中国茶
台湾2日目です。今日も忙しい日でした。何とか予定をこなし、今、ゆっくりお風呂につかって、でてきたばかりです。
不覚なことに湯船の中で寝てしまい、もう少し油断したら、このまま溺死でした。ていうか、死因が「台湾ビジネスホテルで溺死」かよ、こりゃ、痛てーな。
それはそうと、こっちは今日は結構暑かったのですね。考えてみたら、沖縄よりも南なんだよね、そりゃ、暑いわな。で、すっかり、僕のアタマもトロピカルです。
ところで、このクソ暑い中、今日は、予定の合間をぬって、茶藝館にいきました。茶藝館っていうのは、台湾の茶道をやるところです、中国茶カフェですね。このクソ暑い中、クソ熱い茶を飲む。これがいいのです。
それにしても、いやー、いいですね、中国茶は。すっきりとしていて、透明感のある味で。僕の汚れた心も洗われるね。
これは、マイブームな予感です。
茶藝は前にも銀座三越で体験したことあったんだけどね。本場を体験しちゃったわけよ。
これね、キチンとお作法どおり入れると、同じお茶でも味が違うんだ。渋みがなくなる。不思議なことに何杯でも飲めてしまうのが怖いよね。
でも、あんまり気に入ったので、よし、これは!と思い立ちました。
で、買っちまったんだね、中国茶のセットを。急須とか、茶海とか、湯飲みとかね・・・うちの家族...ていうか、2人しかいないけどさ、それで使えるような、かわいいのがあったから。
決して安くはない出費でしたが、まぁ、いいか。衝動買い度は「中村うさぎ」並ですが、値段はそれに比べれば、ハナクソみたいなものです。
それに中国茶セットは一生使えるし、ホームパーティの余興にもいいでしょう。そうそう、前にも言いましたが、どうせ僕は貧乏人ですから。あとには何にも残せません。食い倒し、飲み倒し人生だからね、僕はそれでいいのです。自己正当化完了。
しかしながら、僕は、こういうのにハマリやすいです。何か新しいものを見つけると、すぐにハマってしまい、カタチをそろえる。で、しばらくのあいだ、その世界にハマル。で、「ずっと続けてその道のプロになる」って言いたいんだけど・・・これがある程度、その世界のことがわかってくると、次のマイブームがおとずれる。これね、僕の性格です。もう、この性格を抱えて生きていくしかない。非難されても仕方がありません。
まぁ、いいや。「定年後はうどん屋を開きたい」といつもおっしゃっている大学の先生を知っていますが、僕は定年後は「中国茶カフェ」でも開くかな。そのための勉強料と思えばいいんだから。
投稿者 jun : 2005年5月31日 00:44
3度目の台湾:CSCL2005
CSCL2005 (コンピュータを活用した協調学習に関する国際会議2005)に参加するため、今日から台湾にきています。昨日の昨日まで働き倒して、何とかかんとかこちらにくるめどがたちました。
プレゼンなどは、まだ8割くらいの出来までにしか仕上がっていませんが、なんとか、こちらにいるあいだに完璧にしたいものです。
あと、いろいろたまった原稿やら、査読やら、講演準備やら、モロモロあるのですが、ここでたまった借りをすべて返したい!、自転車操業はもうイヤだ・・・でも、オレ、さぼってるわけじゃないんだけどなぁ・・・。
今回の出張は、望月君@神戸大学、加藤先生@NIMEとご同行させていただいています。朝9時成田発の飛行機で、こっちにきました。てことは、起きたのは朝4時30分よ。もう泣きそう。
僕、台湾は実は3度目になります。1度目は、今から5年前。はじめての国際会議でした。当時、僕は大学院博士課程の学生でした。永岡先生@早稲田大学、西森さん@NIMEと一緒にきました。懐かしいです。
2度目は、メディアリテラシーの調査に同行させてもらいました。山内さん@東大、木原先生@大阪市立大学、堀田先生@静岡大学、山脇さん@鳴門教育大学にご同行させていただきましね。この中には、ミスティなどで「やんちゃなこと」をした大先生もいました。
今日は移動日で、とりあえず、ついたあと、お昼でしたね。「吉星飲茶」、いやー、ここはおいしかった。地元の御茶屋のおばさんに教えてもらったところなのですが、僕、いろいろヤムチャ食べましたが、かなりイケてる方だと思います。しかも安い。地元民でいっぱいです。もし台湾にいらっしゃるおりあらば、是非。
台北市南京東路1段92虎三婁(林森北路口) 2568-3378
それからホテルに戻り、仕事です。
夜ごはんは、8時くらいに士林市場という屋台にでかけました。
