの意味 : 「学習の観点」から捉えなおす

 マネジャーになることは「生まれ変わり」に喩えられることがあります。

 入社してマネジャーになる前までは、「ひとり」で「限定的な範囲」における仕事をガシガシやってきた個人が、マネジャーになったあとは、「他人」を使って「より大きな物事」を成し遂げなければならない(Getting things done through others)。

 こう書いてしまいますと、「なんだ、それだけのことかい」「アタリマエのコンコンチキだよーん」というツッコミを受けそうなしますけれども、それは、個人にとっては「大きな転機」になります。

「ソロプレーヤー」であった時分に学習したことの一部を「棄却」して、新たな役割を「再学習」しなければらない。一部は捨て、一部はそのまま残し、一部は「新たな物事との統合」をはかる。そういう「区切り」の時間を、どうしても、ある時期過ごさなければ成りません。

 また、マネジャーになることは、原則として「自分がいなくても他人の手によって、物事が動く状態(Work without You)」をつくることに似ていますので、そこには、ある種の「寂しさ」がつきまとう。
 一方で、マネジャーになることは、自らが先陣をきって、やりたいことを成し遂げるチャンスでもある。そこには「希望」もある。

 寂しさを感じつつ希望を見て
 希望を見つつ、寂しさを感じる

 このように、マネジャーになることは、「もうひとつの矛盾に満ちた世界」への参入であり、「学習」そのものなのです。

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 さらに、近年では「Getting things thorough others」のうちの「others」が多種多様になってきています。現代の職場は多種多様です。女性、非正規雇用の方々、そして留学生、外国人、年上の部下。
 もはや、マネジメントしなければならない「others」は、かつてのように「正社員男性」ではありません。

 さらに「はじめての管理職」が、海外勤務であることも、ままあることです。海外勤務の場合には、さらに「寂しさ」「不安」の中での「学習棄却」「再学習」が過酷になる可能性があります。

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 従来、「マネジャーになること」は、主に「キャリア移行論」の中で扱われてきました。貴重な研究が多々ありますが、量的には、まだまだ不足しており、今後、さらに多くの社会的ニーズが生まれると思います。今後の研究も、さらに期待が高まりますね。

 中原は、数年前から「海外赴任した日本人マネジャーの学習論」にホソボソと取り組んでおり、その成果の一部は近著で論じられる予定です。 
 さらに、これに続き、今年は、某社において、より実証的な研究をさせていただける予定になっています。楽しみです。

「マネジャーになること」を「学習論」の立場から捉え直すとどうなるんだろうか。特に「マネジャーになること」を「個人のキャリア移行」と捉えるのではなく、「コミュニティ間移動」「境界移動」と捉えると面白いんじゃないの、と勝手気ままに考えております。

 最近は、本当に多忙で「僕の考える時間」は、ズタズタ・チリヂリ・コッパミジンコ!?になっておりますが、その「コッパミジンコ」さんたちを集めて、そんな妄想をしております。

 そして人生は続く。

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■2012/04/24 Twitter

  • 22:15  入念に準備しつつも、はじまってしまったらインプロで運営する柔軟性かな、と思います。RT @clione しっかりした/デザインと準備があっての相互発生的な学びなのかな、と。RT グループワークの導入でコケない!?ための3つのポイント http://t.co/uF8htPl1  [in reply to clione]
  • 22:03  今、僕たちに必要なのは、Creative Confidence(自らがクリエイティブな存在であるという自信や誇り)なんじゃないだろうか。僕はそう思う。根拠レスで恐縮だけど(笑)、やれるよ、きっと。
  • 21:39  興味深い>「最もクリエイティブな国」は日本、「最もクリエイティブな都市」は東京。しかし、「日本人は自らをあまりクリエイティブだとは考えていない」。米国、英国、ドイツ、フランス、日本の18歳以上の成人5000人調査(Adobe調査): http://t.co/ac2IG9jO
  • 10:10  こんな公募研究があるそうです>平成24年度国立教育政策研究所公募型研究「思考力・判断力・表現力等の能力を育成する取組に関する調査研究」: http://t.co/JrANiKz2
  • 09:51  「iTunesUと大学」取材。吉見俊哉先生のインタビュー。ネット時代に失われがちな知識の作者性、知識の体系性、知識の歴史性のお話。
  • 07:30  【ブログ更新】グループワークの導入でコケない!?ための3つのポイント:短期的にかつ部分的に導入する場合の、あくまで、派手ゴケしないための最低限の内容です。盛り上がるかどうかは知りません(笑): http://t.co/GbY01cyb
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投稿者 jun : 2012年4月25日 09:43


グループワークの導入で派手ゴケしない!?ための3つのポイント

 最近は、研修やセミナーなどで、「導管型教育」を乗り越える工夫が、様々になされるようになりつつあります。ここでいう「導管型教育」とは、「知識のある側から、知識がない側への一方向的な知識伝達」とします。

 もちろん、人材育成が組織の中で行われている以上、組織が自己の戦略や目標を組織メンバーに「伝達」する局面は、ゼロにはなりません。また、ゼロにする必要もありません。

 しかし、提示した様々な情報が、各人において解釈され、行動につながるようなより深い理解を得るためには、学習者の側が、自分の考えや経験を「外化」して、知識を構築していくやり方 - いわゆる「協調学習的!?な学習機会」が求められるのだと思います。

 結局、人は「腹オチ」したことしか、行動しません。
 否、「腹オチ」しても、そのままでは、行動しないくらいです(泣)。
 それほどまでに、「他人を変化させる」ということは、難しいことなのです。
 そりゃ、そうだよね。

   ▼

 しかし、全くの経験がない一般の方を対象にした「協調学習的!?な学習手法」を、研修などで実践してみても、なかなか苦労があるようです。

 みんなで活動をする時間になっても、ぐつぐつして活動がすぐには、始まらなかったり、不平不満を述べる輩があらわれたり(泣)、議論があっちゃにいったり、こっちゃにいったりして、よじれて、ねじれて、蝶蝶結びになっていたり(泣)。

 「協調学習的!?な学習手法」は、いったんはじまると、同時多発的に進行していきますので、外部からの介入がなかなか難しくなります。

 で、結局どうなるかというと、島型の机配置で、研修をしている場合には、「沈没しかけている島」とか「ダークな香りをぷんぷんさせている島」とか「今にもキレかけの人と、ふんぞりかえった人が対面している島」が、ここあそこに、生まれることになります(泣)。

 おー、こわ。

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 こうしたことを最低限防止するために、協調学習を導入する「前」にできる、もっとも、ベーシックなやり方は、下記の3つを意識することです。

1.意義付け
 なぜグループで、複数の人々が話し合いながら、学ぶのか、その意義についてキチンと説明すること

2.ゴールイメージ
 話し合った先には、どのようなゴールを設定しているのかを、きちんと共有すること

3.ローンチセッション(Launch Session)
 本当の課題の前に、簡単な予備課題をやってみる。その課題をグループで解決することを通して、学習者個々人が、どのように振る舞ったらよいのかを体感させる。

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 1の「意義付け」は「協調して学ぶことの意味をきちんと学習者に理解させる」ということです。

 特に、グループでの話し合いが絡み合って、都合が悪くなりだすと、

「そもそも、なんで、みんなでやる必要があったんだ? オレは一人でやった方が早いので、今から一人でやらせてほしい」

 と吠えてくる、いわゆる「困ったちゃん」が生まれます。こうしたことを防止するためには、その「意義」や「意味」をきちんと理解していただく必要があります。
 「早さ」が大切なわけじゃないんだよ、と。

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 2の「ゴールイメージ」は、各人に「ゴール」を意識してもらうことです。これが曖昧だと紛糾することがままあります。
 協調して話し合った先に、何が求められているのか。
 たとえば、いろいろな人から意見をもらって、一人一人の理解を深化させることが目的なのか、それとも、みんなでひとつの解をつくるのが目的なのか。
 そこでたどりついた結論が、その後に、どのように活かされるのか。
 そういうゴールイメージを共有しておく必要があります。

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 3の「ローンチセッション」は、いわゆる予備課題の実践ですね。「ローンチ(Launch)」とは「発射」のことですが、「その前にやっておくべき課題」のことを「ローンチセッション」と呼ぶ場合があります。

 この予備課題をグループで解決して、各人に理解していただきたいことは、

(1)一人一人がアイデアを出し合うことが重要なこと

(2)他人のアイデアを発展的に借用したり、付け足しすることで、さらに付加価値の高いアイデアを生み出してもよいこと

(3)必要な場合には、話し合うときのルールや、役割を設定することについても、グループで検討してもよいこと

 です。

 特に、(1)と(2)は、個人の学習観や知識観と関係してくることです。あまりにも「個人主義バリバリな学習観や知能観をもっている個人」、あまりにも「学校化された学習観や知識観をもっている個人」は、(1)や(2)に関して「抵抗」があります。ですので、本当の課題に入る前に、「準備(Preparation)」をしてあげる必要があるのですね。少しほぐしてあげる必要がある。これらは、10年くらい前の、初期の協調学習研究でよく言われていたことです。

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 今日ご紹介したのは、かなりカッチリした目標がある中で、部分的に、協調学習的手法を取り入れるための、最低限の留意点です。グループワークによっては、こういう導入のやり方ではない場合もあるので、そこらあたりはご注意ください。もちろん、これ以外にも、やり方は「腐る」ほどあります。これらについては、また機会をみて、お話しします。

