夜な夜なイベントを企画するわたし
今、夜な夜な、「新しいイベント」を企画しています。
日時:9月7日(金曜日)午前10時から午後5時
場所:東京大学本郷キャンパス!
もし実現すれば、「前代未聞のイベント」になると思います。多くの人々の知的好奇心が満たされ、かつ、社会的意義の高い機会になるはずだ、ひとり興奮しているのですが・・・。
また詳しいことが決まりましたら、メルマガの方からご連絡いたします。
NAKAHARA-LABメルマガ
http://www.nakahara-lab.net/mailmagazine.htm
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先日、ある人からこんなことを言われました。
「中原さんは、根っからのお祭り男ですね。なぜ、面倒を背負ってまで、大学でいろいろ会を催そうとするのですあk?」
そうね、確かにどちらかといえば「お祭り男」かもしれません(笑)。最近気に入っている言葉は、「仕事を祭りにする」ですし。
でも、そんな僕でも脳天気にいつも「お祭り」を好んでいるわけではないのです。思考浅薄なこと、この上ないですが、一応、僕なりに考えがあって、いろいろ「祭り」をやっているつもりです。
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僕が、いろいろな研究会・勉強会を大学で開催する最大の理由は、僕自身のメリットです。赤裸々ですけれど、それは否定できません。
何よりもまず、「僕自身が一番知りたい話をしてくれる人」をお呼びして、僕自身の「知的好奇心」を満たしたい。自分の研究をよりよいものにするために、どうしても、この人の話が聞いてみたい。
そういう強い欲望が、「僕」を動かす最大の要因のひとつであることを、正直に告白しないわけにはいきません。
何よりもまず、
僕が知りたい。
僕がわかりたい。
のです。
事実、僕は、自分が開催するイベントで一番得をしていると思います。自分で企画して、自分が一番楽しんでいる参加者である、これは疑いようのないことです。
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でも、それだけではありません。その理由と同じくらい大きいのは、「大学が果たすべき役割」ということです。ちょっと急激に話がでかくなりますけれども。
僕は、大学というのは、(より)ニュートラルな立場から、社会にいる様々な人々を「つなぐ」ことができる機関であると信じています。
ボストンに留学していた2004年・・・僕は、ハーバードやMITといった大学が、地域でそういう役割を果たしていることを目にしました。僕は憧れました。日本の大学も、そういうハブのような役割を果たすべきなのではないか。僕は、いつか、大学に勤めたいと思いました。
今から3年前、そのときの思いをつづった文章
http://www.nakahara-lab.net/researcheressay09.html
大学は、大学自身が研究知見を産出する主体であることに加えて、様々な人々に出会いの場を提供し、さまざまなイノベーションを生み出すきっかけを提供することができるのではないか、と思うのです。
大学で出会った人たちが、そのときどきのニーズにしたがって、いろんな人たちとコラボレーションし、オモシロイことをやっていく。そんな「光景」が僕のめざすところです。
そして、そのためには、大学「内部」にいる僕のような「お祭り男」が、「場」をつくる必要がある。
そういう場で、もし人々が出会い、イノベーションが生まれたら、もしそれが僕の得にはならなくても、僕は嬉しいと思うんだろう、と思います。
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もちろん、社会科学の常識中の常識ですが、大学といっても、政治的な機関です。大学自身もまた自らの政治的立場を完全にニュートラルにすることは不可能です。また、大学も経済原理から自由でいられるわけではありません。研究会や勉強会を維持するためには、それを支えるリソースをいかに確保するか、という問題もあります。
しかし、社会の他の様々な機関よりは、大学は自由である。その自由さを活かして、いえいえ、天真爛漫な無邪気さを装って「場をつくること」が、大学にはできるのだと思うのです。
だからやる。
僕自身が大学人の末席にいて、アイデアが枯渇しない限り、、やりたいと思うのです。
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なんだか身の丈にあまる偉そうな話をしてしまいました。ごめんなさい。すこし酔っぱらっているかもしれません(笑)。
でも、イベントの準備にヒーヒー言っているとき、僕は確かにそんなことを考えています。
9月7日(金曜日)午前10時から午後5時!
オモシロイことが起こります。