すごかったね・・・なんか感じでいうと、オカチマチに屋台ができた感じ。全く英語は通じず、なんだかよくわからないものを、なんだかよくわからない順番で食べました・・・おいしかったけど。
NIMEの稲葉さん、「中原さんはひ弱だから、屋台だめですよ、いかない方がいいですよ」とおっしゃっていたそうですが、そんなことはありません、カエルとか、臭豆腐とかいうのでなければ、OKです。でも、明日、ポンポン痛くなるかもね、僕、弱いから。
あとねぇ、個人的にオモシロカッタのは、最後の写真の「韓国風整形センター」の広告。上の男の子の顔写真が「整形前」で、下の「ヨン様」が、その男の子の「整形後」の顔なんだって。ていうか、ありえん、別人やで、アンタ。
今日のところはこんな感じです。
かなり疲れているので、さっさと寝ます。
おやすみ。
投稿者 jun : 2005年5月29日 23:58
速報!「東京大学 教育環境のリデザイン」シンポジウム
速報になります。
7月11日(月曜日) 午後3時より、東京大学一条ホールにて、「東京大学、教育環境のリデザイン」というシンポジウムが開催されます(中原が企画を仰せつかっています)。
入場無料、どなたでもご参加いただけます。シンポジウム終了後は「会費制」の懇親会が、ホール横で開催されます。ご興味のおありな方は、是非、スケジュール帳に記入をお願い致します。
以下、できたてホヤホヤ開催趣旨をコピー。
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東京大学では、これまで各学部・研究科、あるいは、情報基盤センターを中心に、それぞれの部局が教育環境の改善に注力してきました。
その取り組みの中には、IT(情報通信技術)を「道具」として活用したものも数多く含まれ、成果をあげています。
さらに本年より、東京大学教育企画室を中心に各部局が緩やかに連帯しつつ、「教育環境のリデザイン」に取り組むことがきまり、TREE(Todai Redesigning Educational Environment)というプロジェクトを発足させています。
本シンポジウムは、
1)東京大学の「教育の情報化」に関する基本コンセプトのご紹介
2)東京大学の「教育の情報化」の各種プロジェクト紹介
3)教育の情報化に役立つTips、サービスのご紹介
4)海外大学の「教育の情報化」の現状のご紹介
5)関係者のネットワーキング
を目的としています。
学内の教職員の方々だけでなく、本シンポジウムに関心のおありな方なら、どなたでもご参加いただけます。ふるって、ご参加いただけますよう、よろしくお願い致します。
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7月11日は、東京大学へ、是非、いらっしゃってください!
投稿者 jun : 2005年5月27日 19:10
京都大学アカデミックパートナーズ
毎日Interactiveでこんな記事を見つけました。
京大:協賛企業に「ロゴ」 国内初、電通と共同運営
http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/edu/news/20050527ddlk26040339000c.html
毎年削られていく「運営交付金」の中で、いかに教育の充実をはかるか。各大学ごとに、しのぎをけずっています。京都大学のこの事例は、単に「寄付金よこしてちょ」と言うだけでなく、企業側にとってのメリットを演出しようとしている点がユニークだと思います。そこで電通と組んでいるところも。
年間数千万のお金の対価が、ロゴやスローガン、交流会などに見合うかどうかは議論が必要ですが、このような動きは、きっと国内大学に広がっていくのでしょうね。
投稿者 jun : 2005年5月27日 18:51
eラーニング研究開発科
北村さんのblogによりますと、いよいよ、日本初の「インストラクショナル・デザイン系eラーニング専門家養成大学院」ができるようです。
熊本大学
http://el-lects.kumamoto-u.ac.jp/far37ghpg46smg/daigakuin.html
近いうちに、増えていくのでしょうね。
投稿者 jun : 2005年5月26日 21:12
UT OCWのあと
最近、よく人に「UT OCW、お疲れ様。とりあえず、終わりましたから、中原さん、ヒマになったでしょ。いいですねぇ、一息つけて」と言われます。
トンデモナイ!
