ありがとうございました&よいお年をお過ごしください!

 中原は、今年、予定していたすべての仕事を終えました。1月6日までは、アンプラグド(Unplugged)された生活を送ります。

 本年も皆さんのおかげで、すばらしい一年を送ることができました。
 企業を対象にした研究を志して、6年。今年はようやく「基盤らしきもの!?」を築くことができた、と思っています。ここ1年~2年で得た知見を、来年、「研究成果」のかたちでまとめていきたいと考えています。また、講演、授業、セミナー、研修などで、実務を担当なさる方、ビジネスパーソンの方々との接点も増えてきました。
 来年も精一杯がんばります。
 引き続き、なにとぞご指導・ご支援のほど、よろしくお願いいたします。

 皆さん、来年も、楽しみましょう。
 一緒に、あなたの身の回りを、Learningful world(学びに満ちた世界)にしませんか。

 それでは皆さん、よいお年を! 

投稿者 jun : 2009年12月28日 00:00


サードプレイスコレクション2010、全貌が次第に明らかに(第二報)

thirdplace_logo.jpg

 2010年1月23日(土曜日)に開催されるイベント「サードプレイスコレクション2010」の第二報です。
 初回広報時から、企画はオンゴーイングで「進化」し続けています! 今回はイベントのプログラム(流れ)がご確認いただけると思います。是非ご確認下さい。

☆ ゲストプレゼンターがほぼ全員、出揃いました!
中原淳、上田信行、鈴木菜央、黒崎輝男、熊倉敬聡
長岡健、中村繁、遠藤幹子、安斎利洋、中村理恵子
森玲奈、飯田美樹、美馬のゆり、苅宿俊文、+???

☆ ゲストによる「プレゼンテーションテーマ」発表!!
☆ 終了時間を延長し、22時まで会場を開放!(途中参加・離脱自由)
☆ 募集期間「12月31日」までです!お申し込みはお早めに!

※WEBからでもご覧頂けます※
http://tinyurl.com/yanqzyr

 下記は最新の案内文です!

=================================================
★ サードプレイスコレクション2010 ★
家庭でもない、職場でもない、「第3の場」の可能性について考え、
これからの時代に必要な「新しい学び」を探究するパーティー

2010年1月23日(土曜日)午後6時-10時 @六本木superdeluxe
Directed by ワークショップ部
=================================================

家庭でもない、職場でもない、「第3の場」の可能性について
考えるパーティー「サードプレイスコレクション2010」の
ご案内です。

2010/1/23に六本木のクラブsuperdeluxeにて、
サードプレイスに関する多くの実践家の方をお呼びして、
「学びのサードプレイス」の可能性について考える
パーティーを開催いたします。

いま、時代は急速に変化しています。多くの企業では、
これまでと同じやり方・考え方をしていては生き残れない
状況に直面しています。

こうした状況により、企業で働く大人たちは、
「働くことの意味」を自ら問い直すことや、いままでに
ない新しい価値を創り出すことが求められています。
このような状況の変化に伴う「問い直し」や「新しい価
値の創出」は、企業の中だけで求められているものでは
ありません。まちづくり、教育、科学、環境など、様々
な分野で求められています。

私たちは、これらを乗り越える一つの方法として
「サードプレイス」という概念に注目しました。
元々、「サードプレイス」とは、アメリカの社会学者
であるオルデンバーグが提唱した概念です。

オルデンバーグは、家庭でもない、職場(企業・学校)で
もない、「第3の場」が、人々の憩いの場になると指摘
しました。このコンセプトを元に成功したのが、
スターバックスです。

今回のパーティーでは、このサードプレイスを
「憩いの場」ではなく、「対話・創造・学びの場」
すなわち「学びのサードプレイス」として捉えます。

家庭や職場から離れ、多様な他者とゆるやかにつながり、
対話・交流する中で、改めて自分の仕事の意味を問い直
したり、新しいアイデアや気づきを得るための場。
それが、「学びのサードプレイス」です。

現在、「Learning bar」「シブヤ大学」「三田の家」な
ど、すでにこうした実践の「場」が増えてきています。
これらの多くは「カフェ」「バー」「大学」等のメタファー
を用いて「学びのサードプレイス」を実現しています。

また、研究の分野においても、
この学びのサードプレイスの効用に注目が集まってきて
います。例えば、企業で働く大人が社外に出て、多様な
他者と出会うことが、キャリアの確立に有効であるとい
う研究知見もでてきているのです。

既存の考えを根本から問い直すようなイノベーションの
きっかけも、もしかすると「学びのサードプレイス」に
存在するかもしれません。

当日は、「学びのサードプレイス」に関わる豪華ゲストが
次々とショートプレゼンテーションを行います。(後述)

本パーティは、ゲストが「登壇」し、一方的に「講義」をする
シンポジウムのような場ではありません。

あくまでゲストのショートプレゼンは考えるための「種」であり、
ゲストプレゼンターも一人の参加者として、会場でパーティを
楽しみます。
もしかすると、ステージでのプレゼンを終えたゲスト陣が
パーティ会場に降りてからが、本パーティの本番かもしれません!

また、参加者のみなさまに楽しく対話をしていただくために、
おいしい料理にお酒、そしてsuperdeluxeという素敵な空間を
ご用意しております。

いつもと違う場で、いつもと違う人たちと対話し、
いつもと違う考えに触れてみる。

そうした中で、次への新しい「つながり」を作りませんか?


