リビングルームを制するのは「何」か?

 あー、今日も一日疲れた・・・午後10時、リビングのソファーに、どっかり腰を下ろします。子どもはカミサンが寝かしつけている。

 リモコンを片手にザッピング。しかし、残念ながら、見たい番組が見つからない。そんなとき、あなたなら、どうしますか。

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 最近、僕が気に入っているのが、Wiiのインターネットチャンネル(Webブラウザ)で、ストリーミングビデオを見ることです。これはおすすめ。

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(WiiでYouTubeを見たところ)

 第一の利点は、リビングにおいてある普通のテレビでも、ストリーミングビデオが楽しめる、ということでしょうか。

 我が家には「趣味の部屋」という部屋があり、そこにはいろいろなコンピュータ、情報機器、資料、キーボードが置かれています。

 が、やはり、コンテンツは、趣味の部屋のコンピュータ画面で見るよりも、リビングでくつろぎながら愉しみたい。Wiiなら、そんなニーズにも応えてくれます。

 おまけに、WiiのURL入力画面は、素晴らしいインタフェースです。リモコンでホイホイと、見たいものを探すことができる。

 このあたり、使ったことのある方なら、わかっていただけると思うのですが、1)マウスオーバーの際のボタンの拡大、2)効果音、3)リモコンの振動、4)頻出フレーズの入力支援機能を4つくみあわせて、非常に高い操作性を実現しています。

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(WiiのURL入力画面)

 コンピュータの前に座ってビデオを見ることには少し抵抗感がある人でも、はたまた、パソコン以外のセットトップボックスでインターネットを閲覧することに抵抗のあった人でも、これなら大丈夫ではないか、と思うのですね。

 というか、もっと言っちゃうと、こういうメディアは、今後、わたしたちのデジタルコンテンツの視聴行動を変える可能性をもっているかもしれない、なんて思ってしまいます。

 デジタルコンテンツの再生は、コンピュータであったものが、情報家電にかわっていくのではないか・・・そう思わざるをえません。

 昨日は、YouTubeにあったビート○ズ、長○剛、渡○美里、ビリージョ○ルなんかのコンサートの映像を見てました。自分だけ楽しんでいるのは何なので、タクには、デ○ズニー映画のショートクリップなどを。リビングにあるので、家族全員で愉しめる、というがポイント高いですね。

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(WiiでYouTubeの動画を全画面表示したところ)

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 そういえば、何新聞だったか忘れましたが、ちょっと前に「パソコン離れが進んでいる」という記事がありましたね。記事内容は「パソコンからケータイへの移行」という感じでしたけど。

 ケータイへの移行は「アタリマエのコンコンチキ」として、今後は、「パソコンから家庭用ゲーム機」というシナリオもありえるかもしれない、と個人的には思っています。要するに「リビングを制するのは誰か」ということですね。

 こういう話をすると、泣く子も黙る認知科学研究者のドナルド=ノーマンさんが脳裏に浮かびます。

 彼は、8年前くらいに前に「The invisible computer」という本の中で、こんな予言をしていましたね。

「何でもできるパソコンというメディアは、次第に機能を限定したInformation applianceに地位をゆずりわたすだろう」

 そのときは、「何言ってるんだ、オッサン」と思っていたけど、さすがはドン=ノーマン、侮れませんね。

 ただ、僕の個人的な見解ですと、そうはいってもパソコンは消えてなくなるわけではなくて、「情報発信、情報創造を仕事とするような一部の人の知的道具」になっていくと思っています。

 それ以外の人々が、情報の消費者として、コンテンツを愉しむ場合には、Information applianceを使うようになる。もうそうなっているよね、実際。ネットワーク機能のついたハンドヘルドデバイス、携帯電話、ゲームセットトップボックスなどが、その有力候補かな、と思ってしまいます。

 それはそれで、情報発信者と情報消費者のあいだのデジタルデバイド(格差)が広がることになるとは思うのですけれども。うーん、どうも、この流れは変わらない気もするなぁ。

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 今日もあんまり見たいテレビがないね。今日も、またWiiでストリーミングビデオかね。今日は、どこかの講演でも聴こうかな。


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