レッドオーシャンとブルーオーシャン

 先日、ある方と談笑していた際、「レッドオーシャン」と「ブルーオーシャン」という言葉があることを知った。

 専門ではないのでよくわからないけれど、「レッドオーシャン」とは「"既存"の商品・サービスを改善するという"血みどろの争い"を繰り広げる既存の市場」のことを言うらしい(解釈の正しさには自信はない)。

 対して「ブルーオーシャン」とは「競争者のいない、無限の可能性を秘めた未知の市場」のことを言うのだそうだ。

 僕は企業につとめたこともないし、ビジネスマンではない。よって、マーケティングのことはよくわからない。
 でも、この言葉は「研究の方向性」を考える上でも、非常に有益な示唆を与えるな、と思った。

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 思うに、研究の世界にも「レッドオーシャン」と「ブルーオーシャン」があるような気がする。

 先人の誰もが既に追求していて、先行研究がたくさんあるが故に、なかなか既存との研究との「差異化」が難しい領域 - これが研究の世界での「レッドオーシャン」と言えるだろうか。

 レッドオーシャンでは、「明確な差異化」は難しいものの、「重箱の隅をつつくような差異化」は比較的容易なことが多い。研究の体裁もフォーマットも決まっているので、論文自体は書きやすい傾向がある。
 周囲の雰囲気は「レッド」。故に、どんなに小さな差異であっても、そこに差異がある限り、誰もがあなたの一挙一動に注目している。

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 対して先人が誰も手を出さずにいた「危なっかしい領域」で、いまだ手つかずになっている研究領域 - そこに赴くと何がでるか、あるいは何もでてこないのかすらわからない領域 - これがブルーオーシャンだと思う。

 ブルーオーシャンは、一見何でも自由にできそうではあるが、準拠枠がない、先行研究がないため、実際はかなり苦戦を強いられる。もちろん、そこで新たな「発見」が可能であれば、ある程度、オモシロイことをひとりで追求できる。

 しかし、そこはかなりの「賭け」である。実際は、そこを追求しても、何もでてこない場合の方が多い。ブルーオーシャンの「ブルー」は、「限りなく透明に近いブルー」である。
 あなたが深淵をのぞき込むとき、その中から、あなたは覗かれている。そこには魔物が住んでいる。

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 レッドオーシャンとブルーオーシャン。

 あなたはどちらの海の住人か?