 上記のような条件下では、経験的には、この3つをしっかり留意して「仕切り」を事前に行っておけば、盛り上がるかどうかは保証できませんが(笑)、「かなりの確率でコケない」とは思います。

 それに対して、経験のないノービスの方がやってしまいがちな罠は、

「あのー、何でもいいから、グループで話し合ってください」

 という指示を行ってしまい、学習者を放り出してしまうことです。

「講師やファシリテータが介入したり強制したりしないのがグループ学習なのだから、指示は避けて、学習者に任せてしまおう」

 と考えてしまいがちなのですね。
 で、「何でもいいから」という発言がでてしまう(泣)。

 もちろん、そういう非構成の協調学習的手法も奏功しないわけではないですが、一般に、そういう場合は、学習者とファシリテータに高いリテラシーと経験と覚悟・・・それより何より「長い長い時間」が求められるように思います。

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■2012/04/23 Twitter

  • 16:23  対話型鑑賞法についてUSTがあります。@tomokihiranoさんのプレゼン>【報告】ミュージアム・トリップ vol.3 対話式鑑賞法って何!?(総合研究大学院大学・助教 奥本素子先生のブログ): http://t.co/VEOueL2Z
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■2012/04/22 Twitter

  • 16:46  「レゴブロックを使ったプロポーズビデオ」Will you marry me ?:さっきテレ東で紹介されていたビデオはこれか: http://t.co/hnZNQo0i
  • 14:12  「ひっくりかえる展」。エレベーターに乗った瞬間から、ガツンとやられた。 (@ ワタリウム美術館) http://t.co/vYxefZyD
  • 10:46  政府の進める65歳までの再雇用義務づけに対する対応のひとつ>NTT、30代半ば以降の賃下げ計画 再雇用費に充当(asahi) : http://t.co/5NYLMAoD
  • 08:05  まだ読んでないけど、面白そう>働くしくみと空間をつくるマガジン「WORKSIGHT」: http://t.co/SXr9JLSU
  • 07:39  お疲れ様です!他の大学院生の方々もリーディングアサインメントを読んで、しっかり準備を!RT @masahiro_sekine 授業「経営学習論」発表資料ができた!色々仕掛けを画策中。どうせやるなら、高いレベルで密度濃く、楽しくやりたい。 http://t.co/Dbfvck0D  [in reply to masahiro_sekine]
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■2012/04/20 Twitter

  • 23:34  ま、デジタル機器だらけ、ネット満載の小生の自宅環境が、TAKUZOの発言につながっているんですけど・・・悪いね。「アンプラグド(Unplugged)な時間」が必要なのは、我が家全員かもしれませんね。反省だね。
  • 23:29  愚息TAKUZOの発言には時々空恐ろしいものを感じます。リアル店舗で欲しいものがなければ「じゃあアマゾンで買おうよ」。わからないことがあると「iphoneで調べよう」。見たい映像があれば「youtubeに入力すりゃいいじゃん」。そう簡単にネットは使わせんぞ、手足を使え。
  • 22:37  RT @clione 完璧な事前研修を受けて行くことも、手厚く準備して迎えることも無理な時代なので、お互い臨機応変にアジャイルに。RT 職場配属をひかえた新入社員はどのような状態にあるか? http://t.co/8eGnzujo  [in reply to clione]
  • 20:00  バレた?(笑)@i_nosix いつにも増してノリノリな日記な気がしたのは説教臭さを消そうとしてるのかと勘ぐってみたり RT 職場配属をひかえた新入社員はどのような状態にあるか? http://t.co/iMWDTvCb  [in reply to i_nosix]
  • 19:48  全く新しいサイエンスカフェ?:サイエンス・ガールズ・トークだそうです!RT @tatthiy 5/12(土)に「女子のためのサイエンスイベント」 Science Girls' Talkを実施!詳細&申し込みはこちらから! http://t.co/1ITdeSFC  [in reply to tatthiy]
  • 13:02  至言。いつも我々は「過渡期」を生きている>こんにち我々は「過渡期」にいる...ところで、「過渡期」でない時って、これまで、あったかしら。(ブルーノ・ムナーリ)
  • 11:51  興味深いですねRT @m_t_t_b: これまでの体験と価値観の共有/を新人+先輩に実施して/うまくいったことがありますよ! RT 職場配属をひかえた新入社員はどのような状態にあるか?:不確実性の中でのアクション: http://t.co/8eGnzujo
  • 11:03  さっきから、うんうん唸っていてるのに、1行も書けない。最初の書き出しが、思い浮かばないなぁ。さよなら、旅にでます。
  • 08:56  ブログ更新。職場配属をひかえた新入社員はどのような状態にあるか?:不確実性の中でのアクション: http://t.co/8eGnzujo
  • 08:22  分布も気になってきますね。何歳台が多いのか>25歳以上の大学生比率:OECD平均22.0%、日本1.7%(日経)
  • 07:12  ブログの更新ができなくなった・・・。システムトラブルか。。。
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■2012/04/19 Twitter

  • 20:15  皆様、お疲れ様でした!RT @YukiAnzai: 山内研・中原研交流会 at UTcafe
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投稿者 jun : 2012年4月24日 07:26


職場配属をひかえた新入社員はどのような状態にあるか?:不確実性の中でのアクション

 新年度があけてから早いもので、もう3週間近くですね。早い会社では、新入社員研修を終え、そろそろ職場配属を検討する頃でしょうか。多くの会社では、まだ新入社員研修真っ最中で、終盤にさしかかる頃でしょうか。それとも、もう既に職場配属を終えられた会社もありますか?

 いずれにしても、新入社員の方々、お疲れさんです。社会は、なかなか複雑怪奇、魑魅魍魎、伏魔殿、ドロドロ血でしょう(笑)。まだ、そこまでのものを見ていませんか? 大丈夫、すぐに、現れます(笑)。大丈夫、大丈夫。

 また、人事・人材開発のお仕事をなさっている皆様、まことにお疲れさまです。仕事柄、そちらの方々にお会いする機会が多いですが、最近、皆さん、宿泊用のキャリーバックを引きずっているのを見ると、心からそう思います。

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 ところで、これから職場配属を迎えるにあたり、新人を「襲う」のは「不確実性」だと学問の世界では形容されています。

 何を自分が期待されているのか、どのような役割を担うことがコレクトなのか、自分のいる職場はどういう人がいるのか、何をめざしているのか、何が規範なのか・・・要するに、行動や認知の準拠となるような情報が圧倒的に不足した状況に新人は置かれます。

 それにしても、「不確実性」とかいうと、なんだか難しいよね。
 要するにひと言でいうと

 「何がなんだか、よく、わかんね(笑)」

 ってことですね。
 それが、新入社員を支配する現実です。

 新人の皆さんは、その不確実性を「減衰」させるべく - つまりは、自分のおかれた環境を「可視化(visible)」にするべく、自ら様々な物事に働きかけること、動くことが求められます。

「この周囲に立ちこめた、摩周湖状態の濃霧を何とかせなー」

 ということですね(笑)。

 職場は「学校」ではありません。
 常に、自分の環境を自分で変えようとしないことには、周囲から「支援」の手はさしのべられません。

 一方、新人を迎える職場の人々は、新人達が自ら動こうとする場合、支援をさしのべることが求められます。すべての人に「新人」の時代はあったのです。あなたにも、僕にも、電車の中でハナゲをいじっているオヂにも(笑)。切りなさい、さっさと、そこ。

 しかし、ここで忘れてはいけないことがあります。
 新人が「わからなさの濃霧」に支配されているのと同様に、実は、新人達を迎える職場のメンバーにとっても「わからなさ」が支配しています。

 下記は、某IT企業の人事責任者のTさんがおっしゃっていた言葉ですが、

 以前からの職場メンバーは、

 新人がどのような人なのかは、わからない
 何ができて、何ができないかも、わからない
 何がわからないのかも、わからない
 何をやりたいのかも、わからない

 そのような状況下に、既存のメンバーもおかれているのです。

 そしておそらく新人は、既存の職場メンバーが、そのような「わからなさ」に支配されていることを「わからない」のだと思います。つまり、「なぜ、職場の先輩や上司は、自分のことがわからないのか」が「わからない」。
 さらに続けるならば、職場の先輩や上司は、新人が、そんな思いに駆られているかも、「わからない」でしょうね。

 つまり「わからなさ」は「再帰的(reflexivity)」なのです。
 
 しかし、ここで立ち止まってしまっては困る。

「ははーん、状況は再帰的だね、こりゃ、どうにも、こうにも、にっちも、さっちもいきまへんなー」

 なんて言っていると、社会人たるもの、便所スリッパで後頭部をスコーンとやられそうです。「理解してどうする、何とかせい」と。

 つまりは、この状況を何とか「打開」しなければならないのです。

 そのようなときに求められるのは、

 自分が何者で、
 何ができて、何ができないのか
 何がわからないのか
 何をやりたいのか

 を、キチンと言葉で伝えることであり、必要に応じて支援を受けることなのでしょうね。まずは自分で動かぬことには、どうしようもない。

 ちょっと今日の日記は説教臭くなりましたが(ごめんなさい)、僕はそのように思います。

 大丈夫
 晴れない霧はなく、
 明けない夜もない。

 Have fun!