「UT OCW」のときは確かに大変でした。が、僕個人で言えば、そのときと同じくらい、いいえ、意志決定しなければならない案件や、僕自身が企画をたてなければならない案件の数が、日々増えていることを考えると、今の方が忙しいくらいです。
昨日も、ここ3ヶ月ひそかに進めていた企画が、先方のOKをもらい、GOになりました。それは、とてもウレシイし、愉快なことなのですが、同時に「オレ、大丈夫やろか」と一瞬、感じてしまいます。
東大にうつり、裁量労働制になって、僕自身は「いつどこで研究を行ってもよい」という勤務形態に変わりました。NIMEのときは、原則的には9時-5時だったのですが(もちろん、それ以外にも仕事をしていましたけど)、いまは、別に自宅で仕事をしていてもOKなわけです。研究室で絶対に過ごさなければならないってわけではない。
ですが、「いつでもどこでも仕事を行ってよい」ということは「いつでもどこでも仕事をしなければならないこと」を意味します。「何だかいつ見ても、パソコンに向かっていて、最近、仕事以外のことはウワのソラやなぁ」と昨日カミサンに言われました。ツラいんだよ、オレも。
しかし、この場合仕事といっても、研究というわけではありません。はぁ・・・いつになったら研究ができるんでしょうか。本や論文がじっくり読めるんでしょうか。毎日、そういう時間が「分単位」になってきていることが、ツライです。
まぁ、でも、それを言い訳にしてはいけませんね。今はそういうときなのですから。ケッパルしかないのかもしれません。
そして人生は続く・・・いや、続いていくものなのです。
投稿者 jun : 2005年5月25日 20:18
書評:大学eラーニングの経営戦略
毎日Interactiveに、「大学eラーニングの経営戦略」の書評が掲載されました。
毎日Interactive 書評どうぞご高覧くだされ!
http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/edu/news/20050525k0000m040035000c.html
投稿者 jun : 2005年5月24日 23:09
シス工
「シス工」...これを「しすえ」と読んではいけない。「しすこう」である。大阪大学の「教育システム工学講座」の「シス」と「工」をとって、僕らは「しすこう」と呼んでいる。
大阪大学 人間科学部 教育システム工学講座(旧)
http://picasso.hus.osaka-u.ac.jp/lab/index.html
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今日は、朝から晩までBEATのプロジェクトのひとつであり「Project OYAKO」のミーティングがあった。
メンバー全員アホほど忙しいのに、時間を工面して東京に集まり、限られた時間の中で、集中して議論を行う。本気である。前回の会議までは、僕が少し具合が悪く、とても迷惑をかけていた。今日は、そういう意味では、ようやく本調子でのぞむことができた。とてもよかった。
ミーティング終了後、「シス工」卒業の人たちの何人かが、東京品川で集まるという話を聞きつけ、その会合に乱入した。
松河君、ピア君、篠原さん、浦嶋君、久保川君などがいて、とても懐かしかった。元・金髪だった篠原さん(彼女の金髪はこちら)、学部生の頃「映画とりたいんですよー」と言っていた久保川君が今年ベネッセに就職していたのは、とても驚いた(ポケチャレの部門だそうだ)。
宴会の最初のうちは、「身内だけで話しこむ感じになったらどうしよう」と密かに不安に思っていたんだけど、次第に時間がたつにつれ、同じ研究室を卒業した人も、そうでない人も、適当に「混じり合い」、楽しく話ができたのではないかと思う。
僕自身、とても楽しかった。
考えてみれば、シス工の同窓会は、数年前に僕が企画したきり、何年かご無沙汰になっている。そろそろかな、と思った。
日程はいつがいいだろうか。
電車の中で、そんなことを考えていた。
ちなみにProject OYAKOの会議は、明日土曜日も容赦なく続く。明日は、午前10時からだ。
そして人生は続く。
投稿者 jun : 2005年5月21日 01:44
こだわりのイタリア料理
これほどまでに一皿一皿にこだわったイタリア料理を味わったのははじめてだった。この日、おとずれた全員(僕、カミサン、浦島君@三菱総研)、皿に残されたソースがもったいなくて、すべてパンにつけて食べてしまったほどのおいしさである。
