WISEの意義
昨日の大学院授業「デジタル教材設計論」では、CSCLの代表格のひとつ「WISE : Web based Inquiry Science Environment」を扱いました。
WISEとは、一言でいうと、「オーサリング機能付きのWeb科学教育カリキュラムシステム」。
教師は「身近にある素材を使ってできる科学実験」を中心としたカリキュラムを、簡単にWeb上につくることができる。子どもたちは、そのカリキュラムに従って、協調学習することができる、というものです。
WISEで目指されているのは、Knowledge Integration、つまりは「様々な既存の知識を一貫して説明することができるようになる」ということです。実験を通して得た様々な知識を持ち寄って、最後には、大きなコンセプトを自分のアタマの中につくることが求められている。
これだけ聞いてしまうと、「ふーん、あっそ」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、WISEが開発されたのは、Web2.0という言葉も、ブロードバンドという言葉もなかった頃です。その頃から多くの学校で使われ、ものすごい量のデータを蓄積している。本当にスゴイプロジェクトです。
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授業では、45分のプレゼンテーションのあと、いつものように、ディスカッションをします。授業の最後には、「そのとき扱った教材のインパクト」について僕がラップアップをするのですが、今回は結構悩んだ。
WISEがもたらしたインパクトはひじょーに多い。どれが一番なんだろう、と考えた。結局、わかんなくなって、授業では思いつくかぎりのすべてを喋っちゃったけど(笑)。
でも、今になってふと考え直してみると、教育学的に一番大きかったのは(学習科学的にではない)、「WISEを利用する教師のコミュニティをつくったこと」そして、そこに適宜、科学者を参加させ、「学校と学校外のつながりの中でカリキュラム構築をめざすこと」をプロジェクトの中で保証したことかな、と思います。
ともすれば、学習科学者に閉じた心理学的言説が支配的なCSCL研究で、この点は異色だったのかも知れない、と思いました。
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次回のデジタル教材設計論は、「脳イメージング」、次は「企業人材育成」そして「セカンドライフ」、、、最新のトピックが続きます。
感動(!?)のフィナーレへカウントダウン?
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追伸.
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