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追伸1.
3月末に脱稿した「経営学習論」は、現在、ゲラ待ちです。おそらく編集者の木村素明さんが、頑張っておられることでしょう。小生、今度は、夜な夜な、「プレイフル・ラーニング」(上田信行先生との共著)を書いています。ぶっ飛んでる本にしたいです。

追伸2.
溝上先生(京都大学)、河井さん(溝上研D)、舘野君(中原研D3)、木村君(中原研D2)、保田さん(中原研M1)との共同研究の調査がいよいよはじまりました。「大学時代のどのような経験・学習・人的ネットワークなどが、企業・組織に参入後、役に立つのか」に関する研究です。楽しみです。

追伸3.
ここ数ヶ月準備してきた新しいイニシアチブが動き出します。志しある方々とともに、新たなイニシアチブをつくっています。6月4日夕方には、キックオフイベントがあります。テーマは「これからの新人教育を語ろう」になる予定です。今年の新人育成を振り返り、来年を構想する場になるとよいですね。どうぞお楽しみに!

追伸4.
先日公開した「東大発2012」ですが、ありがたいことに、iTunesUコースの中ではランキング1位なのだそうです。心より感謝です。もしご興味をもたれたら、ぜひご一読下さい。

追伸5.
学内でも、新たなイニシアチブが動き出しそうです。今、最終の詰めを行っております。無事に動くとよいのですけれども。

 そして人生は続く

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■2012/04/18 Twitter

  • 15:39  【RT願】東大大学院中原研の研究室見学・説明会を6月9日10時に開催します!>RT @tatthiy 中原研究室への入学希望者を対象にした「研究室説明会」参加をご希望の方は以下のフォームからお申し込みください。 http://t.co/VmTp5oRe  [in reply to tatthiy]
  • 11:24  RT @nakaharalab: 続いて、D3舘野さん(@tatthiy)による文献発表です。Peterson (1999) The role of Institutional Research: From improvement to redesign です。 #nak ...
  • 11:24  RT @nakaharalab: 今年度は、中原ゼミの参加者がそれぞれ「5年後に影響を及ぼすだろう研究」を選び、それについて発表します! #nakaharalab
  • 10:10  大学院・中原ゼミ(@nakaharalab)伊勢坊さん(M2)の研究発表「秘書職の経験学習に関する研究」。英語文献はPeaterson「The Role of Institutional Research 」#nakaharalab
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■2012/04/17 Twitter

  • 23:43  学生スタッフ募集中です!ご興味あらば是非!>RT @tatthiy: 【RT願:学生スタッフ募集】プロフェッショナル人材の育成を考える:越境学習の可能性 - 石山恒貴さんをお招きして(5/22) - tate-lab http://t.co/u0lk6yR6
  • 10:05  ほほー>RT @tomokihirano リアルタイムドキュメンテーションによるリフレクションムービーの作り方 | Hashimoto-lab 橋本研究室: http://t.co/LMMbXaii  [in reply to tomokihirano]
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■2012/04/16 Twitter

  • 23:16  新入社員「海外赴任したい」初の5割超(50.7%)N=1300。理由には「国内では経験できない仕事にチャレンジできそう」が85.4%「今後の自分自身のキャリア形成に役立つと思う」が63.4%が目立つ(日本能率協会調べ・日経)
  • 10:55  金井先生、羨ましいです!1年前からお申し込みとはすごいですね!RT @tkanai1954 2013は、200万ぐらいかかってしまうが、TEDに行く予定で、もう申し込んだ。なんと1年前から。3回目になる。楽しみ。  [in reply to tkanai1954]
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■2012/04/15 Twitter

  • 22:39  RT @YukiAnzai: オフィス内で50メートル以上距離が離れると、その社員間のコミュニケーションはほとんどなくなる(Allen&Henn 2006)という調査結果。それを回避するために「中間にコーヒーポット、会議室、共有の設備を設けると良い」という提案もシンプルだ ...
  • 21:43  危険だ、という道は必ず、自分の行きたい道なのだ。ほんとうは そっちに進みたいんだ。危険だから生きる意味があるんだ。/ 他人が笑おうが笑うまいが 自分の歌を歌えばいいんだよ(岡本太郎)
  • 13:40  Teach for Americaについてはこちらですね。確かスタンフォード大学の教師教育研究者で、元アメリカ教育学会会長のリンダ・ダーリンハモンド氏との論争も振れられていました>Kopp, W.(2009) いつか、すべての子供たちに: http://t.co/zBnidGgo
  • 13:30  Teach for Japanだそうです。興味深い>RT @junyamori 「公教育の質を向上し、教育格差を解決する」 ――米就職人気の教育NPOティーチフォーアメリカ創設者ウェンディ・コップ氏が来日、日本でも本格始動へ http://t.co/Jibxy8hT  [in reply to JUNYAmori]
  • 13:29  興味津々ですね>RT @yuuhey TEDが高校・大学生向け無料映像授業「TED-Ed」を開始 http://t.co/bn9gKE82  [in reply to yuuhey]
  • 10:18  TAKUZOプール教室。小生、待合中。来週はタヴォウが予想される。今のうちに事務処理をこなす。
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■2012/04/14 Twitter

  • 18:24  RT @shigejam: ブログ更新。昨日公開した「東大発2012」の読み方を紹介しました。iPhoneやiPadをお持ちの方は、ぜひお試し下さい!:The Shigeta Way: 【解説】EPUB電子書籍「東大発2012」の楽しみ方 http://t.co/8UCiegqW
  • 16:04  順番待ちの時間に、首都高爆走。 http://t.co/a0HXToIb
  • 14:34  雨なのでボーリングにきてみたが、混んでて一時間待ち。待ちぼうけ。 http://t.co/bITr0bee
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投稿者 jun : 2012年4月20日 08:21


「自ら発信すること」で「自分のキャリア」を考える:電子書籍「東大発2012」のiTunesU無償公開

 「働く」をテーマにしたインタビューをもとに、東大学部1年生・2年生が電子書籍をつくるプロジェクトの成果が公開されました。

epub1.png

 電子書籍の名前は「東大発2012」といいます(EPUB形式)。iTunes Uから無料でダウンロードでき、iPhoneやiPadでテキストとビデオが視聴できます。もしよろしければ、どうぞご高覧ください。問題設定の鋭さも、切り込み方も、結論の深さも、多種多様ですが、ところどころに現代の学部生の感覚がにじみ出ているようにも感じます。

saitou_epub.png

今年の「東大発2012」で東大学部生がインタビューさせていただいたのは

 株式会社ユーグレナの出雲充さん
 元VOGUE編集長の斎藤和弘さん
 カフェ経営者・柳田俊樹さん
 とーきょよるヒルズ編集長の高木新平さん
 合同会社街オリの佐々木文平さん
 キャリアカウンセラーの見舘好隆さん

 です。この場を借りて心より感謝いたします。ありがとうございました。学生のために貴重なお時間をたまわり本当に感謝しております。

東大発2012
http://itunes.apple.com/jp/course/dong-da-fa2012/id518239744

「働く」をテーマにした東大学部生によるインタビュー集、電子書籍「東大発2012」をiTunes Uにて無償公開(PDF版はこちらから)
http://www.he.u-tokyo.ac.jp/2012/04/2011itunes_u.html

  ▼

「東大発2012」は、中原と重田先生で実施した駒場での授業です。「学生が自らメディアをつくること」を経験するプログラムであり、大学の早い時期から、「社会につながるメディア創造経験」をすることを試みています。
 学生は「働く」をテーマに、有識者にアポをとり、インタビューを行い、グループで討論し、テキストを書き、ビデオを編集し、電子書籍をつくります。

 アポをとることから、一苦労です。全く「なしのつぶて」であることもあります。また、社会人の時間意識にも驚きます。「社会人にとって、時間とはリソースであり、10分・20分でもコストを払ってくれているのだ」ということに気づくグループもあります。そういうひとつひとつが、学生にとっては驚きであることが多いのです。

 僕と重田先生の中で、この授業は「キャリア教育と言わないキャリア教育」だとも思っています。キャリアの専門家ではないので、詳細はよく知りませんが、私たちはそう考えています。

 記事を書くためには、先達の仕事人たちのキャリアを「聴く」だけではすみません。いったん、先達のキャリアを聴いたうえで、原稿を校正するためには、自分たちの将来・キャリアのあり方を見直さざるを得なくなります。
 また、それを「個」に閉じるのではなく、社会に公開することで、さらに様々なコメントを友人などからもらうことができるでしょう。

 「自ら発信すること」で「自らのキャリア」を考える

 これがめざすべきことです。そこには、単に、先達の仕事の苦労を講演会形式で聴く、といったこと以上の価値が、含まれると考えています。

 この授業には、ダイヤモンド社・記者の間杉さん、映像ディレクターの大房さんなど、多くのご協力をいただきました。この場を借りて御礼申し上げます。EPUB開発を含め最終詰めなどは重田先生が渾身の力で行って頂きました。ありがとうございました。

 先ほども申し上げましたように、問題設定の鋭さも、切り込み方も、結論の深さも、多種多様ですが、もしよろしければ、ぜひご高覧ください。なかなか映像も面白いものが増えています。

