「ほこりたたき」と「ペンキ塗り」

 フランクリン=ルーズベルトの名言にこんなものがあるそうです。

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「海軍省の改革を試みるのは羽布団をたたくようなものだ。腕を交互にふるって、へとへとになるまでたたいても、肝心のふとんはもとのまま」

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 これは秀逸なメタファではないかと思います。叩けばたたくほど、「小さなほこり」がでる。どんなに叩いても、「ほこり」が出なくなるということはありえない。

 しかし、「ほこり」をだすことができて、一見、何かが変わったような気もするけれど、「古びた羽布団」は、何一つかわっていない。本当に変わって欲しいものは「もとのまま」というわけですね。

 そういえば、ちょっと前になりますが、ある本で、こんな喩えを目にしたことがありました。

「部屋のペンキを塗り替えなきゃならないと皆は言う。それに対して、僕は言う。いいや、本当に必要なのは、新しい礎をうちたて、建物全体をどのように建てなおすか、なのだ」

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「果てないほこりたたき」「お茶を濁すペンキ塗り」・・・今日も、世の中では、様々な場所でこれらが繰り返されています。