困難は分割せよ・・・ルネ=デカルトの教え
困難は分割せよ
これはルネ=デカルトが著書「方法序説」の中で言葉です。デカルトは「明証的に真と認めることなしには、いかなることも真であるとして受け取らない」という命題とともに、「困難は分割せよ」・・・そう説きました。
僕が「方法序説」をはじめて読んだのは高校の頃だったと記憶しています。「方法序説」とは「真理を追究するための方法の序説」ですよね。現代的に言えば、科学的な方法論、思考法の本ということになるでしょうか。当時の僕は田舎の高校生でしたが、激しい衝撃を受けたことを覚えています。
困難は分割せよ
最近、いろいろな人の書いた論文を読むにつけ、そう思うのです。そして、デカルトの言葉を脳裏に浮かべてしまうのです。
自分が明らかにしたいものが、今仮にあるとする。それをAと呼びましょう。確かに、それを直接明らかにしたいのはわかる。
でも、いかにAにアプローチできるかどうかは、Aを明らかにするための下位目標をいかに設定できるかで決まるのです。
比喩的に言えば、「困難をそのままリサーチクエスチョンにすること」は避けなければなりません。そうではなくて「困難を細かく分解し、リサーチクエスチョンをたてること」が重要なのです。
こう言ってしまうと、多くの人は「なんだ、小さくまとめるってーのね」と思ってしまうかもしれません。いえ、そうではないのです。「小さくまとめる」のではなく、「小さく考え、大きくまとめる」だけなのです。
困難は分割せよ
これは僕の「座右の銘」のひとつかもしれません。