 そして人生は続く。

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■2012/04/23 Twitter

  • 22:07  (2) 僕と重田先生の中で、この授業は「キャリア教育と言わないキャリア教育」だとも思っています。この授業には、記者の間杉さん(@masugit)、映像ディレクターの大房さん(@junofusa)など、多くのご協力をいただきました。この場を借りて御礼申し上げます。
  • 22:06  (1)「東大発2012」を作成する授業「メディア創造ワークショップ」は、「学生が自らメディアをつくること」を経験するプログラムです。学生は「働く」をテーマに、有識者にインタビューを行い、テキストを書き、ビデオを編集し、電子書籍をつくります。http://t.co/NR9Uw3eb
  • 21:59  (後半)今年の「東大発2012」には、合同会社街オリの佐々木文平さん、広告会社を辞め新たな働き方を模索なさっている高木新平さん、キャリアカウンセラーの見舘好隆さんらのインタビューが掲載されています。この場を借りて心より感謝いたします。http://t.co/HnIf3hzs
  • 21:58  (前半)今年の「東大発2012」で東大学部生がインタビューさせていただいたのは、株式会社ユーグレナの出雲充さん、元VOGUE編集長の斎藤和弘さん、カフェ経営者・柳田俊樹さん(続く)この場を借りて心より感謝いたします。ありがとうございました。http://t.co/CeE3yUxQ
  • 21:46  RT @shigejam: 「東大発2012」は、EPUBを見れない方のためにPDFファイルでも提供しています。下記ページ末尾リンクより取得をお願い致します:http://t.co/ka2WuYlr
  • 21:46  RT @shigejam: 先ほどおしらせしました「東大発2012」は、iTunes Uの新しい機能Course Packで提供されます。iPhoneやiPadなら、インタビューテキストとビデオを一括で取得でき、メモを書くとiCloudで同期されます。便利です: http ...
  • 21:46  RT @shigejam: 【おしらせ】「働く」をテーマにした東大学部生によるインタビュー集、電子書籍「東大発2012」をiTunes Uにて公開しました。iPhoneやiPadでEPUB電子書籍とビデオが視聴できます:http://t.co/hjX0jGcy http: ...
  • 21:44  ちびまるこちゃんのおじいちゃんの声優の青野さんが、旭川東ご出身とは。ご冥福をお祈りいたします@clione 亡くなられた声優の青野さん、旭川東高校ご出身だったとのこと。 中原先生の大先輩ですね。→青野武氏死去 http://t.co/15ekDmMd  [in reply to clione]
  • 21:41  仁平さん(@nihenori)、法政大学のボランティアセンター長なんですね。同期でセンター長はすごいですね。僕の博士の指導学生で、「サービスラーニングの教育効果測定」を研究している木村君(@mitsuru_3261)という大学院生がいます。またいろいろ教えて下さいね。
  • 21:34  仁平さん、お久しぶりです。学部時代は愉しかったですね。またコラボしましょう。RT @nihenori 『インプロする組織』ありがとうございました!まだ初めの2章ですがテンションあがりました。学部の頃、一緒に勉強会してたお二人の共著なんて、何だか感無量です。  [in reply to nihenori]
  • 17:18  リクルートワークス研究所・豊田義博さんにも「勉強会」に関する研究でご登壇いただけることになりました!感謝です。とても楽しみです。>ACADEMIC HACK!「プロフェッショナル人材の育成(!?)を考える - 越境学習と新しいキャリア」 http://t.co/PfUgmxoQ
  • 06:15  アウェイの学会・研究会にいくたびに、僕は、いつも参加している人の「多様性」を見ます。大学院生、若い人が活躍できる学会なのか、そうでないのか、も含めて。RT @tkanai1954 RT @nakaharajun だってさ「新規参入がない領域」ってのは、いつか枯れちゃうんだよ  [in reply to tkanai1954]
  • 06:13  とても勉強になりました、感謝です!RT @tkanai1954 ブログでの、中原さんらしいご紹介に、感謝です RT 金井壽宏・楠見孝(編著)「実践知 - エキスパートの知性」を読んだ:エキスパートの熟達理論に関する総合研究書: http://t.co/FWqhEgt5  [in reply to tkanai1954]
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投稿者 jun : 2012年4月13日 07:04


金井壽宏・楠見孝(編著)「実践知 - エキスパートの知性」を読んだ:エキスパートの熟達に関する総合研究書

 金井壽宏先生、楠見孝先生らが編集なさった「実践知 - エキスパートの知性」を読みました。

 本書は熟達理論を下敷きにしながら、「組織の中で働くエキスパート」たる「営業職」「管理職」「IT技術者」、そして対人専門職である「教師」「看護師」、さらにはデザイナー、アーティストらの熟達の問題を論じている研究書です。

 本書のテーマである「実践知(Practical intelligence)」とは、熟達者が持つような実践に関する知性であり、それは学校知(Academic intelligence)と対照づけられて考えられる、といいます。
 「学校知」が、学業にかかわる知性であり、単一の標準化テストで測定されうる知性だとするならば、「実践知」は、ハワード・ガードナーが述べるところの「多重知能」であり、個人が経験や状況に即して、さらには、省察(reflection)を通して獲得されるものである、と考えられます。
 
 本書は、それぞれの職域・領域における熟達・実践知の獲得のプロセスや仕組みを論じています。熟達や実践知に関する研究手法も第一部において論じられておりますので、これからこの領域に関して研究を進めたいと願う方にとっても、よい書籍となるのではないでしょうか。

 本書は、経営学・教育学・心理学等の、多様なディシプリンの研究者がコラボレーションしてつくられた書籍であり、また参加なさっている世代が非常に多様なことにも特徴があります。
 今後、多種多様なアカデミックバックグラウンドをお持ちの方々で、様々な世代の方々が、この領域に新規参入して、言説のアリーナを構成していくことができたら、素晴らしい事のように思います。
 だってさ「新規参入がない領域」ってのは、いつか枯れちゃうんだよ。

 世の中には、大変たくさんの職業があります。今後、それぞれの領域に関する熟達プロセスが明らかになっていくことが、とても楽しみですね。

 最後になりますが、本書をご献本いただきました金井壽宏先生、楠見孝先生、松尾睦先生、秋田喜代美先生、岡田猛先生、この場を借りて献本御礼いたします。ありがとうございました。

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「実践知 - エキスパートの知性」もくじ
第I部 実践知--獲得と継承のしくみ
  第1章 実践知と熟達者とは 
  第2章 実践知の獲得――熟達化のメカニズム
  第3章 実践知の組織的継承とリーダーシップ
第II部 エキスパートの仕事場から
  第4章 組織の中で働くエキスパート
    Expert4-1 営業職 
    Expert4-2 管理職
    Expert4-3 IT技術者 
  第5章 人を相手とする専門職
    Expert5-1 教 師 
    Expert5-2 看護師 
  第6章 アートに関わるエキスパート
    Expert6-1 デザイナー
    Expert6-2 芸舞妓 
    Expert6-3 芸術家 
  終 章 熟達化領域の実践知を見つけ活かすために

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■2012/04/11 Twitter

  • 17:22  面白そうな本、みっけ。チェック>開本浩矢・和多田理恵著「クリエイティビティ・マネジメント―創造性研究とその系譜」: http://t.co/db75OcrO
  • 09:04  ブログ更新。「自分のメディア」を持ち、「自分の場」をもつことの意味: http://t.co/1027CpfR
  • 07:45  TAKUZO曰く「9時80分」....おしい。 http://t.co/1Z1Agv0z
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投稿者 jun : 2012年4月11日 07:08


「自分のメディア」を持ち、「自分の場」をもつことの意味

 ずーっと、ずっと昔のことになりますが、僕がまだ学部生だった頃、数名の有志をつのって、なんちゃって「オンラインジャーナル」!?をつくったことがあります。ジャーナルっていったって、なんちゃってだよ、なんちゃって(笑)。
 学習研究・教育研究を志していこうとしていた学部生数名が、数ヶ月に一回、自分たちの好きな原稿を書いて、ネットで雑誌を発行しようということになりました。

(ちなみに、この十数年後、この当時学部生であった僕たちは、大学の教員になっています。そのひとりが、先日、僕が共著を書かせて頂いた東京学芸大学の高尾隆さんですね。面白いですね。)

  ▼

 僕は「言い出しっぺ」の一人でしたが、そこには結構思い入れがありました。

 今となっては「アタリマエダのクラッカー」「ご冗談でしょ、ファインマンさん」かもしれませんが、当時の僕は、こんなことを考えていました。

 "今に、研究者が、自らメディアをもつ時代がくる。
 研究者が自らのメディアで、自分の研究知見を発信したりするようになる
 研究者がネットを通じて "場" をつくるようになりはじめる"

 僕は学部1年生・2年生の時代、ほとんどの時間を「情報処理棟」という、ワークステーションが並んでいるところで過ごしました。そこで衝撃的なものに出会った! それがネットでした。 
 もう愉しくて愉しくて仕方がなくて、寝食忘れてネットにどっぷりと浸かりました。自分でホームページ(これ、死語ですな)をつくったり、プログラミングをしていました。授業も上の空(内緒)、家にはネットがないので帰りたくない(当時は、ピーピーガーガーというモデムでつないでいたんです)。僕は、許された自分だけの時間を、ネットにささげました。

 そんなこんなで、結構、思い入れがあったのです。「自分のメディアをもつ時代がくる」というのは、そういう僕の原体験に根ざしたことかもしれませんね。こうした思いつき(!?・・・いつも思いつきで恐縮です)のもと、そこにオンラインジャーナルプロジェクトは組織されました。自分たちのメディアで、自分たちで情報発信を行う。それがめざすべきことでした。

 しかし、このアイデアは、一部で揶揄もされました。

"学部生みたいなペーペーが、人前で、教育のことや、学習のことを、語るんじゃない"

"人前で話していいのは、職業としての研究者になってから。クオリティの低いものをネットで垂れ流すのはいかがなものか?"