○企画&ディレクション
ワークショップ部
舘野泰一(東京大学大学院博士課程 中原研究室)
安斎勇樹(東京大学大学院修士課程 山内研究室)
牧村真帆(株式会社リサ・パートナーズ)

◆WEB:http://utworkshop.jimdo.com/
◆Twitter:http://twitter.com/workshop_bu


○ステアリングコミッティ
長岡健(産業能率大学)
上田信行(同志社女子大学)
熊倉敬聡(慶應義塾大学)
飯田美樹(カフェ文化研究家)
大西景子(SODA design research)
北本英光(株式会社電通)


○主催
NPO法人EduceTechnologies
http://www.educetech.org/

EduceTechnologiesは、「学び」に関する調査、研究開
発、コンサルティング、実務家と研究者が集まる学術イベント
(Learning barやWork Place Learning)を行う
非営利特定活動法人(NPO)です。

副代表理事 中原 淳


○日時
2010年1月23日(土)18:30-22:00 (開場:18:00)

○場所
六本木superdeluxe http://www.super-deluxe.com/


○パーティの内容(予定)

□開場~ウェルカム・ドリンク (6時00分-6時30分)

□イントロダクション (6時30分-6時40分)
・舘野泰一、安斎勇樹、牧村真帆(ワークショップ部)

□ショートプレゼンテーション(7時~8時15分)

~ Part1:新しい場のスタイル ~
まずはパーティそのものを楽しみましょう!
サードプレイスの"新しいスタイル"はどんなものがあるのでしょうか。
・特別ゲストによるSPECIAL SECRET LIVE!!
・上田信行(同志社女子大学/neomuseum)

~ part2:カフェの可能性 ~
サードプレイスの本質的機能を「カフェ文化」から学びます。そして、
現在の「カフェ」や「カフェイベント」にはどんな可能性があるのでしょうか。
・飯田美樹(カフェ文化研究家/『caf´eから時代は創られる』著者)
・遠藤幹子(office mikiko 一級建築士事務所/Camo-Cafe)
・森玲奈(東京大学/Utalk)

~ part3:企業の未来を切り拓く第3の道 ~
急速な時代の変化、組織に蔓延する閉塞感、求められる変革。
こうした現状を打開するために、求められる「学び」とは何なのでしょうか。
・中原淳(東京大学/Learning bar)
・中村繁(株式会社リクルートエージェント/ちゑや)
・長岡健(産業能率大学/イヴニング・ダイアローグ)

~ part4:創発的な場のデザイン ~
サードプレイスで起きていることは「学び」だけではありません。
新しい価値が創発的に生まれる場とは、どんな場なのでしょうか。
創発が生まれる場はどのようにデザインできるのでしょうか。
・熊倉敬聡(慶應義塾大学/三田の家)
・中村理恵子(アーティスト)
・安斎利洋(システムアーティスト)

~ part5:地域と社会を場が変える ~
part4までで場の「中」で起きている「学び」や「創造」を考えます。
それでは、場は地域や社会(=外)に対して何が出来るのでしょうか?
場作りを通した地域活性化、社会変革の可能性を探ります。
・苅宿俊文(青山学院大学/Heu-LE)
・美馬のゆり(公立はこだて未来大学/科学フェスティバル)
・鈴木菜央(株式会社ビオピオ/greenz.jp/green drinks)
・黒崎輝男(流石創造集団株式会社/世田谷ものづくり学校/自由大学)

□フリーダイアローグ(8時15分~8時50分)
・参加者のみなさんが楽しく対話できる仕掛けをご用意いたします。

□ラップアップ(8時50分-9時00分)
・舘野泰一、安斎勇樹、牧村真帆(ワークショップ部)

□フリーダイアローグ(9時00分-10時00分)
・ラップアップ後も、会場は1時間開放します!最後までお楽しみ下さい。


○参加費(予定)
6000円(1名様・一般)/ 4000円(1名様・学生)
※ゲスト招聘費用、会場費、飲み物、食べ物、運営費等に支出いたします


○食事
ソフトドリンク、ビールなどの飲み物、および
軽食をご準備いたします。


○参加条件
下記の諸条件をよくお読みの上、参加申し込みください。
申し込みと同時に、諸条件についてはご承諾いただいて
いるとみなします。

1.本ワークショップの様子は写真・ビデオ撮影します。
写真・動画は、NPO Educe Technologies、本イベントの
企画関係者が関与するWebサイト等の広報手段、講演資料、
書籍等に許諾なく用いられる場合があります。
マスメディアによる取材に対しても、許諾なく提供すること
があります。

2. 欠席の際には、お手数でもその旨、
sakamoto [at mark] tree.ep.u-tokyo.ac.jpまで
ご連絡下さい。
人数多数のため、多数の方の参加をお断りしている
状況です。繰り上げで他の方に席をお譲りいたします。

3.本イベントで剰余金が発生した場合は、NPO法人
Educe Technologies、本イベントの企画関係者が関与する、
組織人材育成・組織学習に関係するシンポジウム、研究会、
ワークショップ等の非営利イベント等の企画費用、準備費用、
運営費用等に充当します。


○どうやって参加するのか?
下記のフォームに必要事項をお書き入れの上、
sakamoto [at mark] tree.ep.u-tokyo.ac.jpまで
12月31日までにお申し込み下さい。

