企業内外人材育成!?
昨日は都内某所で講演だった。質疑応答の時間、聴衆の方から下記のような質問をいただいた。
「社員が、社外で学ぶとか、自己学習することに関する先行研究って、多いのでしょうか?」
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実は、この質問、最近、僕が講演をするたびにいただくものである。この質問に対する僕の答えはこうだ。
企業「内」教育、企業「内」人材育成という言葉に代表されるように、「社外での学び」「社外での自己学習」は、企業人材育成の範疇に全く入っていないことはないにせよ、メインストリームではなかった。
当然、研究の方も、OJTやOFF-JTに関しては、先行研究が多いけれど、社外はあまり注目されてこなかったのではないか。
特に、「働く大人が、どのような場で、どのようなタイミングで、誰と一緒に学んでいるか」に関しては、そう研究の数が多いわけではないように思う。
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しかし、我々の調査でも、先日のリクルートWorksの濱中さんの講演でもわかるように、「結構、多くの働く大人が社外の勉強会や集まりに自主的に参加していること」がわかっている。
自己学習の話
http://www.nakahara-lab.net/blog/2008/05/post_1249.html
これだけ同じような質問が寄せられるところをみると、何か地殻変動が起きているのかもしれない。まぁ、このことはずっと前から思っていたのだけれど、企業「内」人材育成、企業「内」教育というコンセプトも、根本から見直さなければならないのかもしれないな、と思った。「企業内人材育成入門」という本を書いていて、こんなことを言うのは何だけど。でも、「企業内外人材育成」じゃ変だよね。
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追伸.
今日の話題に関連するかどうかは、よくわからないけど、今日のポエム。茨木のり子さんは、僕の好きな詩人です。
自分の感受性くらい
茨木のり子
ぱさぱさに乾いてゆく心を
人のせいにはするな
みずから水やりを怠っておいて
気難しくなってきたのを
友人のせいにはするな
しなやかさを失ったのはどちらなのか
苛立つのを
近親のせいにはするな
なにもかも下手だったのはわたくし
初心消えかかるのを
暮しのせいにはするな
そもそもが ひよわな志にすぎなかった
駄目なことの一切を
時代のせいにはするな
わずかに光る尊厳の放棄
自分の感受性くらい
自分で守れ
ばかものよ