アメリカ、教育学の層の厚さ
下の電話帳のような本は、何だかわかりますか?
これは、今、僕が参加しているAERA(American Educational Research Association : 全米教育学会)のプログラムです。
ポイントはね、「プログラム」っていうところです。決して、「論文集:プロシーディングス」ではないのですよ。
つまり、この数日に予定されている「セッション」の「タイトル」と「発表者名」をだけを書きつらねると、これだけの太さの「プログラム」になってしまうのです。ヘビーだね。
ちなみに、AERAの場合、各人の発表の論文を集めた「論文集:プロシーディングス」はありません。プログラムだけでもこんなに厚くなってしまうのだから、論文集なんてつくったら、エライことだよね。誰も持てないぞ、そんなもん。筋肉を鍛える修行になっちゃう。
プロシーディングスはないからね、論文が欲しければ発表を聞きに行って、その場に論文がおいてあれば、それをもらってくる。もしなければ、著者に直接問い合わせる必要があります。これはこれで、研究者同士のインタラクションが活性化されてよいと思っていますけど。
それにしても、普通の教育系学会だったら、プログラムは、多くても30枚程度にしかならないと思うのです。それが、電話帳だからね・・・たまげるね。
このことだけからも、いかに、アメリカの教育学会の層が厚いのか・・・これだけ見ただけでわかってしまいますね。
発表は、「神経科学の教育応用」から、「デューイの教育思想」、「Educational Ledership」、そして「モバイルラーニング」「インストラクショナルデザイン」まで、本当に多岐にわたっています。
日本だったら、社会学は社会学、心理学は心理学、工学は工学という風に、すべてアプローチによって学会がわかれて、なかなか一同に介する機会はないですね。そういう意味では、AERAは「教育学のEXPO」と言えるかもしれません、まさに。
これから数時間かけて、明日からどのセッションに参加するかを決めたいと思っています。これだけでも、ひと苦労だよなぁ。
でも、ここで結構発見があるんだよねぇ・・・「あー、あの人、こんなことを言い始めているのか」「こんな概念が流行ってきているのか」みたいなね・・・。
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