ネットで教材をオープンにする運動

 大学などの高等教育機関がネットを使って教材をオープンにする動きは、「Open Educational Resources」プロジェクトとよばれることが多い。

 現在、世界にはどのくらいのOERが存在するのか・・・その代表的なものをカーネギー財団の飯吉先生の論文から紹介しよう(備忘録・・・自分にとっての研究メモにもなるし)。

飯吉透(2005) 教材と講義内容の公開による学びつづける教えのプロフェッショナルとしての大学教員と実践コミュニティの支援. 中大学教育研究 第5号 pp7-

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■OCW系

 まずもっとも代表的なものが、MIT OCW、およびその運動に共鳴した大学群によるOERである。

MIT OCW
http://ocw.mit.edu/index.html

日本OCW連絡協議会
http://www.jocw.jp/

China Open Resources for Education(CORE)
http://www.core.org.cn/cn/jpkc/index_en.html

ParisTech OpenCourseWare project
http://graduateschool.paristech.org/

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■SOFIA(Sharing of free intellectual assets)

 カリフォルニア州立大学のフットヒルカレッジが立ち上げた短大のOER。コミュニティカレッジ5校による教材公開。数は少ないモノの、ニーズの高い教科を選んで、インストラクショナルデザインがほどこされている。

SOFIA(Sharing of free intellectual assets)
http://sofia.fhda.edu/

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■カーネギーメロン大学Open Learning Initiatives

 次世代のオープンコースウェアと目されているもの。認知学習理論、インストラクショナルデザインの知見を反映した教材の公開。生物学、科学、経済学、物理学、統計学など7分野の教材を公開。

Open Learning Initiatives
http://www.cmu.edu/oli/

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■Connexions
 工学分野の最新の講義教材の不足という課題を克服するため、教材モジュールの交換を視野にいれた教材の共有サイト。大学、高等学校の教員によって、教材が公開されている。教材開発に関心のある教員、学生のオンラインコミュニティの支援も行われている。

Connexions
http://cnx.org/

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 もちろん、この他にも様々なOERが存在する。ヨーロッパ連合の実施しているARIADNEとか、カリフォルニア州立大学の実施するMERLOTであろうか。

ARIADNE
http://www.ariadne-eu.org/

MERLOT
http://www.merlot.org/Home.po

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 近年では、OERに非常に興味をもっているヒューレット財団が中心となって、「ネットで公開された教材」のポータルサイトを構築しようという動きもでているという。全世界規模のポータルサイトが、いよいよ誕生ですね。

 「教材のオープン化」の動きは、1990年代後半から2000年代初頭にかけて誕生し、もう5年ほどが経過しています・・・そろそろ節目を迎えるプロジェクトも多いですね。

 今後、どのような方向に向かっていくのか、目が離せない。

追伸.
教材のオープン化に関しては、様々な事が言われておりますけど、個々の大学がどのような戦略をもって、教材のオープン化に踏み切るかに関しては、大学によって、戦略が違います。これをおうと、よい研究になるのになぁと思いますけど。応援1クリックをお願いします!