本が好きになって欲しい

 僕の日課のひとつに、夕食後、タクに本を読むことがあります。「本」と言っても、1ページに「大きな絵」「キャプション」があるだけの「本」。ブルーナーの0歳児向けの絵本です。

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 「読む」といっても、

「タクちゃん、これ、なあに? イヌだよね、イヌ、ワンワン・・・これは? これは見たことあるかな? これは、ネコです。ネコなんてなくの? ニャーニャーニャーだよねぇ」

タクちゃん、これは? カメだねー、カメ。カメは普段泣きません。でも、カメだって、人生泣き笑い。生きていれば泣きたくなることもあるよね、きっと」

 とか意味不明なことを言っている。どちらかというと、僕の「創作」の時間だね。

 タクは、ドストエフスキーの「罪と罰」を読んでいるかのように、コムズカシイ顔をして聞いているときもあります。

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 そんなにコムズカシイ顔しなくてもいいのではないかな(笑)。

 僕が自分の親に感謝したいことのひとつに、僕に惜しみなく無条件に本を与えてくれた、というのがある。この子も、本好きになるといいんだけどね。

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