「研修」という言葉にかわる「一語」を日本語で考えよう!

 今年から2年間、JR東日本と東京大学 中原研究室は、研修の設計と評価に関する共同研究をしています。JRの仕事現場をフィールドワークしながら、これまでの研修とは異なる仕組みとカリキュラムを提案し、評価するというプロジェクトです。対象は、現場長・ミドルマネジャーの方々です。彼らに受けてもらう研修カリキュラムを構築・実施・評価します。昨日は、その関係者が一同に会する会議が開かれました。

 いくつかのコアコンセプト、研修効果測定に関するフレームワークに関して、関係者全員でディスカッションを行い、ご同意をいただけ、いよいよこのプロジェクトも、2年目の「実践・実施」フェイズに入りました。引き続き、担当の戸井さん、静山さんと一緒に感張っていきたい、と考えています。

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 会議をへて、僕はずっと、考えていたことがありました。それは、一言でいうと、

 「研修」という言葉に代わる言葉を、そろそろ、つくる必要がある!

 ということです。「ワークショップ」とか「アクションラーニング」とか、海外から入ってきた言葉なら、いくつでもあるのですが、そうではなく、「日本語」で、しかも「ワンワード」で、誰もが「ははーん」と思うやつを、そろそろつくる必要があるのではないか、と思うのです。

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 詳細を述べることはできませんが、JR東日本さんと僕が考えている「研修」は、当然のことながら、

 ・Interactive(双方向的であること)
 ・Reflective(内省をうながすこと)
 ・Transformative(変化を導くこと)

 をめざしています。座学、知識蓄積とは異なった、新しいタイプの研修を考えているわけです。
 しかし、どんなに異なったものをめざしても、「研修」という言葉を用いた瞬間、どうしても、それとは異なるイメージがついてまわります。

 「研修」という言葉には、どこかで

 ・知識の伝達をめざすもの(Transmission)
 ・退屈なもの
 ・役に立たないもの
 ・やらされ感が漂うもの

 などなど、というイメージがつきまといます。
 僕が最も困難を感じているのは、「現場の人のイメージがよくない」ということです。せっかく、何かを変える、新しいことを提案しても、「研修」という言葉を用いた瞬間に、「またかよ」という話になってしまう。

 そうであるならば、手垢のついた「研修」というラベルを用いず、新たな言葉を創出したほうがいいのではないだろうか、と思うようになってきました。
「研修にもいろいろあるんですよー、私たちの考えているのは、ちょっと違うんですよ」と説明・説得するよりも、「いやー、私たちの考えているのは研修じゃないんですよ、○○なんですよ」と説明したほうが早いし、やりたいことが理解してもらえるのではないか、と。

 てなことを、昨日、帰宅後にTwitterにつぶやいたら、いろいろな方々からコメントをいただきました。詳細は、下記のログサイトで今日、昨日あたりのログをご覧ください。(本当はタイムラインをまとめたかったのですが、よくわからないので、こちらで!)

中原のTwitlogのページはこちらです!
http://twilog.org/nakaharajun

「する側の発想ではなく、受け手が、受けたくなるネーミングが必要だと思う」というご意見や、「一般的なネーミングを求めるのではなく、その企業ごとに、考えた方がいいのではないか」というコメントもいただきました。皆さん、ありがとうございました。

 いずれにせよ、Name the world!ですね。
 
 皆さんはどう思いますか?
 研修という言葉にかわる「一語」を日本語でつくるのだとしたら・・・。

  

投稿者 jun : 2010年3月26日 09:28