家にちゃんといる!?
先日、ある方から、こんな話を聞きました。テープレコーダーをもっているわけではないので、全く同じとはいきませんが、記憶をたどって、下記にご紹介します。
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話は、米国の著名なコンサルタントとして知られるマーシャル・ゴールドスミスさんのお話です。
GEのCEOジャック=ウェルチのコーチなどを実施したことでも知られる彼は、全米を飛び回って、非常に多忙な毎日を過ごしている時期がありました。
自宅を一週間以上空けることはしょっちゅうのこと。そんな激務のすえ、家族と過ごす時間は激減。結局、思春期になる娘との関係が修復不可能の一歩手前まで悪化しました。
困ったマーシャルゴールドスミスさんは、仕事を減らすことを決意しました。抱えていた仕事の数分の1を敢えてカットし、娘と過ごす時間を増やすことにしました。
しかし、そのとき、娘はパパにこう言ったそうです。
「パパ、仕事を減らして時間をつくってくれたことは嬉しい。でも、それを求めているわけじゃない・・・それよりも、パパには、家にいるときに、ちゃんと家にいてほしいの」
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マーシャルゴールドスミスさんは、ハッとしたそうです。
自宅にいるときの自分を振り返ってみると、自分は確かに「家にちゃんといなかった」。家にいるときでも、仕事の電話をかけ、パソコンや書類をひらいていた。仕事のことを考えて家族の会話も上の空であることもあった。
「家にいること」と「家ちゃんといること」は違うんだ、と。たとえ、家で時間を過ごしていても、心が「家にいないこと」もあるんだ、と。
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この話には、なかなか考えさせられました。僕も思いあたるところがたくさんあったからです。
僕は、本当に「仕事」と「生活」の境目をつけることが苦手なのです。オンとオフという概念が、もう長いことありません。「家にいる」けれど、「家にちゃんといない」のは、僕にもあてはまることかもしれないな、と思うのです。
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それではマズイですね。
家にいるときは、ちゃんと家にいようと思います。
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それでは皆さん、また来週
スイッチオフ・・・
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