TOPO GIGIO(トッポジージョ)
東京都世田谷区三軒茶屋41-14-1丁目
03-3418-5751(絶対に予約必要)
土日祭日休み(必ず電話で確認した方がよい)
今日、食べたのは「牛のアキレスケンの煮込み」「イカスミの煮込み」「ナスのグラタン」「牛肉のカルパッチョ」「ボンゴレのスパゲティ」。
「牛のアキレスケンの煮込み」は、牛の脂がすべて抜け、うま味の閉じこもったゼラチン質がたまらない。「牛肉のカルパッチョ」は、これが肉なのかと思わせるほど、口の中でトロリととける。ちなみに、イタリアで「カルパッチョ」というと、魚のそれをさすのではないらしい。「カルパッチョ」とは「肉料理」なのだそうだ。しかし、それが日本では異なって普及しているのだという。
「イカスミの煮込み」は、これまた格別。「本物のイカスミは、食べたときに口のまわりが黒くならない、でもイカスミは本当にとるのが大変で、市場に出払っているモノは、すべて偽物」とのことである。この一皿をつくるのに50匹のイカをつかっているといういうのだから驚きだ。「これをつくるためにどんな思いをしてスミをとるか・・・」という台詞には重みがある。
「ボンゴレ」もアサリが細かく砕かれていて、それがソースとからみ、なんともいえない風味をだしている。これも、ソースがあまりにうまく、パンが進む、進む。
とにかく何を食べてもうまい。こだわりがある。
ママのエリザさんは、今年で70歳になる。この店を36年切り盛りしているそうだ。常連さんは、彼女を「お母さん」とよぶ。この店には、芸能人、また、マスコミ関係者が非常に多く訪れるようだ。ママの口からは、誰もが知っている芸能人の名前がポンポンとでてくる。
是非、この店をおとずれたら、カウンターにすわり、「お母さん」と話すのがよい。こだわりにこだわり抜いた一皿一皿について、いろいろ教えてくれるだろう。そういう楽しみ方をオススメしたい。
値段は少し高めである。だけれども、想い出に残る味だと僕は思う。
いやー、旨い。今日は、かなり疲れていたけど、幸せな気分になった。
これを、人は「口福」とよぶ。
投稿者 jun : 2005年5月20日 01:03
若手研究者、国際発表助成!
NPO法人「Educe Technologies(エデューステクノロジーズ)」では、今年度より、若手研究者に対する国際学会発表助成を行います。Educe Technologiesは、教育工学、学習科学の若手研究者が立ち上げた研究開発型のNPOで、僕は副代表理事つとめています。
Educe Technologies
http://www.educetech.org/index.html
ふるってご応募ください。
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NPO法人 Educe Technologies
国際学会発表支援プログラム開始のお知らせ
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Educe Technologiesでは、学習環境デザイン研究の
発展に寄与する若手研究者育成のため、国際学会の発表
を支援するプロジェクトを開始いたします。
第1回助成として、6月末にモントリオールで開催される
国際学会ED-Mediaにおいて発表予定の皆様への援助
を計画しております。
対象:ED-Mediaにおいて第1著者として発表する若手
研究者(フルペーパーが望ましいですが、ショートペーパー
・ポスターセッションも審査対象とします。)
年齢:35歳以下 (大学院生・助手など)
支給額:1名あたり10万円
人数:最大3名(審査により決定します。)
この支援をご要望される方は以下の資料をEduce Technologies
事務局にお送りいただきますようお願い致します。
・履歴書(PDF)
・ED-Mediaで発表予定の原稿 (PDF)
宛先は、atusaka@educetech.org にお願いします。
〆切は6月10日(金)とします。厳正な審査の上、審査結果を
6月20日までにお送りします。なお、科研費等で既に旅費・
滞在費をお持ちでないかたから、審査を行います。
皆様のご応募をお待ちしております。
特定非営利活動法人Educe Technologies
代表理事 山内祐平
