功名が辻

 何年ぶりになるんでしょうか・・・ふと考えてみました。
 でも、何年という単位ではないんですね。そう、NHK大河ドラマを見るのは20年ぶりのことなのです。

 記憶に残っている中で、最後に見た大河ドラマは、「山河燃ゆ」です。たぶん知っている人はいないでしょう。僕が9歳の頃のドラマです。

 まだ若かった松本幸四郎が、日中戦争、太平洋戦争の激動の昭和の時代に翻弄された日系人を演じていたのです。たしか最後は東京裁判の終わりで、彼が自殺して終わるはず。このドラマ、家族で見ていたのですが、あまりの話の暗さに、いつも見終わったあとは重苦しい雰囲気が流れていました。

 それから21年・・・。

 僕は、今「功名が辻」という大河ドラマを見ています。
「功名が辻」は、信長、秀吉、家康の3名の主君に仕えていくうちに、足軽から一国一城の主に出世していく山内一豊と、その一豊を支え続けた妻「千代」の話。
 

功名が辻
http://www3.nhk.or.jp/taiga/

 この大河ドラマ、ほどほどに軽い演出がいいですね。歴史っていうと、最初から最後まで重いからね、フツウは。このドラマは違う。特に最初は、現代から話が入ります。その日の話を、「もし現代だったら」という感じでたとえるところから、物語がはじまるんですね。これはわかりやすい。

 あとね、妻「千代」を演じる仲間由紀恵があまりに可愛くて、つい、毎週、リモコンのスイッチをいれてしまう。彼女が、映画リングで「貞子」を演じていたなんて、こないだ知りましたけど。彼女が貞子だったら、「来る・・・きっと来る」とか言われても、「いいよー」なんて答えちゃいそうだけどね。

 あと、密かに、僕は、高校時代、日本史オタクだったのです。
 人間暗記マシーンだったわけじゃないんです・・・心から日本史が好きだった。特にハマッていたのは、「仏像」と「戦国時代」です。

 仏像は、どの寺社にどの仏像があるか、それが誰によってつくられたのか、工夫は何だったのか、かなり細かいところまでわかっていました。「半跏思惟」とかね・・・惚れました。

 戦国時代は、武将や軍師の伝記をかなり読んでいたので、自分で言うのもなんですが、当時は、戦国時代100年の流れを諳んじることができました。「琵琶法師」なみに・・・ベンベンみたいな。

 功名が辻は、信長、秀吉、家康という、戦国時代の王道中の王道なのですね。今はもうほとんど忘れてしまいましたが、そういう昔の自分が知っていた知識を、思い出しながら見られるのが、とても愉快なのです。

 カミサン相手に、戦国時代のロマンといいましょうか、男のロマンを得意げに語れるのがいい。「あー、またいつもの酔っぱらいがはじまった」という感じで、もっとも彼女は全然聞いちゃいないけど。

 来週も見なな。