"学術は、インターネットとかいう怪しげな民間のサービスなんかで、語られるべきじゃない。きちんとした学会や研究会などで語られるべき"

 わかるよ、そう、言いたくなるのは、よくわかる(笑)。
 先達のご意見は、いつも貴重でございます。まことに大変ありがたいことに、何人かの人から、こんなことを対面でご指導された覚えがあります。ありがとうございます。
 今の若い人には想像すらつかないと思いますが、今から15年 - 20年前は、こんな感じでした。

 でも、僕は全く意に介しませんでした。 
 確かに今から考えれば、「クオリティは高いとはいえない(笑)」。
 そりゃ、ごもっとも。ごめんなさいね・・・いまだに耳が痛いわ。
 
 でもね、ネットで何を話そうが、何を発信しようが、それが道徳や法律に反しない限り、オラの勝手。それに、クオリティが低いか高いかを決めるのは、オーディエンス。読むか読まないかを決めるのは、読み手の勝手。いやなら、読まなければいい。これが「従来の"公器"としてのメディア」と、「ネットメディア」の決定的違いのように思います。

 さらには、学術に関する情報こそ - 特に僕たちのように現場をもつ研究であればあるほど - ネットの中で語られ、現場の人々に届き、そこでよいリレーションができることが重要ではないでしょうか。少なくとも僕は思います。

 僕は、当時、そんなことを考えていました。というわけで、懲りもせず、しこしこと、みんなで、言いたい放題、いろいろ書いておりました。たまに、上の先生から「中原君、こないだの論文、読んだよ」とか言われたりしてね。たとえ、学部生の書いたものであっても、ネットの広大な世界には興味を持って読んでくれる人がいる。つまり、読者ができる。それはそれは、愉しかったね。

  ▼

 結局、このプロジェクトは、メンバーが修士論文に取り組むようになってから活動を「自然休止」してしまいますけど(笑) - そのあたりがふんばりどころのないところですな - でも、僕にとっては、このときの経験と、それがもたらした意味は、非常に興味深いものでした。

 自分がメディアを持てるんだ、と。
 自分が言いたいことを発信すればいいのだ、と。
 そして
 志をもって発信すれば、必ず、見てくれる人がいるのだ、と。

  ▼

 なんか、こんなことを話すと、Twitterやら、Facebookやらが「日常ちゃはんじ」の現代の大学院生にしてみれば「プププ」という感じかもしれませんけど、確かに、そういう時代があったのです。誠に面白いですね。

 もちろん、すべての学問領域で、こういうことをするべきだ、とかそういうこと言いたいわけじゃありません。また、やるかやらぬかは、個人の問題ですので、わたしは殊更おすすめもしませんし、否定もしません。

 でも、もし、あなたに届けたい何かがあるのだとしたら・・・・
 あなたは、どんな「メディア」を持ちますか?
 そこに、どんな「場」をつくりますか?

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■2012/04/09 Twitter

  • 18:44  ブログ更新【研究会案内・RTお願い】ACADEMIC HACK!... プロフェッショナル人材の育成(!?)を考える : 越境学習と新たな「キャリア」 - 石山恒貴さんをお招きして 5/22 pm6:00 @東京大学本郷キャンパス:http://t.co/ZDAAAqjB
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投稿者 jun : 2012年4月10日 09:02


ACADEMIC HACK!... プロフェッショナル人材の育成(!?)を考える : 越境学習と新たな「キャリア」 - 石山恒貴さんをお招きして

One more thing....リクルートワークス研究所・豊田義博さんにも、ご登壇いただき、「勉強会は「成長の危機」を救えるか?~コミュニティ学習の持つ可能性の探索~」について、ミニ講演をいただけることになりました! ありがとうございます! 

中原


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ACADEMIC HACK!(アカデミックハック)
プロフェッショナル人材の育成(!?)を考える
越境学習と新たな「キャリア」 - 石山恒貴さんをお招きして
2012年5月22日(火)午後6時 - 午後9時 
東京大学本郷キャンパス・福武ホール・B2 ラーニングスタジオ
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かつて専門人材(プロフェッショナル)は、組織になじまぬもの
とされてきました。職人のような「彼ら」は、仕事や専門性にコ
ミットしますが、組織には関心がないし、そもそもコミットしな
いのだと・・・。

しかし、近年の研究によりますと、どうも、こうした過去の常識
に変化があらわれているところもあるようです。組織にコミット
しつつ、仕事や専門性も大切にする専門人材(組織内専門人材)
に注目が集まってきました。

いまや、社会は、ますます高度化・複雑化しています。
現代の組織は、専門人材(プロフェッショナル)といかに関係を
保つかで、いくつかの分かれ道に立っているような気がします。

先日、このテーマに関して、法政大学で博士号を取得なさった
石山恒貴さんをお招きして、下記の日程で、プロフェッショナル人
材の育成について考える機会を持ちたいと考えています。

石山さんは、国内大手メーカ、外資系企業で十数年にわたり人事
実務にたずさわり、現在は某企業で人事責任者をつとめられる
一方で、アカデミックな活動にも従事していらっしゃいます。

なお、この会の名称の「ACADEMIC HACK!(アカデミック・ハック)」
は、中原研究室が主催するアカデミックな議論をするイベントです。
内容はアカデミックな内容になると思いますが、参加者全員の
ダイアログなども含めて、知的興奮のある数時間にさせていただき
たいと考えております。

【主催】
 東京大学大学院 学際情報学府 中原淳研究室
 http://www.nakahara-lab.net/blog/

【日時】
 2012年5月22日 午後6時 - 午後9時あたり

【場所】
 東京大学本郷キャンパス 福武ホール
 B2 ラーニングスタジオ
 http://fukutake.iii.u-tokyo.ac.jp/access/

【内容】
 プロフェッショナル人材の育成(!?)を考える
 越境学習の可能性
  ・研究発表:石山恒貴さん
  ・ミニ講演:豊田義博さん
  ・ミニ講演:舘野泰一さん
  ・問題提起:中原 淳

【参加費】
 参加費2000円(謝金・資料代等に支弁いたします)
 
【募集人員】
 30名

【食事等】
 食事はでませんので、皆様、お持ちよりください。

【申し込み方法】
 参加お申し込みは下記の参加条件をご了承いただける方に限り、
【5/1まで】受付をいたします。参加希望者が多い場合は、抽選
とさせていただきます。5月5日までには参加の可否をご連絡差し
上げます。

参加条件
(1)本ワークショップの様子は、予告・許諾なく、写真・
ビデオ撮影・ストリーミング配信する可能性があります。
写真・動画は、中原淳が関与するWebサイト等の広報手段、
講演資料、書籍等に許諾なく用いられる場合があります。
マスメディアによる取材に対しても、許諾なく提供すること
があります。参加に際しては、上記をご了承いただける方に限ります。

(2)本イベントで万が一剰余金が発生した場合は、繰り越し、中原淳
が企画する、組織人材育成・組織学習に関係するシンポジウム
研究会、ワークショップ等の非営利イベント等の準備費用・運営費用、
に充当します。

参加申し込みWeb画面
http://bit.ly/Hu325f

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■2012/04/08 Twitter

  • 06:44  日経の書評にでていました。興味深い>牧野智和著「自己啓発の時代:「自己」の文化社会学的探究」: http://t.co/yeJXOMoY
  • 06:39  金井先生、おはようございます。カミサンからは「本当に外でてくの好きだねー」といつも言われます。RT @tkanai1954 動き回らない限り、酸素が入ってこないマグロ  [in reply to tkanai1954]
  • 06:35  ほほー。健康ゆすりか>「貧乏ゆすり」意外な効能。手足の冷えや足のむくみ防止(血流改善)、軟骨の刺激など。「貧乏ゆすりという言葉がよくない。健康ゆすりと呼びたい」(国立長寿センターの中村室長)(日経)
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投稿者 jun : 2012年4月 9日 17:10


わたしはマグロ、おうちで「まったり」できない : 絵本演劇ユニット「BOO WHO WOOL」の公演は面白かったです!

 僕は「マグロ」です。
 常に泳き、動いていなければ、エラに空気が入らず、お亡くなりになってしまいます。

(マグロは口を開けて泳ぎます。口から入ってきた海水に溶けた酸素をエラでとりいれることで、呼吸をしているそうです。ということは、泳ぎをやめると、死んでしまいます。マグロは、生きるために、常に動き続けなければならないのです)

 たぶん、病気でない限り、我が人生において、週末に一度も「自宅」にいたことはありません。
 僕は、おうちで「まったり」できません。
 おうちで1時間も過ごしていると、ウズウズしてきます。お外に行きたくて行きたくて仕方がないのです。どうしても、それだけはできないのです。

  ▼

 というわけで、今日土曜日も、動き回りました。

 朝は、起きたら、すぐに水槽の水替え&清掃です。最近、金魚があまり元気がないので、とても心配です。

 午前8時には、TAKUZOの自転車の練習で、自宅まわり、公園まわりをランニング。TAKUZO、ようやく10秒程度は自分で自転車に乗れるようになりました。めでたい。

 お昼は、絵本演劇ユニット「BOO WHO WOOL」公演を見に、西荻窪へ。

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絵本演劇ユニット「BOO WHO WOOL」
http://confetti-web.com/detail.asp?tid=112039