なお、定員を超えた場合は、抽選となるため、すべての方々のご希望には
お答えできない状況になっております。

主催者としては心苦しい限りですが、なにとぞお許し下さい。

〆ココカラ=======================================

参加申し込みフォーム
sakamoto [at mark] tree.ep.u-tokyo.ac.jpまで
12月31日までにお申し込み下さい

抽選の上、1月9日までに参加の可否をご連絡
させていただきます

---

上記の参加条件を承諾し、参加を申し込みます。

○氏名:( )
○フリガナ:( )
○ご所属:( )
○メールアドレス:( )
○参加動機
( )

○業種の選択:下記の11つの属性から、あなたに
最も近いものをひとつお選びください

1.研究者
2.学生
3.民間教育会社勤務
4.民間コンサル会社勤務
5.事業会社勤務(人事・教育部門)
6.事業会社勤務(事業部門)
7.個人事業主(教育・コンサル)
8.経営者
9.初等・中等教育の学校勤務
10.公務員・公益法人等勤務
11.その他

○もしあれば・・・一言コメント
( )

〆ココマデ=======================================

投稿者 jun : 2009年12月25日 17:08


中原ゼミの特徴!?

 大学院・中原ゼミの特徴を、ゼミ生の舘野君がブログで書いてくれたので、ご紹介します。

舘野君のブログ
http://www.tate-lab.net/mt/2009/12/2009.html

 ほほー、大学院生の立場から見ると、こういう風に見えるんだなぁ・・・と「新たな発見」があったりしました。

 できて3年しかたっていない研究室ですので、試行錯誤しながら、「晴れ、時々葛藤、ドカーン」みたいな感じで(笑)、常に変わり続けながら、運営しています。
 なにせ、僕は、大学教員としては「初任者」です。最初の博士卒業生をだすまでが初任者であるとするならば。あのね、かっこつけたってしゃーない。試行錯誤だらけであります。
 それにしても、不思議ですね。小中学校の先生には「初任」という言葉があります。「あの先生は、初任だよね」という言い方が通用します。
 でも、「初任の大学教員」って言い方は、あんまりしませんね。なぜ、大学教員に「初任者」というラベルがないのでしょうね・・・。不思議ですね。

 下記、記事に対する一言コメント。

>▼時間がきっちり!

 これは僕の生来の性格も影響しているかも。学ぶ時は学ぶ、遊ぶ時は遊ぶ。
 でも、最大の理由は、ゼミ発表のパフォーマンスを維持するためです。「だらだら」と「ながら」でやる発表では、なかなかクオリティが維持できません。

 良質な思考には、「制約」が必要です。その「制約」が「20分」という発表時間です。
 たとえば、トヨタの問題解決では、企画はA3用紙×1枚にまとめさせますね。NHKの番組企画は、Nスペ級のどんなに長い企画であっても、A4用紙×1枚です。

 逆に、その「制約」にまとめられないもの、オリジナリティが主張できないものは、自分の頭の中で整理がついてない証拠、企画が練られていない証拠だと思います。ですので、中原ゼミでは、発表は20分です。

 あと、もうひとつの理由がありましたね。それは、僕のワークライフバランスを向上するためです。


>▼課題を明確に!

 ロックの目標設定理論ですね。昔は「がんばれー」とだけ言っていたのですが、ちゃんと「言葉にする」ことにしました。
 でも、課題を明確にして、MLに流しているのは、僕のためでもあります。
 なにせ、忘れっぽいもので。


>▼なるべく共有!

 全員が、全員の課題や研究の進捗状況を共有することを目的としています。
 どんなに情報が冗長になろうが、リダンダンシーがあろうがなかろうが、これはゼミの方針です。彼らの研究のことに関する限り、僕が、あまりゼミ生と個人でメールをやりとりすることはありません。なるべくML(メーリングリスト)で行います。

 MLは非常に活発です。現在のML投稿総数は2100通弱。相互の研究にとって参考になると思うことは、お互いに協力しよう、と言っています。
「誰かの参考になるかもしれない」と思ったら、僕もそうするから、みなさんもすぐにMLに流してほしいとお願いしています。僕の教育力とさける時間は限られているので、皆で教えあう関係になってほしいのです。

 寄せられた情報が、実際、参考になるかどうかは本人が決めればいい。参考になったら、心の底からありがとう。参考にならなくても、丁寧にありがとう、といえる研究者になってほしいと思います。研究室がそういう場であってほしいと思います。

 あと、蛇足になりますが、僕は研究発表でパワーポイントを認めません。きちんと文章にして、まとめることを求めています。パワーポイントを使うと、論理がまとまっていなくても、何となくまとまっているような発表をしがちです。プレゼン能力で、論理構築能力の不足をカバーしてしまうのです。ですので、パワーポイントは認めていません。


>▼コメントシートの導入!

 これは舘野君の発案で今年から導入しました。
 ゼミでは、僕は、どうしてもパフォーマンス(結果)に対してフィードバックをします。プロセスがどんなものであっても、僕は、パフォーマンスを見て、時には厳しいことを言わなくてはなりません。でも、それだけやっていると、煮詰まるのです。

 ですので、プロセスを評価するためのツールを導入しました。舘野君が考えてくれたものです。結構、うまくいっていると思います。下記からダウンロードできるようですので、ぜひ、お使いいただければ、舘野君も喜ぶでしょう。

コメントシート
http://www.tate-lab.net/mt/2009/12/post-153.html
 
 
>▼気が付くと「生き方論」に!?

