それって何が新しいの?:組織と言葉
組織には、その組織ならではの「特徴的な語り方」というのがある。組織構成員がよく使う「フレーズ」といってもいいかもしれない。
ここで突然、問題.
下記の語り方は、どの企業の人がよく使うものでしょうか?
「それって何が新しいの?」
「オマエは何がしたいの?」
「なぜ?」
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答え
「それって何が新しいの?」=ソニー
「オマエは何がしたいの?」=リクルート
「なぜ?」=トヨタ
だそうです。先日、ある方から教えてもらいました。
たとえば新しく企画書を書いて上司に提案したとき、ソニーであれば「それって何が新しいの?」と聞かれる。リクルートであれば「で、オマエは何がしたいの?」と問われる。トヨタであれば、「なぜ?」を5回つきつけられる。
「問われていること」に本質的な差はないのだけれども、それぞれ微妙に「言い回し」が違い、そのあとに「考えなければならないこと」「やらなければならないこと」が違う。この微妙な違いが、大きな差となる。
これは仮説でしかないけれど、組織における頻出フレーズは、「人材育成」と密接な関連をもっていると思われる。「その会社らしい人」を育てることに、一役買っているのではないか、と。
誰が、どのような言語を、どのような場面で頻繁に利用するか、という観点から、組織文化と人材育成に切り込んでいくことはできないか、と昨日思いついた。
ある「言い回し」にこだわって、その「言い回し」が使われる文脈を調べていくと、オモシロイことがわかるのではないか。「人を育てること」の様々な局面で、そのような「言い回し」がどのような機能を果たしているか、を調べることはできないか。できれば、一定期間参与観察をして、エスノグラフィーを書けるといい。
オモシロイ研究、思いついたんですけど、どうでしょうか?
「それって何が新しいの?」