 ちなみに、この舞台、ほんとうによかったです。「えほん朗読」でもない、「演劇」でもない、オリジナリティの高い舞台でした。

 えほん「おれたち、ともだち!」(内田麟太郎・降矢なな作)が原作のお話しですので子どもも楽しめますし、「演劇」でもあるので大人も楽しめると思います。うーん、過去になかなか先例のない舞台であるため説明が難しいです。ぜひ、興味をお持ちの方は、ぜひ次回作品をご笑覧ください。僕も、次回も行きたいですね。

 遅めのランチは、西荻窪のMeat & Deli Cafe Kikuでいただきました。おいしゅうございました。

Meat & Deli Cafe Kiku
http://r.tabelog.com/tokyo/A1319/A131907/13032346/

 帰宅後は、TAKUZOを連れて温泉へ。
 さらにTAKUZOを自転車練習に連れだします。

 気づいたら、もう午後6時を回っています。
 ふぅ。あっという間だね、一日なんて。

 TAKUZO、君も「せわしない生活」してるね。
 おうちで「まったり」できないね、、、可哀想に(笑)

 そして人生は続く。

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追伸.
先日3月19日に開催されたTEATORO FORUM × Fan Camera workshopのリフレクションムービが公開されました。Fan Camera workshopにご参加頂いた皆様が撮影した写真をもとに、カメラマンの見木久夫さんにムービーをつくっていただきました。Fan Camera workshopのみなさま、見木さん、どうもありがとうございました。心より感謝です。どうぞご笑覧ください。


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■2012/04/07 Twitter

  • 18:17  ブログ更新。わたしはマグロ、家でまったりできない : 絵本演劇ユニット「BOO WHO WOOL」の公演は面白かったです! http://t.co/PxTAK4Pb
  • 17:36  「タダ」は「タダ」なりの理由があるのかも>スマホ電池、無料アプリで消耗? 米教授「広告が原因」(asahi): http://t.co/Ea1jeO7m
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■2012/04/06 Twitter

  • 22:18  Capo どこいったかな。このままじゃ、音程低くて歌えないよー。
  • 19:20  TAKUZOが好きそうなので、八天堂のクリームパンを買って帰った。やっぱり好きだった。メトロ霞ヶ関に臨時売り場ありました:http://t.co/Y0lUv90y
  • 18:46  中原研D3舘野さん(@tatthiy)のまとめ記事。新学期がはじまり、大学院に入学したばかりの方にはおすすめですね>【大学生・院生向け】文章の読み方・書き方・考え方・発表の仕方まとめ http://t.co/5QlyrgWY
  • 18:38  スタンフォードの元教授、大学レベルの教育を万人に提供するサービスを開始「人気授業でも200人程度の生徒しか集められない自分の講義が突然色あせて見えた」:http://t.co/HaS0vLQY
  • 10:27  (4)Steiner, G.(著)「師弟のまじわり」読了 : 本書中盤にでてくる、ハイデガー、フッサール、ハンナ・アーレントの関係には、背筋が凍るものを感じる。博覧強記スタイナーの筆致が冴える。http://t.co/hhgyEFu1
  • 10:27  (3)「師弟のまじわり」p170:本当の弟子というのは、最後に波紋を言い渡さざるをえないものだ、ということをツァラトゥストラは知っていた。/ 師がなしうる最上の美徳とは、最後には退けられる運命にあると知りつつ、弟子に贈り物を与え続けることにある。
  • 10:27  (2)「師弟のまじわり」p149:偉大な教育とは、生徒や学生に疑問を抱かせ、異論反論を提起させる訓練に他ならない。それは弟子の門出を準備するものでなければならない。今や、我が元を離れよ、とツァラトゥストラは命じる。正真の師は、最後には、孤独の運命を甘受しなければならない
  • 10:26  (1)Steiner, G.(著)「師弟のまじわり」読了。師匠と弟子の、のっぴきならない関係を論じた珍しい文化史。師弟関係は3つのシナリオに大別される。1)師匠が弟子をつぶす場合、2)弟子が師匠をつぶす場合、3)相互信頼の上になりたつ関係 http://t.co/JtPIjLCq
  • 08:47  (3) ゲラさようなら・・・今度は「本」になって、帰ってくるんだよ。豊平川に「シャケの稚魚」、放流の気分ですな(北海道ローカル)。 http://t.co/c0tHKnwE
  • 08:45  (2)「場づくりとしての学び」(東京大学出版会):3年前の原稿になりますので、修正したいところもあるのですが、ここはグッと我慢。次著で論じます。それにしても、この3年間、いろいろ、やってきたんだなぁ。遠い過去のように感じます。http://t.co/E11zL7Eq
  • 08:45  (1)「場づくりとしての学び」(東京大学出版会)の中に1章を書かせて頂きました。原稿校了、これで僕の手を離れます。僕がいただいたお題は「企業とワークショップ」です。http://t.co/LDcFVZEx
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■2012/04/05 Twitter

  • 22:56  自らの研究を携え「街」に出よ! よい経験をなさったようですね。貴殿の論文を読んで下さった方々に心より感謝ですね>RT @tatthiy 社外にでて学ぶ人たちと「越境学習」についてディスカッションしてきた! http://t.co/fKBLiaj1  [in reply to tatthiy]
  • 22:43  「インプロする組織」(三省堂)刊行記念企画として、高尾隆さん(東京学芸大学)によるインプロワークショップ開催! インプロを体験したいことのない方でもお楽しみいただける内容だそうです。おすすめです>: http://t.co/rNnsUmr6
  • 22:17  (2)川島みどり著「看護を語ることの意味」: 巻末に収録されている川島さんの激動の半生が印象深い。現在の看護師の地位・待遇は、1960年代の看護師の専門職確立・地位改善をめぐるムーブメントの果てに存在していることが示唆されている。http://t.co/n7EFSpqb
  • 22:17  (1)川島みどり著「看護を語ることの意味」読了。「ナラティブ」という言葉のない頃から、自らの看護経験を語り、熟達をめざしてきた看護師さんたちのお話。50年以上看護をつづけてきた川島さんのエピソードを下敷きにした看護教育論。http://t.co/XUMTewLO
  • 10:36  むむむ、興味津々の翻訳書ですね>高橋正泰・清宮徹(編訳)「ハンドブック 組織ディスコース研究」:"言語"に着目した組織研究の新しいアプローチ: http://t.co/XCeliNVE
  • 07:02  キース・ジョンストンの訳本もでていたんですね>キース・ジョンストン(著)・三輪えり花(訳)「インプロ―自由な行動表現」(而立書房): http://t.co/px25mhC8
  • 07:00  こんな本を発見、興味津々>森本郁代・大塚裕子著「自律型対話プログラムの開発と実践」(ナカニシヤ): http://t.co/l2ay7ofH
  • 06:57  誰にも聞かれてないけど(笑)僕は海外で学びたい>高校生、留学「したい」46%、日米中韓4カ国で最低、韓国82.2%、中国58.2%。理由として「経済的に難しい」は日本19.5%、中国が43.3%、韓国が43.1%。「面倒だから」は日本38.5%で最多。(日本青少年研究所・日経)
  • 06:52  興味深い記事。情報消費者から情報生産者へ>高齢者ら動画中継(UST)をはじめる、自分の趣味、地域の魅力など。町おこしや、憩いの場にもなっている(日経)
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■2012/04/04 Twitter

  • 12:06  ありがとうございます。まとめ読みにお役立てくださると、嬉しいです。@makimuramaho: 通勤時にまとめ読みしました!便利。RT NAKAHARA-LABのiPhoneページ : http://t.co/wM1bKNyY
  • 12:05  堀田先生、お忙しいところ、ありがとうございました。お会い出来て良かったです。RT@horilab: 今朝はアサイチでぼくの研究室に @nakaharajunセンセが来研です。
  • 06:54  「仕事旅行」面白い。「花屋になる旅」「バリスタになる旅」「ブックセレクターになる旅」:(NHK「まちかど情報室」): http://t.co/qM40OwA7
  • 06:32  NAKAHARA-LABのiPhoneページ(@wakitakeさん感謝!) : http://t.co/wM1bKNyY
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■2012/04/03 Twitter

  • 18:08  そんなこと言ったかね(笑)?バクチを人にすすめてますね。でもよかったね。RT @sakamotta 就活の時 中原先生に「教育業界じゃないとこで、教育の専門性を活かすのも面白いんじゃない?」って言われたことを思い出した。 http://t.co/XnfML56P  [in reply to sakamotta]
  • 17:24  変容的学習か、変容学習が一般的かもしれません。時に意識変容学習と意訳される場合もありますね。RT @tkanai1954 Transformative Learningは、変容的学習と訳される?リーダーシップでは、transformational に見慣れているので訳語も工夫いる  [in reply to tkanai1954]
  • 17:23  このたび出版されたのは1991年のメジローの著作「Transformative dimmnsions of adult learning」のようです。RT @tkanai1954 ...in Practice の本のほうの訳ですか、それとも、それより以前の?  [in reply to tkanai1954]
  • 17:21  笑、そうだね>RT @makimuramaho 「バクチみたいな面接」を本気でやって、それを面白がってくれる会社が見つかったらそれは幸せな出会いだと思う RT "学び"の知識や経験が生きる仕事は少なくない!?http://t.co/ebnxpRDJ  [in reply to makimuramaho]
  • 16:22  鉄壁の守りだ!RT @ikejiriryohei 巣鴨商店街の鉄壁っぷりがやばい。すでに8割以上がシャッターしめてる。 http://t.co/JTMaPEW4  [in reply to ikejiriryohei]
  • 14:51  ブログ更新。学びに興味をもつ就職活動中の学生さんと話していて思うこと: "学び"の知識や経験が生きる仕事は少なくない!? "ラーニングほにゃらら"作戦 : http://t.co/ebnxpRDJ
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投稿者 jun : 2012年4月 7日 18:03