 これが一番笑えました。が、、、事実です。
 僕は「研究すること」と「生きること」、さらに「教えること」を、なかなか、分けることができない人間の一人です。
 それがよい、そうするべきとは全く思いません。それには良さも悪さもあります。研究する人が自ら決めればいいことです。

 でも、僕自身は、教育研究、学習研究、組織研究の中には、「私たちが、ふだん、どのように生きたらよいのか」を考えるヒントがたくさん詰まっていると思っています。
 ですので、つい、ゼミの議論が脱線して、「生き方論」になってしまうことがあります。


 というわけでした・・・。
 で、上記はいずれ、また変わります。
 春にはゼミ長以下、すべての係活動も変わります。
 きっと、4月からは、またゼミの雰囲気が変わっているかもしれません。

>▼変わり続けること

 変えられるものを変える勇気と
 変えられないものを受け容れる心の静けさと
 両者を見分ける叡智

 を、我がゼミにください。

投稿者 jun : 2009年12月25日 00:00


よい子認定会議!?

 Happy Christmas、みなさん。
 今日はイブですね。
 小生、全くの仏教徒ですが、まぁ、細かいことは、あとで議論しましょう。

  ▼

 愚息TAKUZOは、もう寝ました。サンタさんを待ちわびて。

 寝る前には下記のビデオを見せました。サンタさんたちが、「よい子か、悪い子かを決める会議」のビデオです。最近のFlashは、こんなこともできるのですね。びっくりなサービスです、しかも無料!

よい子認定会議
http://bbiq-santa.jp/movie.php?id=4052c484b58a0e58842113b88189e304

 TAKUZOは、寝室にいく直前まで、「よい子になったから、サンタさん、来るよねー」と言っておりました。

 さて、どうかな?
 Happy Christmas, all!

投稿者 jun : 2009年12月24日 22:36


「人間ドック」で「つれない返事」

 たった今、「人間ドック」を終えて、研究室に帰ってきました。本当は、かなり前に受ける予定だったのですが、あべし、新型インフルにやられて、今日まで延期ということになっておりました。
 
 それにしても、人間ドックは、一年に一度の機会なのですが、なぜか、検査の日は、朝っぱらから緊張してしまいますね。ふだん、あまりにも「不摂生な生活」をしているからでしょうか、あるいは、ツッコまれると「心当たり」がありまくるからでしょうか(笑)。オレに聞いてくれるな。

 なんせ、エコー検査(超音波診断)とかのときが緊張します。暗室にあるベットに、仰向けになって横たわります。検査機器のモニタが青白く光っています。しばらくすると、検査技師の方が、小生のおなかをプローブで探りはじめます。

 小生は、じっと検査技師の方の「顔」を見ています・・・他にやることないんで(笑)。でも、じっと見ていると、ときどき、彼の目が大きくなったり、眉毛があがったりしています。

「なんか、ヤヴァイものを
   オレのハラん中で見つけたんじゃねーだろな」

 と心の中で思ってしまいます。ちょっぴり不安になるのですね。

「なんか、ありました?」

 と聞いてみるのですが、「結果は先生から後で説明があります」とのことでした。つれない返事よのー、おぬし。
 まぁ、このやりとり、毎年、繰り返しているのですけれども(笑)。結果を教えてくれた検査技師の方は、一人もいませんです。

  ▼

 というわけで、健康には気をつけようね、ということですね。
 皆さんもね。

投稿者 jun : 2009年12月24日 10:31


岡本太郎著「強く生きる言葉」を読む!

 「しがみつき」もしないし、「よりかかり」もしない。どんなに「他人が笑おう」としても、彼は「自分の歌を歌う」だけである。

 不確実さ、不安定さ・・・両足をつけている「地面」自身が、日々、グラグラと揺れ続ける中で、誰もが、誰かに「しがみつき」、誰かに「よりかかりたく」なる。

 そんなときに、僕は、「強く生きる言葉」を読み、自分を奮い立たせる。
 自分の歌を歌おう。

  ▼

 昔、「しあわせなら手を叩こう」という歌が
 はやったことがある

 若い連中が よくその歌を合唱して
 「手を叩こう」ポンポンなんて、
 にこにこやっているのを見ると、猛烈に腹がたって
 ケトバシテやりたくなったもんだ

 ニブイ人間だけが「幸せ」なんだ

  ▼  

 よく大人達は
 若者の気が知れないとか、だらしないとか
 自分たちの時代のズレを
 若い世代の方におっかぶせる

 未熟なら未熟なりに
 成熟したら成熟したなりの顔をもって
 精一杯に挑み、生きていけ

 大人達から見た
 道徳がないように見える若い世代にこそ
 新しい今日の時代に即応した道徳が
 生まれなければならないのだ

  ▼

 ぼくは、
 こうしなさいとか、
 こうすべきだなんて言うつもりはない
 僕だったらこうする、と言うだけだ
 それに共感する人、反発する人、それはご自由だ

  ▼

 危険だ、という道は必ず、自分の行きたい道なのだ
 ほんとうは そっちに進みたいんだ
 危険だから生きる意味があるんだ

  ▼

 人生は「積み重ね」だと誰でも思っているようだ
 僕は逆に、「積み減らす」べきだと思う
 財産も知識も、蓄えれば蓄えるほど
 かえって人間は自在さを失ってしまう

  ▼

 誰もが、あえて「出る釘」になる決意をしなければ
 時代は開かれない

  ▼

 他人が笑おうが笑うまいが
 自分の歌を歌えばいいんだよ

投稿者 jun : 2009年12月23日 15:09


サードプレイスコレクション2010が開催されますよ!