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投稿者 jun : 2005年5月19日 11:08
吾唯知足
週末、休みをとりました。ゴールデンウィーク含めて、ここ2ヶ月間、「24h働けますか的リゲイン状態」でしたので。
京都へね、行ってきました。仏像+寺社仏閣ツアーです。密かに、ホトケが好きなのですね。「煩悩丸出し」の僕ではありますが、ナムナムと拝んでいたら、普段悩んだり、心を砕いていることが、しょーもなく思えてきました。
「吾唯知足」...我、ただ足るを知る
龍安寺境内にあった、水戸光圀の言葉が印象に残りました。
3日間パソコンから遠ざかったら(完全に触らなかったわけではないですが)、かなりゲンキになりました。肩と首が少し柔らかくなったかも。
ついさっき、3日ぶりにメールを開いたら、490件。その処理をようやく終えたところです。書いたメールは60通。下記ながら考えたことですが、「メール」は「もらう数」より「書いた数」ですよね。60通は結構泣きそうです。明日からのスケジュール、また一杯です。
それでも人生は続く。
投稿者 jun : 2005年5月16日 21:04
UT OCW:東大オープンコースウェア
今、打ち上げを終えて帰ってきたところです。昨日のblogでも書いたように、実は、昨日は記者会見でした。
記者会見で発表されたのは、「東大、京大、早稲田、慶應、阪大、東工大の6大学が、それぞれの大学の講義資料を無償公開するウェブサイトを立ち上げる」ということです。東京大学からは、小宮山総長が参加しました。
記者会見1
記者会見2
東京大学が開設したサイトは、UT OCW (University of Tokyo Open Course Ware:東大オープンコースウェア)といいます。僕自身は、OCW事務局の一員として、「開発」のディレクションを担当しました。
UT OCW
http://ocw.u-tokyo.ac.jp/
昨日の日記に書いたとおり、この開発は本当に激しかった。英語、日本語の両方で開発を行う必要がありますし、なにしろ、このページは東京大学のオフィシャルなページなわけですので、非常に様々なことにセンシティヴになる必要があります。今までの開発のようにゲリラ的手法が全く通用しません。総長や事務、広報、法務との打ち合わせも、全部で何度あったか数えられません。
とはいえ、山本さん(特任専門職員・中原研究室の住人)や吉田さん、ほか様々な人々、先生方に助けられ、協力を得ながら、どうにかプロジェクトを遂行することができました。このプロジェクト、開発に関わった人の総数は、のべ50人以上になると思います。大変なプロジェクトでした。そして学ぶべきところの多いプロジェクトでもありました。
UT OCWをだすにあたり、東京大学は以下のことにこだわりました。
1.いたずらに講義公開数を増やすことよりも、講義関連資料をなるべく一貫したフォーマットで届け、クオリティを守る。2.東京大学が推し進める「知の構造化」のコンセプトをサイトに反映させる。これを実現するための手段としてMIMA Searchを実装する。
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この記者会見の模様は、おかげさまで、既にいろいろなメディアに取り上げられているようです。
ここ2週間くらい本当に休みなしで働いたので、ちょっとお休みをいただきますが、復帰後には、それらのメディアについてお知らせします。
おやすみなさい。
---今までに確認された報道
毎日Interactive
http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/edu/news/20050514k0000m040014000c.htmlIT MEDIA
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0505/13/news080.htmlNIKKEI IT
http://it.nikkei.co.jp/it/news/index.cfm?i=2005051306203j0共同通信系(北海道新聞)
http://www.hokkaido-np.co.jp/Php/kiji.php3?&d=20050513&j=0046&k=200505131270NHKの朝のニュース(テレビ)
このほかに、もしどこかで記事をごらんになったらさった、教えて下さい!
