Barの外での語り
先日のLearning barでは、中原から趣旨説明を行う際、ゲストの皆さんに下記のようなご説明をしたことは、既にブログで書きました。
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Learning barは、
1.聞く
2.聞く
3.聞く
4.帰る
という場ではなく、
1.聞く
2.考える
3.対話する
4.気づく
5.Barの外で語る
という場にしていただければと思います。
Learning bar報告
http://www.nakahara-lab.net/blog/2008/08/8learning_bar.html
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このことについて、何名かの方からメールで感想をいただきました。ありがとうございます! そのうちKさんからいただいたメールを、ご本人のご承諾を受けまして、下記に掲載させていただきます。(理解しやすいように、一部のみ加筆・修正)
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突然のメールを恐縮です。このようなメールを差し上げたのは、昨日のLearning Barで提案があった、
「Learning barで自分が気づいた内容を、Barの外で語ってください。そうすれば、内省が深まるはずです。
そして、皆さんの言葉に共感した人々によって、少しずつかもしれないけれど、職場の仕事のやり方、組織のあり方、そして社会は変わっていくかもしれません」
という言葉に、とても共感を覚えたからです。
Learning Barには、「興味」と「思い入れ」を持って参加させていただいていますが、特に、昨日のようなテーマは私の個人的なテーマと重なる部分が多い一方、巨大組織の底辺にいて、自分のものとしてなかなか落とし込むことが難しいテーマでもあります。
昨日のLearning barには、上司を誘っていましたが、上司の時間的な問題で参加が叶いませんでした。
でも、昨日の「Barの外での語り」にヒントを得て、終了後、上司のもとへ行き、報告(内容とそこで感じた自分の思い)いたしました。
内省する時間が短かったので、深く全体感をもっての話にはなりませんでしたが、上司の話を聴きながら、「この部分は今回のテーマと同じだよね」または「この部分をもっと広げるための知恵はここにあるよね」といった、深い内省と対話が始まりました。
このことで、Learning barでの体験が二重三重にと広がっていく気がしました。もともとずっと考えているテーマだからこそタイミングがよかったということもあるかもしれません。
しかし、外での語りを意識し、そこでの語りからもう一度自分のテーマに戻って内省するということを意識することで、大きな実りになると実感しております。
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「Barの外で語る」は8月のLearning barではじめて「付け加えさせていただいた」のですけれども、こんなにもはやく実践していただけるとは、嬉しいことです。非常にありがたいですね。
経験を語ることは、自分の理解を更新するだけでなく、他者との間に合意をつくったり、未来をつくりだす力をもっているのかもしれません。
もちろん、すべての問題が「語り」で「Catch All、解決よ」というわけにはいかないですけれども、そのとっかかりをつくるきっかけにはなるのではないか、と思いました。
「Barの外での語り」・・・ぜひ、今後とも増やしていただきたいと思います。
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ところで話は変わりますが、つい先日、
「自分も、Barをつくりたいです。Learning barの作り方を教えてください」
というメールもいただきました。ご興味をもっていただいてありがとうございます。
考えてみれば、こういうノウハウをきちんと「形式知」のかたちにして、公開することこそ、僕の専門である「教育工学」の仕事なのかもしれないな、と思いました。何も「ソフトウェア」をつくって評価するだけが、教育工学じゃない。
どのようなメディアでそれを行うかは、ちょっと考えますけれど、すべてのリソースを公開しようとも思っています。
できれば、僕のアタマの中にはいっているノウハウをすべて文章のかたちにしようかな、と思っています。
今しばらくお待ち下さい。
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昨日は、いつものように会社訪問をさせていただきました。
お話を伺った方は、
「人材育成とは、教えることだけで実現されるものではない。"オフィスレイアウトの変更"によって、成し遂げることもできる」
という意志をもった方で、もう10年以上も、数社において実践を積み重ねている方です。今後、Learning barにご招待できればと思っています。
今後のLearning barの予定です。
11月22日(金曜日)には、ディナ=ロビンソンらの名著「パフォーマンスコンサルティング」を翻訳・出版なさった鹿野尚登さんをお招きして、パフォーマンスコンサルティングに関するワークショップを開催していただけることになりました。
12月5日(金曜日)には、はじめての「アウェイ」での開催になると思います。
この日は、東京大学ではなく、青山の「子どもの城」でLearning barを開催します。青山学院大学教授の苅宿俊文先生と一緒に「人材育成担当者向けのワークショップ」の企画を練っています。
手足を動かし、五感をとぎすませ「大人の学びとは何か?」を根源的に考える、よいきっかけになると思います。日々の雑事に追われ、会社の中で身につけてしまったステレオタイプを「学びほぐし」ませんか。その先には「大人の学び」の可能性がかいま見えるはずです。
9月、10月はLearning barはございません。10月31日に開催される、年に一度のイベント「ワークプレイスラーニング2008」の準備にすべてを注ぎ込むつもりです。
ワークプレイスラーニング2008は9月1日より、申し込みがスタートしますので、ぜひ、おこしください。
そして人生は続く。