 来る1月23日(土曜日)、六本木Superdeluxeにて開催されるイベント、「サードプレイスコレクション2010」のロゴが完成したそうです。

 この企画は、東京大学大学院 学際情報学府 中原研究室の舘野泰一君、東京大学大学院 学際情報学府 山内研究室の安斎勇樹君、同大学院卒業生の牧村真帆さんが中心となって企画しているイベントであり、ワークショップ部という学生団体が運営しています。

 ロゴはこちら!

thirdplace_logo.jpg

 今回のロゴデザインに関しましては、同大学院卒業生の平野智紀君がデザインなさったそうです。すばらしいですね。

 ▼

「働くことの意味」を自ら問い直すこと
かつてのビジネスモデルとは異なる「新しい価値や考え」を創り出すこと

 今、社会で働く人々には「問い直しの機会」や「新しい価値の創出の機会」を求められています。不安定さと不確実性の支配する地盤に足をおろし、これらの難問に挑むことが求められています。
 そのためのヒントは、決して、社内だけに存在しているものではありません。社外の、多様な、社会背景の異なる人々との出会い、対話が重要であり、そうした「他者」との異種混交の場 - 「学びのサードプレイス」にこそ、そのような機会が眠っていると、私たちは考えます。
 
 今回のイベントには、学びのサードプレイスを実践する人々、それに興味をもつ様々な人々が集まります。現在、まだお越しいただく方々との交渉が続いております。下記のような方々が現在までに決まっている方々です。

・黒崎輝男(流石創造集団株式会社)
・鈴木菜央(株式会社ビオピオ/greenz.jp)
・長岡健(産業能率大学)
・中原淳(東京大学)
・上田信行(同志社女子大学)
・熊倉敬聡(慶應義塾大学)
・飯田美樹(カフェ文化研究家)
・美馬のゆり(公立はこだて未来大学)
・苅宿俊文(青山学院大学)
・安斎利洋(システムアーティスト)
・森玲奈(東京大学)
・中村繁(リクルートエージェント)
・遠藤幹子(office mikiko 一級建築士事務所)
・中村理恵子(アーティスト)

 年内で募集を締切ますので、もしご興味があれば、ぜひどうぞ。
 学びのサードプレイスでお会いしましょう!


=================================================
サードプレイスコレクション2010

家庭でもない、職場でもない、「第3の場」の可能性に
ついて考え、これからの時代に必要な「新しい学び」を
探究するパーティー

2010年1月23日(土曜日)午後6時-9時
@六本木superdeluxe

Directed by ワークショップ部
=================================================

家庭でもない、職場でもない、「第3の場」の可能性に
ついて考えるパーティー
「サードプレイスコレクション2010」のご案内です。

2010/1/23に六本木のクラブsuperdeluxeにて、
サードプレイスに関する多くの実践家の方をお呼びして、
「学びのサードプレイス」の可能性について考える
パーティーを開催いたします。

いま、時代は急速に変化しています。多くの企業では、
これまでと同じやり方・考え方をしていては生き残れない
状況に直面しています。

こうした状況により、企業で働く大人たちは、
「働くことの意味」を自ら問い直すことや、いままでに
ない新しい価値を創り出すことが求められています。
このような状況の変化に伴う「問い直し」や「新しい価
値の創出」は、企業の中だけで求められているものでは
ありません。まちづくり、教育、科学、環境など、様々
な分野で求められています。

私たちは、これらを乗り越える一つの方法として
「サードプレイス」という概念に注目しました。
元々、「サードプレイス」とは、アメリカの社会学者
であるオルデンバーグが提唱した概念です。

オルデンバーグは、家庭でもない、職場(企業・学校)で
もない、「第3の場」が、人々の憩いの場になると指摘
しました。このコンセプトを元に成功したのが、
スターバックスです。

今回のパーティーでは、このサードプレイスを
「憩いの場」ではなく、「対話・創造・学びの場」
すなわち「学びのサードプレイス」として捉えます。

家庭や職場から離れ、多様な他者とゆるやかにつながり、
対話・交流する中で、改めて自分の仕事の意味を問い直
したり、新しいアイデアや気づきを得るための場。
それが、「学びのサードプレイス」です。

現在、「Learning bar」「シブヤ大学」「三田の家」な
ど、すでにこうした実践の「場」が増えてきています。
これらの多くは、「カフェ」や「バー」、さらには「大学」
といったメタファーを用いて、
「学びのサードプレイス」を実現しています。

また、研究の分野においても、
この学びのサードプレイスの効用に注目が集まってきて
います。例えば、企業で働く大人が社外に出て、多様な
他者と出会うことが、キャリアの確立に有効であるとい
う研究知見もでてきているのです。

