それでもアメリカをなぞるのでしょうか?

 先日のエントリー「おちおち病気になれない」には、皆さんからたくさんのコメント、メールなどをいただきました。ありがとうございました。

おちおち病気になれない
http://www.nakahara-lab.net/blog/2006/04/post_147.html

 寄せられた意見には様々なものがありましたが、

1.「小さな政府」「市場化」などをキーワードにした新保守主義の思想のもと、日本の医療や教育が急速に「アメリカ化」していること

2.「市場化」の弊害に苦しむアメリカの暗部 - それはマスメディアではなかなか語られないことであり、「アメリカのやること/なすこと」をすべてもちあげる一部の知識人には知られていないこと - を見ずして、アメリカをめざす動きが、とめようもない状況に陥っていること

 などに関する懸念が多く見受けられたように思います。

 アメリカは本当に大きな国です。ダイナミックで、先進的で、世間を「あっと言わせる」勢いのある国です。しかし、アメリカには、なかなか海外には伝えられない暗部があることも事実です。そして、「アメリカの○○は○○である」という一般化なかなかできない国でもあります。そのことは過去の日記でも書きました。

2004/02/12 アメリカの教育は
http://www.nakahara-lab.net/2004diary02.html

 こうした場合、「アメリカのよいところを学び、悪いところは他山の石とする」、というのが模範的回答なのかもしれません。しかし、今の僕には、そうした予定調和的な物言いがあまり信用出来なくなっているのも事実です。

 それでもアメリカをなぞるのでしょうか?
 我々は重大な岐路にいるのかもしれません。

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