ブログ更新。"学び"に興味をもつ就職活動中の学生さんと話していて思うこと: "学び"の知識や経験が生きる仕事は本当に少ないか!? "ラーニングほにゃらら"作戦

 仕事柄なのでしょうか、時折、就職を希望する学生の方々から、下記のような質問を受けることがあります。

「僕は、大学時代、"学び"とか"教育"のことを勉強しました。将来は、"学び"とか"教育"に携わる仕事をしたいのですが、あまり選択肢がなくて困っています」

「だって、僕の専門(学習研究)だと、ツブシきかないし、専門性がいかせるとしたら、教育系企業しかないんじゃないでしょうか」

 お話を聞いてみると、そういう方々が、現在興味をもっている会社としては、シマ●ロウで有名なB社、教材会社の老舗G社、教育番組をつくっているN社の名前などであることが多いです。いくつかの超有名な教育企業の名前も、ポロポロとでてきます。中には、もっと多くの社名をあげられる方もいらっしゃいます。が、学部学生ですと、多くの方々は、これらに「学習塾」が加わるケースでしょうか。
 多くの場合、"学び"とか"教育"に携わる仕事とは、そういう、いわゆる「教育系企業」に限られて認識されていることが多いことに気づかされます。で、その門戸は恐ろしいほど狭いです。だって、数社しかないと認識されているのですから。

  ▼

 もちろん「職業選択」は個人の自由ですので、それぞれに学生の方々が、B社、G社、N社に興味をもつことは、何の問題もありません。また、それぞれの会社が、これまで素晴らしい学習環境、教材をおつくりになっていることは、重々承知しています。

 でも、"選択肢が少ない"と嘆かれる学生の方々に、僕が、ひと言だけアドバイスをさせていただくのとしたら(こういう説教くさいコトをいうと、オマエも年をとったな、と言われそうですが・・・就職の話題って、すぐに説教臭くなるから、なるべく僕は避けてきました)、

"学び"の知識や経験が生きる仕事というのは、視野を広げてみれば、もっともっとあるんじゃないのかな

 ということです。

 一見、直接「学び」のビジネスをしていない会社でも、実は、結構、「学び」に関連している事業を伸ばしたいと思っていたりすることはあるのではないだろうか、ということです。

 もちろん、就職してすぐにその仕事ができるかどうかはわかりません。また、その事業自身が、成立するかどうかもわかりません。

 でも、もし"選択肢が少ない"と悩まれるのなら、長い長い人生・キャリアの中で、そうした非教育系の事業会社の中で、「学び」という自分の専門性を活かすことも考えてみると、少しだけ視野が広がるかもしれない、と思います。

 また、一見「学び」とは関係のなさそうな会社で、「学び」の専門性を発揮することは、「キャラだち」していいんじゃないの、とも、ひそかに思います。
 たぶん、組織のメインストリームにはならんだろうけど(笑)メインストリームにはならんが、イノベータにはなれるかもよ、きっと、たぶん、いつか(笑)。

  ▼

 たとえば、ファニチャーメーカや商社。
 わたしは、専門外なので詳細は知りませんが、最近のファニチャーメーカや商社は、単に家具をデザインして売るのではなく、「学びの空間」や「カリキュラム」もデザインして、顧客に提案するようになっていると聞きます。
 あるいは、ショールームはつくったはいいのだけれども、そこを有効活用してくれるコンテンツがないという声も先日聞きました。学びのデザインの知識や経験は、ここでも役にたつんじゃないでしょうか。僕が学生なら、こういう話、小躍りして喜ぶけどね。

 例えば、ホテル。
 あるホテルでは、顧客の滞在時間を長くし、客単価をあげるために、子ども向けのワークショップやカリキュラムを準備して、実施しています。リピーターを増やすために、常に自前でワークショップを開発して、デリバーしなくてはなりません。
 ここでも、やはり「学び」に関する智慧がもっとあれば、素晴らしいものができるのではないでしょうか。我が家は、たまに旅して、ホテルやツアーに参加しますけれども、ここを工夫したら、Learningful Tourになるのにな、と思うこともありますよ。

 例えば、IT企業。
 あるIT企業では、ECの売り上げ向上のために、自己向上意欲の高い人々の「コミュニティ化」に注目しています。そういう人を集めて、書籍等の物販と連動させれば、さらに売り上げがあがる。
 そこで必要になってくるのは、コミュニティをいかにつくり、いかに運営していくか、ということに関するナレッジでしょう。ここでも、学びのデザインを勉強していた方が貢献可能なところがあるのではないでしょうか。

 例えば、出版。
 ある出版社では、販促のいっかんとして、著者を巻き込んだオンライン読書会を企画していたりします。本を単に読者に渡すことが出版社の役割ではなく、著者と読者のリレーションを維持・拡大していくことが出版者の役割である、ということです。
 ほら、ここでも役立つかもしれない。「学びのデザイン」の、あの概念を知っている人なら、何か、示唆に富む提案ができるのではないでしょうか。大丈夫、なんぼでも、貢献できるじゃなですか。

例えば広告。
 ブランドのデザインや、新商品開発のときなどに、クライアントの組織だけでなく、様々な専門家やアーティストなどに参加してもらい、ワークショップや参加型イベントをする機会が、最近は、増えてきているそうです。僕も何度か、そのようなイベントに呼ばれたことがあります。ここでも活躍の可能性がありそうですね。僕のまわりの学生なら、いつもやってることに近いですよ。

 例えば、金融・製薬
 ある企業では、営業マンの行動と成果分析を行い、営業支援を行っています。ワークショップを行ったり、トレーニングを行ったり、360度評価を行ったり、手法は様々です。
 ここでも、評価に関する知識、分析技術、ワークショップデザインに関する知識が役立つのではないでしょうか。

  ・
  ・
  ・

 さて、以上、いろいろあげてきました。
 要するに、何が言いたいか、というと、少しだけ広くとってみると、こういう事例は、数限りなくあげることができるということです。

 ふだん、僕は、ビジネスパーソンの方々とお会いすることが多いのですが、お話ししていていつも切実に感じるのは、

「学びとは一見無関係な領域で、いかに"学びのデザインの知識と経験"が必要とされているか」

 ということです。

 もし、この命題が仮に正しいのだとしたら、学生の方々がお持ちになる"学び・教育に関する仕事は選択肢がない"というのは、再考の余地があることのように感じるのは、僕だけでしょうか。

 むしろ、就職活動にあっては、こうした非教育系の事業会社で、「自分の強み」である「学びに関する知識や経験」を活かす仕事を、将来的にはしていきたいんです、と主張することも、選択肢に入れてもよいのではないでしょうか。
 もちろん、教育系企業でも、いいんですよ。でも、"選択肢がない"と嘆くのなら、視点を変えてみれば、いろいろあるんでないの、と思うわけです。

 わたしは、ラーニングカフェ、つくりたいんです
 わたしは、ラーニングフルホテルを、つくりたいんです
 わたしは、ラーニングフルな自動車をつくりたいんです

 と真顔で面接官に言ってしまえば、どうでしょうか(笑)。
 名付けて「ラーニングほにゃらら」作戦(笑)。
 一見、学びとは関係のないものに、学びのエッセンスをいれると、新しいものができるかもしれない?という希望的観測です。

 そのうえで、

「実は、ラーニングホテルには、こんな先行事例がありまして・・・・これは日本ではまだ注目されていないんですよ」

 とか

「これからは・・・の時代になるので、車もラーニングフルになるべきなんですよ。その事例としては・・・」

 と、「学ぶこと」に関する自らの知識、経験、ストーリー、調べてきたことを語ればよいのではないでしょうか、、、わかんないけど。

 ドン引きかな・・・。
 バクチみたいな面接ですね。
 でも、確実に、おもしろがる人もいると思いますけれども(笑)。

 うーん、僕が面接官なら、思わず聞きたくなるけどね、そういう話の方が。
 もちろん、それでよい結果がでるかどうかは、責任持てませんけど(笑)。

(ちなみに、たぶんなんですけど、教育系企業に就職を希望している人で、「わたしは、学びに興味があるので御社に興味があります」「わたし子どもが好きなので御社を希望しています」は、あまり刺さらない言葉かもしれませんね。だって、あまりにもアタリマエに聞こえませんか?)

  ・
  ・
  ・

 ともかく、今日のブログで言いたかったことはひと言です。探してみると、"学び"とか"教育"に携わる業務や事業って、いろいろあると思いますよ。もし、今、自分には選択肢がないと嘆かれているのなら、ぜひ、探究してみてください。

 そんな話を、今日の出かけに、カミサンとしていました。

 なんか、今日の話、説教臭くなったかな、ごめんね。
 これだから、社会人(!?)が、就職のことを語るのは嫌なのです(笑)

 そして人生は続く。

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■2012/04/02 Twitter

  • 15:30  新入生歓迎会だそうです>RT @salily1214 学際情報学府新入生歓迎会!4月6日16時〜@福武ホールスタジオにて行ないます。新入生はもしかしたら豪華賞品がもらえるかも#iiiparty  [in reply to salily1214]
  • 13:50  東大駒場キャンパス。新入生オリエンテーションの日。サークル勧誘でごったがえしています。さすがに、小生に勧誘チラシを渡してくれる人はいない。マインドは若いつもりなんだけどなぁ。
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■2012/04/01 Twitter

  • 10:42  ブログ更新。個別の物事を組み合わせて、創造するとはどういうことか?:沖野修也著「DJ選曲術」を読んだ! http://t.co/TzVZxb2L
  • 06:46  興味深い記事ですね 。ストーリーテリングジャーナリズムとデジタル>RT @AkikoSugaya ブログ更新→「米ジャーナリズムのイノベーション」 http://t.co/NsU4RiR6  [in reply to AkikoSugaya]
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投稿者 jun : 2012年4月 3日 14:45


個別の物事を組み合わせて、創造するとはどういうことか?:沖野修也著「DJ選曲術」を読んだ!