既存の考えを根本から問い直すようなイノベーションの
きっかけも、もしかすると「学びのサードプレイス」に
存在するかもしれません。

当日は、「学びのサードプレイス」に関わる豪華ゲスト
が次々とショートプレゼンテーションを行います。

現在すでに確定しているゲストは下記のみなさま(敬称略)になります。


・黒崎輝男(流石創造集団株式会社)
・鈴木菜央(株式会社ビオピオ/greenz.jp)
・長岡健(産業能率大学)
・中原淳(東京大学)
・上田信行(同志社女子大学)
・熊倉敬聡(慶應義塾大学)
・飯田美樹(カフェ文化研究家)
・美馬のゆり(公立はこだて未来大学)
・苅宿俊文(青山学院大学)
・安斎利洋(システムアーティスト)
・森玲奈(東京大学)
・中村繁(リクルートエージェント)
・遠藤幹子(office mikiko 一級建築士事務所)
・中村理恵子(アーティスト)

※その他にも、現在、様々な領域のゲストに交渉中です。

また、参加者のみなさまに楽しく対話をしていただくために、
おいしい料理、おいしいお酒、
そして六本木のクラブsuperdeluxeという素敵な空間を
ご用意しております。

いつもと違う場で、いつもと違う人たちと対話し、
いつもと違う考えに触れてみる。
そうした中で、
次への新しい「つながり」を作りませんか?

○企画&ディレクション

ワークショップ部
舘野泰一(東京大学大学院博士課程 中原研究室)
安斎勇樹(東京大学大学院修士課程 山内研究室)
牧村真帆(株式会社リサ・パートナーズ)

◆WEB:http://utworkshop.jimdo.com/
◆Twitter:http://twitter.com/workshop_bu

○ステアリングコミッティ

長岡健(産業能率大学)
上田信行(同志社女子大学)
熊倉敬聡(慶應義塾大学)
飯田美樹(カフェ文化研究家)
大西景子(SODA design research)
北本英光(株式会社電通)

○主催

NPO法人 EDUCE TECHNOLOGIES
エデュース・テクノロジーズ
http://www.educetech.org/

EDUCE TECHNOLOGIESは、「学び」に関する調査、研究開
発、コンサルティング、実務家と研究者が集まる学術イ
ベント(Learning barやWork Place Learning)を行う

特定非営利活動法人(NPO)です。

副代表理事 中原 淳

○日時

2010年1月23日(土)18:00-21:00 (開場:17:30) 場所
六本木superdeluxe http://www.super-deluxe.com/

○内容(予定)

□ウェルカム・ドリンク
(5時30分-6時)

□イントロダクション
(6時00分-6時10分)

・舘野泰一、安斎勇樹、牧村真帆(ワークショップ部)

□ショートプレゼンテーション
・15名のゲストによる3分プレゼンテーション

▼現在確定しているゲスト(敬称略)

・黒崎輝男(流石創造集団株式会社)
・鈴木菜央(株式会社ビオピオ/greenz.jp)
・長岡健(産業能率大学)
・中原淳(東京大学)
・上田信行(同志社女子大学)
・熊倉敬聡(慶應義塾大学)
・飯田美樹(カフェ文化研究家)
・美馬のゆり(公立はこだて未来大学)
・苅宿俊文(青山学院大学)
・安斎利洋(システムアーティスト)
・森玲奈(東京大学)
・中村繁(リクルートエージェント)
・遠藤幹子(office mikiko 一級建築士事務所)
・中村理恵子(アーティスト)

※その他にも、現在、様々な領域のゲストに交渉中です。

□フリータイム
・参加者のみなさんが楽しく対話できる仕掛けを
ご用意いたします。

□ラップアップ(8時50分-9時00分)
・舘野泰一、安斎勇樹、牧村真帆(ワークショップ部)

○参加費(予定)

・6000円(1名様・一般)/ 4000円(1名様・学生)
(ゲスト招聘費用、会場費、飲み物、食べ物、運営費等に支出い
たします)

○食事
ソフトドリンク、ビールなどの飲み物、および
軽食をご準備いたします。


○参加条件

下記の諸条件をよくお読みの上、参加申し込みください。
申し込みと同時に、諸条件についてはご承諾いただいて
いるとみなします。

1.本ワークショップの様子は写真・ビデオ撮影します。
写真・動画は、NPO Educe Technologies、本イベントの
企画関係者が関与するWebサイト等の広報手段、講演資料、
書籍等に許諾なく用いられる場合があります。
マスメディアによる取材に対しても、許諾なく提供することがあります。

2. 欠席の際には、お手数でもその旨、
sakamoto [at mark] tree.ep.u-tokyo.ac.jpまで
ご連絡下さい。
人数多数のため、多数の方の参加をお断りしている
状況です。繰り上げで他の方に席をお譲りいたします。

3.本イベントで剰余金が発生した場合は、NPO法人
Educe Technologies、本イベントの企画関係者が関与する、
組織人材育成・組織学習に関係するシンポジウム、研究会、
ワークショップ等の非営利イベント等の企画費用、準備費用、
運営費用等に充当します。

○どうやって参加するのか?

