レゴエデュケーションセンターの見学
先日、Learning barで講師をつとめてくださった石原社長が経営している「子ども向けのLEGOスクール」を、昨日見学させていただいた。
Learning bar
http://www.nakahara-lab.net/blog/2007/03/lego_serious_play_2.html
LEGO Education Center
http://www.mdstorm.com/class/index.htm
訪れたのは、吉祥寺の校舎。ここでは、2歳から12歳までの約180名の子どもたちが、1週間に一度、LEGOブロックをつかった作品作りに取り組んでいるという。
作品づくりといっても、単に自分の好きなカタチをつくるというだけではない。
1年生~2年生では、てこ、クランク、滑車、ギアなどの機構を学びはじめ、3年生くらいからは、Mindstorm(ROBOLAB)というソフトウェアを使った制御も学習する。
指導案・カリキュラム、ワークシートを見せてもらったが、非常に見事なものだった(石原社長はレゴ本社でグローバルカリキュラムの開発にも携わっていらっしゃるそうだ)。
レッスンは最大で5名の子どもたちに1名の先生がついて行われる。この日は、先生1人につき2名のグループと、1人につき3名のグループ、計2グループ5名が同じ時間に学習していた。
中には、ワイパーをつくっている子ども、キャタピラで戦車らしきものをつくってる子どもなどがいた。より高学年のレッスンでは、ROBOLABをロボットの制御に取り組んでいた。
「自分の子どもの頃に、こんな教材に出会っていたらなぁ」
と、同行した大学院生も同じことを言っていたのが、印象的だった。
僕自身は、オヤジが技術屋だったので、幸いに、電子工作などをする機会に恵まれた。が、やはり、それはかなり敷居が高い。とても子ども一人でできるものではなかった。
かつて「電子工作」と呼ばれていたものの「本質」を手軽に行える、という意味では、素晴らしい教材だと思った。
最後に見学をご快諾いただいた石原社長に、この場を借りて御礼申し上げます。ありがとうございました。
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追伸
プログラミング環境の「ROBOLAB」がめざましい発展を見せているのにびっくりした。
今のROBOLABは、協調行動をプログラミングしたり、音楽を演奏したり、遠隔地のロボットを制御したりできるんですね。5年以上前、僕がLEGOのプロジェクトをやったときは、そんな機能はなかったけれど。これは、タフツ大学で開発されているそうです。留学していたときに、ぜひ、訪れたかったなぁ・・・。
Tuft University CEEO
http://www.ceeo.tufts.edu/
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追伸2.
研究のネタを思いついた。コンストラクショニズムの学習効果に関する研究。様々な条件下でロボット制作などをやらせてみる実験的研究。コンストラクショニズムの学習効果というのは、あまり聞いたことがないなと思った。調べてないから、わかんないけど。