岡本太郎著「強く生きる言葉」を読む!

 「しがみつき」もしないし、「よりかかり」もしない。どんなに「他人が笑おう」としても、彼は「自分の歌を歌う」だけである。

 不確実さ、不安定さ・・・両足をつけている「地面」自身が、日々、グラグラと揺れ続ける中で、誰もが、誰かに「しがみつき」、誰かに「よりかかりたく」なる。

 そんなときに、僕は、「強く生きる言葉」を読み、自分を奮い立たせる。
 自分の歌を歌おう。

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 昔、「しあわせなら手を叩こう」という歌が
 はやったことがある

 若い連中が よくその歌を合唱して
 「手を叩こう」ポンポンなんて、
 にこにこやっているのを見ると、猛烈に腹がたって
 ケトバシテやりたくなったもんだ

 ニブイ人間だけが「幸せ」なんだ

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 よく大人達は
 若者の気が知れないとか、だらしないとか
 自分たちの時代のズレを
 若い世代の方におっかぶせる

 未熟なら未熟なりに
 成熟したら成熟したなりの顔をもって
 精一杯に挑み、生きていけ

 大人達から見た
 道徳がないように見える若い世代にこそ
 新しい今日の時代に即応した道徳が
 生まれなければならないのだ

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 ぼくは、
 こうしなさいとか、
 こうすべきだなんて言うつもりはない
 僕だったらこうする、と言うだけだ
 それに共感する人、反発する人、それはご自由だ

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 危険だ、という道は必ず、自分の行きたい道なのだ
 ほんとうは そっちに進みたいんだ
 危険だから生きる意味があるんだ

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 人生は「積み重ね」だと誰でも思っているようだ
 僕は逆に、「積み減らす」べきだと思う
 財産も知識も、蓄えれば蓄えるほど
 かえって人間は自在さを失ってしまう

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 誰もが、あえて「出る釘」になる決意をしなければ
 時代は開かれない

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 他人が笑おうが笑うまいが
 自分の歌を歌えばいいんだよ