人間の味覚は変化する
人間の味覚というものは、成長(加齢?)に従って、変わっていくものだと切に思う。
思春期の頃は、一番好きなものは「肉」、二番目は「肉」、三番目も「肉」だった。つまりは「肉肉肉」。
夕食に「魚」や「野菜」がでていようものなら、「がっくりと項垂れていた」ものが、二十歳を超える頃から、味覚が変わってくる。
だんだんと「魚」が好きになり、「野菜」が好きになる。今では、ほとんど「肉」は食べない。ヴィーガン(完全無欠のヴェジタリアン)ではないものの、かなり「野菜」を好む方である。
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「肉から魚・野菜への味覚の変化」の他に、昔は嫌いだったものが、好きになってくる場合もあるから不思議だ。
たとえばブルーチーズ。
生まれてはじめてそれを食べたときには、そのあまりの独特の臭いに驚愕してしまった。
口の中から「すかしっ屁」がでてきたような感じがして、思わず、ひょえー、と吐きだしてしまったのを覚えている。
それが不思議や不思議。今となってはチーズの中で、かなり好きな部類に入ってしまっていたりする。赤ワインを飲みながら、クラッカーにブルーチーズをつけて食べるのは、この上ない幸せだ。
人間の味覚なんて当てにならない。そして、おそらく、今の僕も、変化の途上にいる。
これから僕は何を好きになるのだろう。まさか、大嫌いな「納豆」も食べられるようになるのだろうか。
それは想像するだけでも、おぞましいけれど。