 沖野修也(2005)「DJ選曲術-何を考えながらDJは曲を選び、つないでいるのか」を読みました。

 この本は、日本を代表するDJのひとりである沖野修也さんが、「選曲するとはどういうことか」を論じている本です。
 書名には「選曲術」とありますが、むしろ現場で生まれた、沖野さん自身の「選曲の思想」に近いかもしれません。

 まず、どういう音楽を「誰」に聴かせるのか。オーディエンスは「誰」であり、その人は、現在、どういう状況にあるのかを把握するところから、選曲は、はじまります。

 選曲とは、決して、音楽をざっくばらん、適当パンチで、並べることでは、断じてありません。まして、ヒット曲をやたらめったら並べて、アゲアゲの雰囲気をつくることでもありません。

 大切なことは、その「選曲」を通して、DJ自身が、「何」を「表現・実現」しようとしているのかを明らかにすることだと、沖野さんはいいます。
 僕の言葉で述べるのならば、それは、音楽というメディアを使って、「何か」を「誰か」に届ける行為であり、「何か」を表現することなのだ、ということかもしれません。

 DJに関する本は、小生、基本的に好きなので、よく読みます。でも、この手の多くの本はDJ機材の説明が多いのですが、本書には、そういう記述はありません。

 前半部は、沖野さんの選曲論、後半部分では、有名なDJたちの選曲を分析するパートが続きます。いっかんして問われているのは、「選曲するとは何か」を問うています。硬派です。

 ▼

 本書を通読していて、僕はひとつのことを考えていました。それは、昨今の「創造(creation)」のあり方についてです。

 昨今、創造というものが「リミックス」「コンピレーション」「ブリコラージュ」「キュレーション」など、「組み合わせの妙」によるものが増えてきているように感じるのは、僕だけでしょうか。

 もともとイノベーションやクリエーションの定義自体が、「新結合」であったりすることもあるので、アタリマエといえばアタリマエなのですが、ネットや情報化の高度な発達によって、ますます、「組み合わせによる創造」が注目されているような気がします。

 それだけ、個別のモノ、コト、情報が世の中に氾濫し、それら個別に存在する物事に、一連の「つながり」や「ストーリー」や「意味づけ」ができにくくなっているとも言えるのかもしれません。
 それらを解決し、それを求める「誰か」に届ける行為が、「リミックス」「コンピレーション」「ブリコラージュ」「キュレーション」とも呼べそうです。

 しかし、その場合に、どのように「リミックス」「コンピレーション」「ブリコラージュ」「キュレーション」を行うのか? それらの「組み合わせ」にとって、何がその「要諦」なのか。

 すなわち、「リミックス」「コンピレーション」「ブリコラージュ」「キュレーション」といったものが「単なる情報の配列や集合」、「単なる足し算」や、「行き当たりばったりの結合」、「思いや思想のない情報選別」にならないためには、何が必要なのか、本書を読みながら、僕は、そのことを考えていました。

 本書の議論を敷衍するに、これらの問いに答えうるためには、「組み合わせ」によって、何を、誰に届けるのか。そのことで、何を実現しようとするのか、という根源的なところが問われなければならない、ということになるのでしょうね。それが明確でないことには、組み合わせは、「羅列」になってしまう危険があるということでしょうか。
 
 本書は、「DJの本」として読むのではなく、「創造の観点」から読み解くこともできると思います。
 もし、皆さんが「組み合わせによる創造性の発揮」に興味をお持ちなら、一見、遠く感じる「DJの世界」が、皆さんの問題とリンクしてくるかもしれません。

 ちなみに・・・余談ですが、「DJが、プレイ中、何を考えているのか」に関しては、下記の田中フミヤさんのDVDもおすすめです。
 DJプレイ中に、「どういった判断によって選曲を行っているか」または「プレイ中に考えていること」を発話思考していらっしゃり、その様子が、すべてレコーディングされています。
 まさに「状況に埋め込まれた判断」、まさに「リフレクション・イン・アクション」ですね。なかなかスリリングですよ。

 そして人生は続く。

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追伸.
 今日から新年度ですね。2012年度は、いろんな「変化」が起こるだろうな・・・。まだ明らかになっていないことも含めて、きっと、僕には2011年度を上回る変化が起こるような気がします。

「やらなあかんこと、やらなくてもいいこと、やってはいけないこと」をはっきり峻別しつつ、何とか、2012年度を乗り切りたいと感じます。

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追伸2
 今日の日記の問題は、ラーニングデザインにも大きくかかわりのあることのように思います。例えば、今、仮に、いくつもの学習活動や、学習内容をあわせて、学びの場や機会をつくるとしますね。その背後に、ある実現したい価値がなければ、最悪の場合、学習内容の「羅列」になってしまいます。

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■2012/03/31 Twitter

  • 11:30  TAKUZOを連れて大学へ向かふ。
  • 07:45  (3)沖野修也(2005)「DJ選曲術」。そこまで深掘りせんでも、単純に、クラブに行きたくなるね。あるいは、DJをやってみたくなりました。http://t.co/cgd21lOT
  • 07:45  (2)沖野修也(2005)「DJ選曲術」。昨今の創造は「編集」「コンピレーション」「マッシュアップ」によるものも少なくない。そうした「組み合わせによる創造性の発揮」に興味がある方は面白く読めると思います。http://t.co/Bpx94gXC
  • 07:45  (1)沖野修也(2005)「DJ選曲術-何を考えながらDJは曲を選び、つないでいるのか」読了。非常に面白かった。「選曲術」というより「選曲の思想」。誰に聴かせるのか。その選曲で何を表現・実現したいのか。その選曲に「ストーリー」はあるか。http://t.co/gHa9N4w6
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■2012/03/30 Twitter

  • 16:12  まだAMAZONにでてないようですね>ジャック・メジロー著「おとなの学びと変容」:意味パースペクティブ、変容的学習、省察による意味生成など。監訳者のひとりの金澤睦さんより献本御礼(感謝です)
  • 15:02  疲れた。。。なんか、うまいもん、食べにいきたいな。食欲でごまかそう。
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■2012/03/29 Twitter

  • 23:02  今日は早く寝ようと思ったのに・・・気がつけばDommune。 ( #dommune live at http://t.co/yK8yh3Bw)
  • 19:03  TAKUZOとワインバー。 http://t.co/jnMMKCu9
  • 17:51  後で精読>平成23年度「能力開発基本調査」の結果公表:「労働者全体の能力を高める」ことを重視する企業が昨年に引き続き増加: http://t.co/DzntLKhi
  • 17:49  エデュテインメントという言葉を久しぶりに聞いた>娯楽+教育 「エデュテインメント」市場活況:キッザニア東京、英語で職業体験拡充。「ハウステンボス」ゲームなどをしながら英語を学ぶ「トモダチファクトリー」(日経)
  • 17:47  東大秋入学を最終報告、来月にも11大学と協議:東大「入学時期の在り方に関する懇談会」は29日、学部の入学時期を秋に全面移行するよう求める最終報告を公表:「グローバル化に対応する大学や社会の人々のメンタリティーの転換、社会システム全体の見直しにつながるインパクトを持つ」(日経)
  • 09:57  周到な準備があって、はじめてインプロできるのかもね RT @makimuramaho: 舘野氏は人前で話すのがうまいけど、すごく練習してるっていつも横で見てて思う RT @tatthiy「研究発表をするときの心得」スライド公開http://t.co/TK5lMBJD
  • 07:10  確かに。スカイプ、ライン、バイバー、カカオトークなど、最近、僕自身、ネット電話の利用が増えてますね>スマホでの「ネット通話」広がる、アプリ入れるだけで料金無料 携帯各社「電話で稼ぐビジネスモデル」転換期(日経)
  • 07:02  地下鉄乗ってる間も仕事をせい、ということかな(泣)>地下鉄走行中もネット使えます 東京メトロ南北線など(asahi) http://t.co/ALoTOG77
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■2012/03/27 Twitter

  • 12:18  とても嬉しいことです!RT 京都ヒトマナビカフェのスタッフの方がこちらの本を読んでいてくださってうれしかった。→知がめぐり、人がつながる場のデザイン http://t.co/0SBEr4hQ
  • 12:18  ヒトマナビカフェとは素晴らしいネーミングですね!RT @tatthiy 先日こちらのカフェにおじゃまさせていただきました!素敵な空間でした。京都初の学び・成長を目指す方のための会員制スペース「京都ヒトマナビカフェ」 http://t.co/4IUpRLgy  [in reply to tatthiy]
  • 10:26  うーむ>大学生もっと勉強を、中教審部会が提言、予習・復習促す授業に:総卒業単位を得るには1日8時間程度勉強しなくてはならない計算だが、日本の大学生の勉強時間は1日4.6時間(授業を含む)(日経)
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投稿者 jun : 2012年4月 1日 10:28