「省察的実践」と「成人期の学習」

 最近、学習研究者の間で密かに話題になっていることに、ドナルド=ショーンの「The reflective Practitioner」の完訳が出版された、というニュースがある。

 このニュース、僕は、数週間前に、お茶の水大学大学院の院生のHさんに教えてもらった。早速注文しようと、アマゾンを検索したけれど、もう既に売り切れていた。しょうがないので、版元の鳳書房に直接電話をかけて取り寄せることにした。

 邦訳名は「省察的実践とは何か?」。
「The reflective practitioner」は、これまで「部分訳」が「専門家の智恵」というタイトルで出版されていた。難解な本だけに、今回は「全訳」ということで、非常に期待が高まっているのだと思う。

 今から12年前、「The reflective practitioner」を苦労して読んだことが思い起こされる。嗚呼、あのとき翻訳があったら。まぁ、今となってはいい想い出である。

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この本と同じくらいおすすめしたい本に、メリアムの「Learning in adulthood」の翻訳がある。こちらは2005年に出版されていたらしいのだが、全く知らなかった。

 邦題は「成人期の学習」。いわゆる学習科学、教育工学でよく目にする学習理論から、成人教育論の中で目にする学習論まで、様々な内容が非常によくまとまっている。
 この本を僕が読んだのは、2004年のボストン留学中だった。夜な夜な、ひとり部屋にこもって、シコシコと赤線をひっぱりながら読んでいたことを思い出す。

 ちなみに、Learning in adluthoodをさらにコンパクトに、だけれども、そのフレーバーを漂わせつつ!?、エッセンスだけをまとめたのは下記だろうか。

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 とにかくどの本もいい本だと思います。「大人の学び」を考えるのら、ぜひ、手に取ってみてください。あと、訳者の方々のご苦労、推察します。ありがとうございました。