自由

 先日、ある本を読んでいたら、政治学者の原田鋼さんという方の言葉に出あった。

「自由になるためには、権力から逃れる場合もあるし、かえって権力に参加していく場合もある。現代は、参加していかなければ自由を実現出来ない」

 かつて、僕がよく聞いていた歌手に、尾崎豊がいたけれど、彼の歌う世界では、「自由になるためには逆らい続け」なければならない。

 行儀良くまじめなんてクソくらえと思った
 夜の校舎 窓ガラス 壊してまわった
 逆らい続け あがき続けた はやく自由になりたかった

 信じられぬオトナとの闘いの中で
 許し合い いったい何 わかりあえただろう
 うんざりしながら それでも過ごした
 ひとつだけわかってたこと
 この支配からの卒業
 闘いからの卒業

 (尾崎豊「卒業」)

 いったい、自由とは、何の果てに見いだせるものなのだろうか。