統計学の物語

 先日、渋谷のブックファーストで何気なく手にとった本「統計学を拓いた異才たち」が愉快でたまりません。

 おっ、オモシロイなと思い、ひとり夜な夜な読んでいたら、数日後、大阪大学の松河君(若杉!)も、日記で同じようなことを書いていました。「同じ本に興味を感じているんだな」と思って、なんか不思議な気持ちになったけれども。

 「統計学を拓いた異才たち」には、いわゆる統計学の本ではありません。統計アレルギーをもっている人でも、僕のように統計はツールだ、と割り切って使っている人でも、誰でも読むことができます。

 というよりは、むしろ統計学の手法は、どのような人によって、どのようなきっかけで生まれたのかに焦点をあてた本ですね。ストーリーです、ストーリー。

 たとえば、スチューデントのt検定。これ、なんで「スチューデント」というかご存じですか?これは、実は、なんと「ビールのギネス」に関係があるんですね。ギネスだぞ、ギネス、あの泡がクリーミーで苦いギネス。一見全く統計とは関係ないところから、統計の手法が生まれているのです。どう関係があるかは、読んでのお楽しみ。

 実は、今、TODAI TVでは統計学のコンテンツを準備しています。統計に苦手意識を抱える文系大学院生があまりに多いので、彼らに対して自学自習の学習機会を提供することを企画しています。

TODAI TV
http://www.todai.tv/

 一見、無味乾燥に思える統計手法にも、そこには必ず「人」があり、「物語」がある。

 「物語」から入ってみてはいかがですか。きっと今まで、どうしてもとっつきにくかった、それらの手法が違った風に見えるから。

追伸.
 今日は朝っぱらから、思わず涙がでてしまいそうになるほど、嬉しいことがありました。健気でね、その様子が。

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