変わる!?

 実務家の方々からよくいただく質問に下記のようなものがあります。

 うちの組織には、変わらなければならない人がいるのだけれども、そういう人に限って、なかなか、変わろうとはしない。そういう人に対して、何ができるのでしょうか。

 僕は、その「変わらなければならない人」がどういう人なのかは知らないし、ここでいう「変わる」とは「何が変わること」、そして「変わることが本当によいこと」なのか知り得えません。ですので、この質問に対して適切な答えを用意できる自信はありません。

 しかし、仮に一般論として答えるのならば、僕の答えは下記です。

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 他者には、「大の大人」を変えることはできません。
 大人が変わるのは、自らが、それを願うときのみです。

 しかし、「変わるきっかけをつくること」ならできるかもしれません。また、変わりたいと願う人の「背中を押すこと」も可能かもしれません。

 大人の学習にとって必要なのは、それ以上でも、以下でもありません。

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 そんな身も蓋もない、とおっしゃるかもしれませんが、それでは質問を変えて、

 皆さんは、誰かを「変えたい」と願うかもしれませんが、皆さん自身は、誰かに「変えられたい」ですか?

 と僕が聞いたとしたら、どうお感じになるでしょうか?

 「変わる」とは、上記の質問を聞いたときに、皆さん自身が感じる違和感、恐れ、緊張、忌避の感情と無縁ではありません。

 皆さん自身は、どういうお答えをお持ちでしょうか?