ヒブワクチン(髄膜炎の予防接種)を受けてきた!

 先日、ヒブワクチン(アクトヒブ)という予防接種を、先日20日、TAKUZOにちかくの小児科医で受けさせました。
 
 ヒブワクチンは、細菌性髄膜炎をひき起こしやすいインフルエンザ桿菌b型を予防することができます。12月19日からようやく、これが国内の病院でも予防接種できるようになったのですね。

 細菌性髄膜炎は、髄膜・脳脊髄液に細菌が侵入し、感染したことで起こる、とても怖い病気です。

 現在、発症は年間に約1000人。そのうち5%の尊い命が奪われ、25%の子どもたちが後遺症と向き合っているそうです。

 後遺症は脳と神経に残ります。水頭症、難聴、脳性まひ、精神遅滞、学習障害、軽度の難聴、けいれんなどの後遺症が残ります。詳細は下記をご覧ください。

細菌性髄膜炎から子どもたちを守る会
http://zuimakuen.net/a1.html

 なぜ、僕たち親子がこの病気を知ることになったか、というと、TAKUZOが2月に引きつけを起こし、救急車に運ばれたことがきっかけです。

 いちばん最初は、髄膜炎を疑われ、TAKUZOは腰椎穿刺を受けました。髄膜炎は、通常の風邪やインフルエンザと症状が似通っており、見分けることが非常に困難なのです。

 大人の場合は麻酔ありでの腰椎穿刺ですが、子どもの場合は麻酔は使えません。激痛にこらえ、何度も腰椎穿刺を含むさまざまな検査をして、TAKUZOは、幸い髄膜炎ではないことがわかりました・・・。

 このとき、ぼくはこの病気の存在、そしてその恐ろしさを、はじめて知りました。髄膜炎がきっかけで後遺症に苦しむ子どもたちの存在も知りました。関連する本も読みました。

 しかし、最も心を痛めたのは、この病気がかなりの確率でワクチンで予防できるということでした。もしかすると、こも子どもたちも、その家族も、この苦しみを味あわずにすんだのかもしれない・・・そう思うと、胸が痛みました。

 すでにヒブワクチンはアジア・アフリカを含む100カ国以上で導入され、WHOの推奨により94カ国で定期接種になっています。それにもかかわらず、日本では、これまで接種が認められませんでした。

 今回、12月9日から接種は開始されました。しかし、まだ問題は残されています。この予防接種は現在任意接種で、一回8000円程度の費用負担をしなくてはならないということです。

 TAKUZOは2歳になっていたので、1回の接種で費用は8000円です。でも、月齢のはやい時期 - しかし、もっとも髄膜炎が発症しやすいのは1歳未満です - だと4回打たなくてはなりませんので、32000円の高額負担となってしまうのです。読売新聞によると、鹿児島市は、早速補助をはじめたようですが・・・。

鹿児島市のニュース
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/kagoshima/news/20081220-OYT8T00175.htm
 
 この問題に関しては、何人かの小児科医の先生と僕は話しました。
 インフルエンザを含む他の予防接種と同様、ヒブワクチンも薬である以上、副作用が起こる確率やリスクはゼロにはできないこと。しかし、予防接種をすでに行っている諸外国では、それにあまりあるメリットを享受していることなどをおっしゃっていました。
 
 予防接種には、もともと賛否両論あります。この問題は、最終的には親の自己判断&自己責任になるのだと思います。うちの場合は、妻と話し合って、受けさせることにしました。

 ともかく、年間1000人ともいわれる髄膜炎に苦しむ子どもたちが、少しでも減ることを願います。

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追伸.
 ちなみに、予防接種は現在予約制とのことでした。通常の予防接種のように、「小児科にいけばいつでも受けられる」という状況ではないようです。

 予防接種を希望する親がでてきたら、小児科の先生が、発売元まで一本一本発注をして、接種をするそうです。

 うちの場合は、予約から2週間ほどで接種できました。