下記のフォームに必要事項をお書き入れの上、
sakamoto [at mark] tree.ep.u-tokyo.ac.jpまで
12月31日までにお申し込み下さい。

なお、定員を超えた場合は、抽選となるため、すべての方々のご希望には
お答えできない状況になっております。

主催者としては心苦しい限りですが、なにとぞお許し下さい。

〆ココカラ=======================================

参加申し込みフォーム
sakamoto [at mark] tree.ep.u-tokyo.ac.jpまで
12月31日までにお申し込み下さい

抽選の上、1月9日までに参加の可否をご連絡
させていただきます

---

上記の参加条件を承諾し、参加を申し込みます。

○氏名:(            )
○フリガナ:(          )
○ご所属:(            )
○メールアドレス:(       )
○参加動機
(                 )

○業種の選択:下記の11つの属性から、あなたに
最も近いものをひとつお選びください

1.研究者
2.学生
3.民間教育会社勤務
4.民間コンサル会社勤務
5.事業会社勤務(人事・教育部門)
6.事業会社勤務(事業部門)
7.個人事業主(教育・コンサル)
8.経営者
9.初等・中等教育の学校勤務
10.公務員・公益法人等勤務
11.その他

○もしあれば・・・一言コメント
(                )

〆ココマデ=======================================

投稿者 jun : 2009年12月22日 22:46


仮面ライダーW

 日曜日、子どもちゃんの朝は早い(泣)。

 25年ぶりくらいだろうか、、、仮面ライダーを、TAKUZOと一緒に見た。今の「仮面ライダー」は、「仮面ライダーW(ダブル)」というらしい。右半身と左半身が違う色になっている。

仮面ライダーW
http://www.tv-asahi.co.jp/double/

 見ていて気づいたこと2つ。

 第一点目。
 出演者がやたらイケメンであることに、まずびっくりした。昔の仮面ライダーって、こんなんだったかな。「イケメンでなかった」とはいわないけれど、こんなに「今風の男女」が出演していたのかな、と思う。

 第二点目。
 この番組は、基本的に「テレビショッピング」なのかな、と思った。番組の中で、ベルトやら、乗り物やら、何やら、様々なツールが使われる。番組の間のCMでは、それらが「おもちゃ」として売り出されている。
 もちろん、物語が第一なことはいうまでもない。でも、「おもちゃを売ること」もそれと同等くらい重要なのだろう、と思った。番組は、おもちゃのためのマーケティング的な位置づけもあるのだろう。
 これは、親になったから気づいたかもしれない。事実、TAKUZOに、昨日、仮面ライダーWのグッズを買わされたから。

 今日は、ママが仕事だ。
 TAKUZOを連れて、どこ、行こう。
 そして人生は続く。

投稿者 jun : 2009年12月20日 08:42


ラーニングイノベーション論:2009年を振り返る

 僕は、今年2009年、慶応丸の内シティキャンパスで「ラーニングイノベーション論」という講座を担当していました。
 もちろん講座はすでに終了しています。しかし、講座は終了しても、アラムナイ(卒業生)のつながりは非常に強固です。今日は、アラムナイの皆さんによる企画で、2回目の同窓会が、新宿で開催されました。

 同窓会といっても、単に「飲む」だけではありません(飲みます、もちろん)。会は、宴会+プチワークショップの形式で進行します。今日のテーマは「2009年を振り返る」がテーマでした。
 宴会は途中までは、和気藹々と飲んでいるのですが、宴もたけなわの中、各人が2009年を振り返る機会を持ちます。お近くの同窓生同士で、2009年を振り返る、相互インタビューがはじまりました。

 手前味噌ですが、さすがは、「ラーニングイノベーション論」を修了なさった方々です。問いかけてくる質問も鋭いものが多いです。そこで語られることも、ストーリーとして魅力のあるものでした。また、時に応じて、相互にファシリテーションを担いあう様子は、すばらしいな、と思いました。

 予想外に、卒業生の皆さんから、ケーキのプレゼントをいただきました。これには、本当にびっくりしました。まさか、そんなサプライズがあるとは思っていなかったので。本当にびっくりした。ありがとうございました。

36_large.jpg

 卒業生の皆さんと別れて、帰り道すがら、切に思いました。いろいろ大変なこともあるけれど、この「つながり」を大切にしよう、と。そして、僕は、やっぱり「学習者」とともにあることで、生き甲斐や働きがいを感じる人間なのだ、と。結局、「学ぶ人」が好きなんだと思います。

 ラーニングイノベーション論は、さらにパワーアップし、2010年は新カリキュラムにてスタートします。来年は、今年よりもさらに充実した企画をめざします。現在、慶応MCCの保谷さんとカリキュラム設計を行っています。もしよろしければ、ぜひご参加ください。

 最後になりますが、今回の幹事をつとめてくださった今野さん、金屋さん、楠さん、浅野さん、小國さん、ありがとうございました。

 Wanna join us?

 ---

追伸.
 ちょっと前のことになりますが、TAKUZO、3歳記念に写真をとりにいきました。七五三は特に何もしなかったので。TAKUZO、静かに、密かに、日々、大きくなっています。

takuzo_shashin_denwa.jpg

投稿者 jun : 2009年12月18日 09:36


Learning bar 「組織理念を共有するとは!?:三井物産渡辺さん×神戸大学金井先生」が終わった!

 ちょっと前のことになりますが、去る12月4日は、東京大学本郷キャンパス 福竹ホールで、Learning bar(ラーニングバー)が開催されました。
 いつもならば、参加者の皆さんがblogに引用しやすいように、すぐに「報告記」を書くのですが、なんだ、かんだ、あれ、これ、やっている間に、大変遅れてしまいました。この場を借りてお詫びいたします。

 この日のlearning barのテーマは、

 三井物産における組織理念マネジメント:
 組織理念をどのように共有するのか!?
 みんなで「よい仕事」を考える、ことから考える!?

