国家公務員の育成?

 朝、某大手薬局チェーンでインタビュー調査。

 薬局チェーンの内部には、パート社員 - 社員 - 店長 - エリアマネージャという階層がある。その階層の中で、人々がいかにコミュニケーションを円滑に行えるかが、売り上げ増の鍵である、という話であった。

 人は、「意味」を見いだすとき、はじめて学ぶことができ、そして動くことができる。どのようなスタッフであっても、組織の大きな目標や、今やっていることの社会的意義を、キチンと理解してもらうことが重要だそうだ。

 月並みだけれど、最初から最後まで「コミュニケーション」である。

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 午後、人事院の研修で講演。各省庁の人材育成担当者が集まる会である。僕の方からの話題提供が半分。半分は、育成担当者でディスカッションを行った。

 国家公務員の人材育成は、これまで「現場」や「上司」にまかされ(アフターファイブの飲み会も含む)、「組織として個人の専門性発達や能力開発を促進する」、という発想はなかったのだという。「親方日の丸」を背景に、優秀な人がたくさん集まっていたので、彼らの能力開発を敢えて行わなくても、よかったのだろうと推測する。

 しかし、今の若い世代はそうした「組織の姿勢」に敏感だ。
 彼らは、「アフターファイブに一緒に飲みに行ってまで、上司から話を聞きたいとは思わないけれど、自分の能力を開発すること」には興味がある。そうした彼らに、組織として専門性発達の機会を提供できないことが、彼らから不評を買っている一因だという。
 今は、景気がよいこともあって、多くの優秀な人材が「民間」に流れるきっかけにもなっているそうだ。

 国のために働く若い人が元気にならなければ、国は元気にならない。ぜひ、彼らをエンパワーメントする様々な施策を実行に移して欲しいな、と思った。

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 夜、ワールドビジネスサテライトを見る。結構長い特集だった。ワークプレイスラーニング2007の様子も映っていて、よかったと思う。テレビ東京記者ののAさんには大変お世話になった。ありがとうございました。

 この日記で以前予告したとおり、このイベントは来年も行いたいと思う。来年のテーマはまだ未定だが、「学びの視点から、人材育成からみなおす」という大枠は貫いていきたい。

 継続は力、だと信じている。

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 明日は立教大学大学院での授業の初回。
 どんな学生たちに逢えるだろうか。楽しみである。