投稿者 jun : 2005年5月14日 00:27
〆切が完成
今日は、僕がここ数ヶ月間密かに取り組んでいたプロジェクトの「記者発表会」が開かれます。
プロジェクトの実働メンバーの方々には、本当に苦労をかけました。特にGWを含めて最後の2週間は睡眠不足の毎日を過ごすことになってしまいました。僕自身も体力的、精神的にギリギリでした。「開発」に加えて、「研究」「教育」をしなくてはなりません。正直、ここまで追い込まれたのははじめてでした。
でも、みんなそうだったと思う。アタマが高木ブーになったり、奇声、罵倒、淫語を発する人まででる始末でした。「開発」の現場となった中原研究室は、何度か「ZOO」のようになりました。ていうか、まさに「修羅場」。
ともかく、まだ結果がでてないけれど、この場を借りて感謝します。本当にありがとうございました。そしてお疲れ様でした。
今は「やるべきことはやった」感で一杯です。本当に昨日の深夜、そして現在に至るまで作業が続いていました。
吉田さんに言わせれば、「〆切が完成」なのだそうです。ということになりますと、今日がその「完成」の日です。
本当にここまで長かったなぁ・・・。
最後に、今回一番すごい貢献をしてくれた吉田さんに感謝して。サイトアップロードをすまし、放心状態の彼。ここまで執念とこだわりをもって仕事をしてくれるデザイナーはなかなかいないと思います。ありがとうございました。吉田さん、お仕事大好きで、さらに手広く活躍なさりたいそうです。もしご興味のある方は、ご連絡を。あと、彼は「合コン」相手を募集しています。そちらの方も、もし万が一いらっしゃいましたら、下記までご連絡下さい。
吉田さんのページ
http://www.primus-design.com/profile.html
記者発表会のご報告はのちほど。
投稿者 jun : 2005年5月13日 07:46
また一人犠牲者が・・・
先日の日記で「仕事をしすぎる」と、アタマが爆発し、高木ブーのかみなりさん状態になるという話をしたが、どうも、それは違っているらしい。
どうも、僕の研究室にきた人は、みな、そうなってしまうようだ。「物の怪(もののけ)」でも漂って居るんだろうか。
今日も犠牲者が一人。
中原研究室、ようこそ、この想像を絶する世界へ。
投稿者 jun : 2005年5月10日 23:39
よい子はマネしてはいけない。
現在、某プロジェクトの開発が続いている。カットオーバーまで残り1週間をきっている。「〆切が完成」という名言があるが、まさにそれを字でいくような開発になりそうである。
しかし、「働き過ぎ」は身体によくない。身体のあちこちが悲鳴をあげる。ついに、デザイナーの吉田さんは変わり果てた姿になってしまった。
使用前 (開発初日)
使用後 (働きすぎた結果)
吉田さんのページ
http://www.primus-design.com/profile.html
決して、よい子はマネしてはいけない。
投稿者 jun : 2005年5月 8日 13:17
藻屑カレー
このところしばらくのあいだ、夕食をカミサンにつくってもらっていたので、今日は、僕が担当することにした。
今日の料理は、カレー、サラダ、パン。
カレーは、夏野菜とシーフードをふんだんに使った一品をつくろうと思ったのだけれども、残念なことにちょっと失敗した。
「圧力鍋」から勢いよくでてくる湯気を見ているのが、どうにも愉快で、すっかり時間を忘れてしまい、煮すぎてしまったのだ。おかげで、なすび、にんじん、ホタテ、ほとんどの具が煮くずれをおこし、「藻屑」と消えてしまった。
このカレー、「藻屑カレー」と呼ぶことにした。
「藻屑カレー」ばかりでなく、男のつくる料理というのは、どうしてもこの種の失敗がつきまとうことが多いのではないかと思う。残念なことに、どうにもツメが甘い。
ちなみに、「藻屑カレー」はあと4食分くらいあまっており、冷凍庫で長い眠りについている。
投稿者 jun : 2005年5月 7日 20:37
未来の教育をデザインする
日本科学未来館の美馬さん、東京大学の山内さんから、彼らのご著書「未来の学びをデザインする」を献本頂いた。
この本では、「学習環境」を「空間」「活動」「共同体」の3つにわけて、それぞれの「デザインのあり方」について論じている。理論の空中戦のような本ではない。
MITメディアラボ、公立はこだて未来大学、様々なワークショップ、湧源クラブの事例など、具体的な学習環境の事例をとりあげて、非常に具体的に「学習環境デザイン」とは何か、を解説している。
いわば、状況的学習論の入門書としても読むことができるのではないかと思う。この春、一番オススメの本。
最後に、山内さん、美馬さん、ご献本ありがとうございました。
投稿者 jun : 2005年5月 5日 17:45
焼き肉の思い出
カミサンも僕も「仕事満載ゴールデンウィーク」を過ごしている。
仕事をすれば腹が減る。しかし、そうかといって、忙しいので、毎日、キチンとした食事をとることができる、というわけでもない。
このところ、質素な食事が続いていたカミサン。ついに耐えられなくなって、「油」を欲し始めた。「肉!、肉!、ガルルー」とうるさいので、週末、焼き肉にいくことにした。
