ワセダ三畳青春記:めぞん一刻+ビンボーバトル?
野々村荘、早稲田大学正門前5分、三畳一間、家賃1万2000円、風呂便所共同。
住人は、皆、剛の者。「寝過ぎて疲れてまた眠る」という「永久睡眠法」を実践している人、「臭豆腐」より臭う夕食を毎日食する人、怪しい幻覚植物で人体実験をする人、数名・・・あり。
本書は、そんな野々村荘で22歳から33歳までを過ごした探検家?高野秀行氏の青春記である。
野々村荘での生活は、ハチャメチャそのもの。しかし、それでいて、最後まで読み進めると、どこか切ない。最後は高野氏が熱烈な恋をして、野々村荘を「卒業」する。涙もろい僕は、意外に感動した。そのアンバランスさが、本書の魅力だろうか。
一読して想起したのは、「めぞん一刻」。
めぞん一刻は、未亡人のアパート管理人、音無響子が一刻館という奇人変人館にやってきたところから話がはじまります。基本的には、管理人さんと五代君のラブコメディ。連載していたのは、僕が小学生の頃かな。かなり好きでしたけれど、今の中学生とかは、もう知らない?
あちらの方も、一ノ瀬さん、四谷さん、六本木朱美など、個性的キャラが満載でしたが。野々村荘も負けてはいないかも。
めぞん一刻+ビンボーバトル風のネタが好きな人には、おすすめかも。
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