アテネの大規模デモ
学会初日、今回の学会ホスト校の担当者が、いきなりこんなことを唐突に言っていました。
This is house keeping information. Actually, tomorrow we have an anual large demonstration in Athens. Be careful when you go out.
(事務的連絡です。実は、明日はアテネで一年に一回の大規模デモがあります。外にでるときは、気をつけてね。)
は?(参加者一同)
・・・・ということで・・・・なんと、アテネは大規模デモの真っ最中です。
つーか、そんなこと最初から、わかってるハズだろ。
なんで、そんな日に学会をやんのよ。
デモの影響で市内の交通は完全にストップ。空には無数のヘリが飛んでいます。また、市内の曲がり角という曲がり角には警官が立って、警備にあたっています。ものすごい警官の数です。
聞くところによると、11月17日は、「学生蜂起記念日」という日なのですよね。この日、アテネでは、大規模な集会やデモが催される。
もともとの起源は1970年の学生運動にあるそうです。1960年代に7年間続いたギリシアの軍事独裁政権に反対して、当時の学生たちが抵抗運動を行っていたんだそうですね。
1973年、ついに軍事独裁政権は、抵抗運動の中心地の「工科大学」に戦車を入れて、これを鎮圧。多数の死傷者がでたとのことです。これを記念して毎年11月17日、大規模なデモが行われているそうです。
軍事独裁政権は既に過去のものになったので、現在では、テーマは「イラク戦争反対」「グローバリズム反対」など多岐にわたっているようです。
集まる民衆を見ていた老人が僕に話しかけてきました。しばらく、デモのことについて話し合っていたのですが、「Against what?」と聞くと、「Who knows! Against everything!」と言っていました。
近年では、「アンチ・アメリカ」の運動が強いみたいです。アメリカ大使館がもっとも危険だ、と言っておりました。
このデモ、普通に行進してくれるだけなら、まだいいのですけど、近年過激化している。
車が焼かれたり、ゴミ箱に火をつけたり、店の窓ガラスを割ったりする小悪党が増えているようです。ある人に「バス停が燃やされますから、駅をでるときは、バス停とは反対側の入り口を使ってください」と言われました。おいおい、バス停燃やすなよ。
まぁ、ともかく、今日はチョロチョロしないで、シンナリとしていましょう。
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それにしても、前回は大地震+大停電。今回は、大規模デモかよ。
僕は「嵐を呼ぶ男」?、とんだ「お祭り野郎」?
はぁ。
お願いだから、平穏な日々を過ごさせてくれ。
・・・トホホ。
(ちなみにデモはもう終わったみたいです。一時は大音響が響いていましたが・・・警官はまだ街の各所に詰めています)