焼き肉屋には、若い人たちがたくさんいた。カウンターにすわり、カルビ、ハラミなど一通り食べる。僕はビールを注文した。カミサンは、しょっぱなから、決め打ち「焼酎お湯割り」である。
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肉を一通りたいらげ、網の上で、野菜をこんがりと焼けていく様子を見ていたら、ふと、大学院の時代を思い出した。
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僕が大阪大学の大学院生だった頃、研究室の人たちと、ほぼ毎日食事にいった(正確には僕は車をもっていないので、連れて行ってもらっていた! 特にほぼ毎日のように車をだしてくれていた「すぎはん」や「今井さん」「松河君」には、感謝している)。大阪大学の中にあるレストラン「くじら屋」はもちろんのこと、小野原、171沿い(国道171号線)、あたりの店は、ほとんど行き尽くしたと思う。
そんな中でも、ひとつ思い出に残っている店がある。
たしか、171を神戸方向にすすみ、ビックボーイの前の交差点あたりを少し曲がったあたりにあった思うのだが、「980円で焼き肉+カレー+ごはん+スープ+サラダ」食べ放題という店があった。
店構えは普通の食べ放題である。しかし、肉を注文するときには、「いろいろな種類の肉がはいったプレート」ごとに注文をしなくてはならない。つまり、単品で、1種類の肉だけを注文できない。ここが癖モノである。
プレートの中には、カルビとか、ハラミとか、僕らがよく知っている肉も「何片」か見える。しかし、それ以外の肉は、よく知らない肉たちである。白っぽい肉もあれば、赤いものもある。しかし、よーく見てみても、また、食べてみても、よくわからない肉もある。
「これさ、どの部分の肉かな?」
「そんなんしらんわ」
「ていうか、それ以上に、これは、誰の肉?」
院生同士、ひそひそ話し合う。でも、お金がないから、まぁ、いいか、とりあえず食っちまえ、ということになる。
なにせ、カルビやハラミとかの「おいしい部分」をもう一度食べるためには、プレートすべてを食い切らなくてはならない。「おいしい部分」0.5を食べるために、9.5の「わけわからない肉」を食う、という状態になる。
僕らのアタマの中は、「おいしい肉」のことしかない。それ以外の肉を食っているときは、はっきり言って、「電源を切って」いるから、意識がもうろうとしている。
この店、正直、僕は怖かった。
なんかちょっと前のB級映画に、中国の肉まん屋が、「人肉」を使って肉まんをつくったっていう実話をモチーフにしたものがあったじゃん・・・。そういうのを思い出しちゃったんだよね・・・食べてるあいだに。
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一般に、大学院生とは「貧乏な存在」である。もし、貧乏じゃない大学院生がいたとすれば、それは「大学院生道」に反したフトドキな学生である。
だって、マトモに研究していたら、バイトなんか、そんなに多くはできないから、収入それほどない。それなのに、本やら学会費やらを自費で買わなければならないんだから(これほど大学院生が生活に追い込まれるのは、僕自身は問題だと思っている。1年前に頻繁に報告していたが、たとえば、MITのマスター学生は、研究室で働き続けながら学ぶことができる。そういう仕組みができているところも、近年、できてきているが、総体からみるとまだまだ少ない)。勉強していれば、貧乏にならざるをえないハズだ。
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でも、まー、今から考えると、激しく貧乏だったし、よくわけのわからない肉は食っていたけど、それはそれで、大学院の頃は、楽しかったなぁ・・・。
みんなで、「あっ、フツーの肉、もうないやん!」「わけわからん肉、まだあるで、じゃんけんで負けた奴が食べよう」などとギャーギャー言い合いながら、焼き肉食べたなぁ、と思い出してしまった。
今もその店があるのかどうか、僕は知らない。そして、当時、その店に一緒に繰り出したメンバーの多くは、いまや、全国各地の大学で働いている。きっと、そのメンバーで、あのときの「980円食べ放題の店」には、行くことは2度とないとは思うけど、でも、そのときの思い出は僕のアタマに、今でも鮮烈によみがえってくる。
明日には、僕らは、何をしてるだろう?
みんなが不安と期待を、同時に胸に抱いていた。
それはそれで、素敵な時間だった。
投稿者 jun : 2005年5月 4日 11:21
もし世界が100名の村だったとしたら
もし世界が100人の村だったとしたら
21人がケータイをもち
11人がインターネットを使っている一方で
14人は文字すら読めません
一日の生活費が100円以下である人が20名いる一方で、
別の20人は世界の富の90%を独占しています
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僕らが小学生のとき、世界の人口は48億人と学びました。それから20年・・・いまや世界の人口は64億人に到達しているそうです。
もし世界が100人の村だったとしたら...
