謹賀新年、明けましておめでとうございます!

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 みなさま、新年明けまして、おめでとうございます!
 僕は、30日に2013年の仕事をすべて終了(p400の書籍原稿を完成!)。今は、カミサンの実家で過ごしています。とはいえ、TAKUZO、KENZOがおりますので、そりゃもうご想像にお任せするとして、新年早々、割と忙しく過ごしています。


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 個人的な話で恐縮ですが(いきなりマジになる!)、新年ですので、今年の抱負を述べさせて頂きます。
 今年の研究テーマは「Expanding(拡張)」にしようと思っています。
 これまで行ってきた研究を「足がかり」にしつつ、さらに発展させながら、未だ研究を行っていない対象、領域、時間へと、研究を「拡張」しようと思っています。
 今年は「拡張」というよりも、「拡張のための仕込み」に近いかもしれません。そうやって、今後の足がかりをつくっていきたいと思います。

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 第一の拡張は「組織の拡張」です。
 これまで僕の研究の多くは、「人事の専門部署が置かれるような企業」を中心に、展開されてきました。
 人材育成研究は、多くの場合、企業との共同研究になります。その場合は、企業側にも、研究を理解し、コミットしていただける研究マインドのある人材開発担当者の方に御協力をいただく必要があります。
 で、研究のために必要な諸条件をクリアできるということになると、最低でも、人材開発に専任の人材を準備できる企業規模が対象になってしまいます。

 企業規模に関しては、当然のことながら、分析のときなどは、それを加味した処理を行うのですが、そうはいっても、それで完全にクリアできる部分とそうでない部分もあります。
 このことが10年以上、ずっと気になっていました。しかし、自らの研究の基盤が安定化するまでは、拡張はなかなか難しいことです。
 それは「外部から指摘するのは簡単」なのですが、実際に研究の実現可能性を考えますと、極めて困難な課題を抱えることもあるのです。

 しかし、研究をはじめて10年以上たち、そろそろ、諸条件が整ってきました。今年は、様々な方々と連携しながら、これまでより小規模な企業規模での人材育成の研究を開始したいと考えています。具体的な成果が見えるのは、2年後くらいからでしょう。今年は仕込みです。

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 第二の拡張は「時間的拡張」です。
 これまで僕の研究は、主に、「若年層からマネジャー層に至るまでの職域における能力形成」を対象にしていました。こちらを正式に変更します。
 変更後は、「大学生の経験ー就職ー初期キャリアー実務担当者としての成長ーマネジャーへの承認」にまでを視野にいれた「プロセス」を研究の対象にしたいと思います。
 こちらの構想は3年前から徐々に準備をしていました。第一弾は春に専門書が出版されます。来年は、いよいよ本格的な探究を開始し、成果を発表していきます。こちらは、中原研の大学院生有志との研究、京都大学、電通育英会との共同研究です。

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 第三の拡張は「単位の拡張」です。
 これまで僕の研究は、育てられる側に焦点を絞ることが多かったように思います。これを「育てる側」にもスポットライトをあてていきたいと思います。育てることで、育てる側に、どのような変化が起こるのかを、中原研OBの関根さんらとの共同研究を通して分析していきたいと思います。

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 第四の拡張は「ツール研究への拡張」です。
 これまで僕の研究は、実証的な調査研究をコアにしながら、場合によって研修やワークショップの開発を行ってきました。これにツール開発の要素をさらに加味していきます。
 今年は、様々な組織と連携しながら、様々なツールを創ります。
 
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 今年もNAKAHARA-LABをどうぞご笑覧ください。
 どうぞよろしく御願いいたします。

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投稿者 jun : 2013年12月31日 07:49