子どもの頃にやりすぎたこと、やれなかったこと

 子どもの頃禁止されたことは、大人になって、やりたくて仕方なくなる。逆に、子ども時代に過剰にやりすぎたことは、大人になると、見向きにしたくなくなる。どうも、人間、そういうものらしい。

 たとえば、僕の場合。

 僕は「丼」が嫌いである。「味」が嫌いなのではない。「丼」というスタイルで、ごはんの上におかずが乗せられるのが、どうしても苦手なのである。

 これは、子ども時代に、「丼」スタイルで食事を食べ過ぎたせいである。共働きであった我が家では、母親が仕事で家をあけると、「丼」が用意されることが多かった。用意も楽だし、後片付けも簡単だからだ。

 逆に、子どもの頃抑制されていたものが、「爆発」している例もある。その好例が「試食」だろう。

 今の僕には、デパチカなどの「試食コーナー」を素通りすることは難しい。なぜだか知らないけれど、試食を見ると血がさわぎ、どうしても、食べたくなってしまう。

 逆に試食は、子どもの頃に禁止されていたことだった。

「食べさせてない子みたいだから、絶対にやっちゃダメ」

 と、僕の親は、きつく我が子に言い聞かせていた。

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 こうした例は、他の人からもよく聞く。

 ある人は、小さい頃、牛乳を飲み過ぎた。「背が伸びるから」という理由で、毎日、浴びるほど牛乳を飲ませられたそうである。結果、今は、全く乳製品をうけつけないカラダになってしまった。

 ある人は、小さい頃に、「コーラ」を決して飲ませてもらえなかった。今は「爆発」。水がわりにコーラを飲むような、いわゆる「コークジャンキー」である。

 ある人は、小さい頃、テレビゲームを親から厳しく禁止された。大人になった今は、休みの日は、朝から晩までゲームをやってもあきない、という。

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 人生において、「行動の総量」は、決まっているのかもしれない。子どもの頃にやりすぎれば、大人になってできなくなる。逆に、子どもの頃に全くやらなければ、大人になってから取り戻そうとする。

 要はバランスである。

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追伸.
 TAKUは急に「つかまりだち」ができるようになった。

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