100人のあいだの格差は、どこまで広がるのでしょうか。
投稿者 jun : 2005年5月 3日 13:12
プロフェッショナルの時代
ホームぺージつくったり、ビデオを編集したりすること・・・そうしたことは、ほんの10年くらい前までは、個人が「できること」ではなかった。
専門的訓練を受けたプロだけが、高価なプロフェッショナル用の機材を活用して行えることだった。
それがハードウェア、ソフトウェアの低価格化と高機能化、インタフェースの簡略化によって、一気に個人でも手の届く範囲のことになった。
こういう事態を前にして、中には、「プロ不要論」を唱える人もいる。「個人でも、ある程度できること」に対して、敢えて高価なお金を払い、プロを雇う必要はない、ということである。
まぁ、確かにそれもそうである。ヘボい技能しか持たなかったり、技能をアップデートしようとしないプロは淘汰される時代に突入しているのであろう。
しかしである。僕は、こういう時代だからこそ、「プロ」がいっそう重要になっているんだと思う。
プロはアマチュアの個人が、到底妥協をしてしまうような箇所に、こだわる。そして、そうした「小さなこだわり」のひとつひとつが、決定的な違いを生み出す。
たとえばホームページ・デザイン。
アマチュアの個人がテーブルを組んでデザインしたホームページと、プロがつくったものは、一見、たいした変わらないのかもしれない。
しかし、いろいろなブラウザ、OSでアクセスしてみて欲しい。アマチュアのものは、すぐにレイアウトが崩れる。僕のWebなんかは、その典型だ。
たとえばビデオ編集。
アマチュアがAdobe Premierでつくったビデオと、プロのものは寸分と違わなく見えるかもしれない。しかし、よーく見てみるがいい。カットつなぎが、スムーズに流れるのは、どちらなのかは歴然である。1秒は約30フレームから構成される。ふだんは気づかない1フレーム、1フレームにプロならば、こだわる。
ディテールでいかにこだわれるか・・・その小さなこだわりが、全体の統一感にどの程度反映できるか。これがプロの力の見せ所であるような気がする。「お金をとることのできるもの」とは、そういうものなのである。それはアマチュアがいくら背伸びしたってかなわない。
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偉そうに言っているが、僕はホームページ作成のプロでもなければ、ビデオ編集、番組作成のプロでもない。僕は「教育研究のプロフェッショナル」ではあるけれど、それ以外は全くのシロウトである。しかし、仕事柄、こうしたプロの人たちと付き合うことは、本当に多い。彼らの仕事には、時にため息がでてしまうほど、美しいものがある。
みんなが「プロ」のように振る舞い、「一見、プロの作品のように見えてしまうような作品」をわずかな労力でつくることのできる時代だからこそ、「違い」をだせるのは本当のプロでなくてはダメなのである。
今こそ、プロフェッショナルの時代である。
投稿者 jun : 2005年5月 2日 17:03
デジタル教材通になろう!
今年のBEATセミナーは、「デジタル教材のアルケオロジー(考古学)」とということで、過去30年のあいだに開発されてきたデジタル教材を月に一回レビューするという勉強会を開いています。
前回は、「ミミ号の冒険」でした。ミミ号の全ストーリー、その背後に隠れている学習理論を、山内さんが解説なさっていました。
今月5月はNHKの「人と森林」「マルチメディア人体」で、宇治橋さんが担当します。
このセミナー、一年でれば、あなたも「デジタル教材通」になれます。もしよろしければご参加下さい。
参加はこちらから
http://www.beatiii.jp/seminar/index.html
--- テーマ「デジタル教材の系譜・学びを支えるテクノロジー」 第2回:「人と森林」「マルチメディア人体」日時 2005年 5月 7日(土)
午後2時~午後5時場所 東京大学 本郷キャンパス
情報学環暫定ANNEX 2F教室定員 40名(お早めにお申し込みください)
参加費 無料
1990年にNHKとアップルコンピュータジャパンが共同で制作した「人と森林」、NHKスペシャル「驚異の小宇宙・人体」をCD-ROM化して1996年に発表された「マルチメディア人体」をレビューします。
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投稿者 jun : 2005年5月 1日 16:28