近況です
近況。
10月31日、東京大学・安田講堂で開催されるワークプレイスラーニング2008の準備が、急ピッチで進んでいます。
ワークプレイスラーニング2008
http://www.educetech.org/wpl2008/
参加者は1200名。ロジスティクスとしての最大の問題は、この人数の参加者の「受付」をどのようにスムーズに実現するかです。
今回「受付」は30列を準備しています。経験上、開始時間前の「ラスト10ミニッツ」が重要です。ここに参加者の50%が集中する傾向があります。ここが「勝負」です。
今回、ロジスティクスは、企画協力企業・協賛企業から数名ずつ人をだしてもらうことで、実現しています。本当にありがたいことですね。
東大からは9名の院生諸氏にお手伝いをいただいています。これで、総勢50名弱の人数になります。
50名の方々を「受付チーム」「会場チーム」にわけて、それぞれにリーダーを決めて運営することになっています。
企画協力企業・協賛企業の方々には、この場を借りて、感謝いたします。ありがとうございます。
NRIラーニングネットワーク株式会社
株式会社 ダイヤモンド社
日本能率協会マネジメントセンター
株式会社富士ゼロックス総合教育研究所
株式会社リクルートマネジメントソリューションズ
学校法人 産業能率大学
NPO法人日本アクションラーニング協会
グローバルナレッジネットワーク株式会社
株式会社 グロービス
株式会社 ヒューマンバリュー
株式会社 レビックグローバル
日本CHO協会
らーのろじー株式会社
プレゼンテーションも、次第にできあがってきました。事例企業の方々とやりとりしながら、また、長岡先生、松尾先生とやりとりをしながら、こちらの方も完成に近づいています。
もうすぐです。
僕自身が、この10月31日を最も楽しみにしています!
東京大学・安田講堂でお逢いしましょう!
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昨日は、大学院 中原研究室の飲み会でした。来年進学してくる修士学生の歓迎会です。
今年、中原研究室では、2名の新・M0を迎えることができました。とても嬉しいことです。
以前、このブログにも書きましたが、研究室とは実態のない「フラジャイル」なものです。
それは、メンバーに何かを為し、為される関係の中にあります。メンバーが学び、相互に学ばれる関係の中の、「想像の共同体」なのです。
大学院の「研究室」
http://www.nakahara-lab.net/blog/2008/09/post_1344.html
僕は、大阪大学大学院で、かけがえのない院生時代を過ごさせてもらいました。そこで出会った大学院生の多くは、今も、折に触れ逢ったり、仕事をすることが多いです。あのとき、「大阪にいってよかった」と本当に思います。
中原研究室の院生諸氏も「ここで、この人たちと一緒に学べてよかった」と、近い将来に思えるような「場」を、創っていって欲しいものです。
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最近、いろいろ考えさせられることがありました。「事例」というものについてです。よく企業人材育成の関係者と話していると、下記のような言葉を耳にすることがあります。
「うちの会社にぴったりあったような、事例ありませんか?」
その反面、
「単なる事例発表なんて、あんまり意味ないんですけどね」
という言葉もよく聴きます。
事例を求めつつも、事例を拒絶する。この相反する感情をどのように説明すればいいのでしょうか。
これに対する答えは、まだだせていないのですが、「事例は何のために存在するのか」「事例はどのように活用されるべきなのか」ということを、根本的に問い直す必要があるように思います。
私見ですが、事例は、そのまま自社に「適用」できるものではないし、まして「コピペ」できるものではありません。
僕の考えでは、企業人材育成担当者にとっての「事例」とは、
1.自ら考えるための学習材である
2.他者と対話するための学習材である
と、考えます。仮にそうだとするならば、それは「どのように語られ、どのように記述されるのが適当なのか」。
難しい問いが続きます。
そして人生は続く。