桃缶

 なぜ人は、風邪をひいたり、熱があがったときに、桃缶を食べたくなるのでしょうか。確かに、レアなお品です。ふだんは食べません。でも、なぜ、桃に魅せられるのか、これは人類の永遠の謎かもしれません。

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 ちなみに、僕は幼い頃はカラダが弱かった。今でも弱いですけど、その比じゃないんです。幼稚園は入園してすぐに1ヶ月休んだくらいですから。

 で、熱をだすたびに、桃缶や季節はずれのグレープフルーツを親にねだった覚えがあります。こんなときじゃないと、買ってくれないから。熱とは、そういうものなのかもしれません。熱だったら、いくら高くても買ってくれる。いいのだな、そういうときは甘えても。

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 ちなみに、うちの親は、まだ僕が幼かった頃、ホタテやエビ、そして牛肉を夕食にだすたびに、「今日は高級品だよ、こんな高いもの食べて口が曲がる」と言っていました。いまだに、ホタテ、エビ、牛肉を見るたびに、僕は「おー、今日は高級品だ、口が曲がるぞ、おい」と思ってしまいます。貧乏性は抜けません。

 三つ子の魂、三十路までも。
 嗚呼、10倍、僕は生きたのですね。