 です。

 三井物産 人事部 渡辺雅也さん
 神戸大学大学院 経営学研究科 金井壽宏先生 

 を講師にお招きし、「組織理念とは何か?」「組織理念を共有するとは、どういう意味なのか」について、皆さんで議論させていただく機会を持ちました。おかげさまで、今回のLearning barも満員御礼!です。大変ありがたいことですね。お越しいいただいた皆様に、心より感謝いたします。
 今回は、過去最高レベルの456名の方々からご応募をいただき、当日、200名の方々に抽選でおこしいただきました。

  ▼

 バーの会場は5時30分。

00_ryouri.jpg

 今回はクリスマスが近いということもあり、大学院生に伏木田さん(山内研究室)が中心となって、クリスマスの装飾をしてくれました。ありがたいことです。

 また、今回はLearning barに新規アクティビティを取り入れました。エキシビジョン・ウォークです。

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 200名の参加者の方々に「宿題」をやってきていただき、それをパネルに張り出して、自由に見てもらう機会をつくりました。こちらは、中原研究室・大学院生の木村君がディレクションしてくれました。

01_panel.jpg

 今回の「宿題」は、「あなたにとって、"よい仕事"とは何ですか?」です。この問いに対する答えを30字以内で書いてきていただきました。名付けて「Good work exibition 2009」ですね。このパネルには、200人の「よい仕事」が書かれています。

01_panel2.jpg

 今回は装飾とエキシビジョンが新企画です。Learning barも、常に「変化すること」をめざしています。このあたりの思いについては、下記の取材を受けましたので、どうぞご覧ください。

Learning barの作り方
http://bit.ly/3Zx22N

 ちょっと余談になりますが、今やっている書籍の執筆が終わったら、次は「Learning barとは何だったのか?」について書籍を書こうかと思っています。そろそろ棚卸しをする機会が僕にも必要なのかな、と思うのです。

 Learning barは、「単にバーをやっています」という意味ではなく、「僕のめざす研究とは何なのか」「研究者とは何なのか」ということに対する、あくまで僕なりの「仮説」提示の場であったように思います。そのあたりは、また、おいおい。

 ▼

 会場はすでに自己紹介がはじまっています。

01_mae02.jpg

 Learning bar冒頭は、中原から趣旨説明です。

02_nakaharaintro.jpg

 Learning barは、

 1.聞く
 2.聞く
 3.聞く
 4.帰る

 という場ではなく、

 1.聞く
 2.考える
 3.対話する
 4.気づく

 ような場であるということを、まずは、ご説明いたしました。
 で、、、いや、それとも違うよ、と(笑)。

02_nakaharaintro02.jpg

 今日は、「Good work exibition」があるので、

 1.聞く
 2.考える
 3.歩く
 4.対話する
 5.気づく

 という学習モデルを採用するので、ぜひ、ご協力ください、と申し上げました。皆さん、非常に快くご協力いただきました。ありがたいことですね。

04_kanai02.jpg
 
  ▼

 まずは、三井物産の渡辺さんのご講演です。

03_watanabe01.jpg

 三井物産が組織理念を見直すきっかけになったのは、旧三井物産が誕生してから、130周年を迎える矢先でした。いくつかの不祥事が続き、会社存続の危機に瀕したのは、私たちも記憶に新しいところです。ある種の「危機感」が、会社を覆っていました。

 そこから、会社の再建に向けた厳しい戦いの道のりがはじまります。組織理念を定め、社長が車座・キャンペーンを実施し、アクティブトークウェンズデーという「場作り」も行いました。

03_watanabe04.jpg

 そこには一定の効果がありましたが、そこで出てくる会話の主語は、「組織」でした。これを、個人が「主語」の会話にかえるために実施したのが、「よい仕事ワークショップ」ということになります。

 問いかけは非常にシンプルです。

 あなたにとって「よい仕事」とは何ですか?

「よい仕事」の意味を社員全員が数時間時間をかけて、全員考える機会をもち、自分自身の言葉でを語ることをめざしました。最初は、

「なぜ、会社は"よい仕事"とは何かを、いわないのか?」
「このクソ忙しいときに、何がよい仕事だ」

 という反応がありました。その背後には、実務担当者の様々な苦悩と葛藤がありました。しかし、ながい時間をかけて、今、「よい仕事」は三井物産の中で語られる共通の言葉になりつつあるといいます。渡辺さんには、ご講演の中で、そのようなことについてもお話しいただきました。

 10分間バータイムに突入です。

04_kanai03.jpg

 ▼

 第二部、金井先生には、組織理念とは何か、それを共有するとは、どういうことなのかを、エドガー・シャインの経営学を下敷きに解説いただきました。

05_kanaihonban01.jpg

 個人の拠り所(個人にとってブレないもの)としての「キャリア」や「やる気」の問題と、組織の拠り所(組織にとってのブレないもの)としての「組織文化」には、本来、密接な関係があることをご指摘いただきました。

05_kanaihonban02.jpg

 金井先生がご講演の中でご紹介していただいた「ラインホルト=ニーバーの祈り」という短い言葉があります。

 変えられるものを変える勇気と
 変えられないものを受け容れる心の静けさと
 両者を見分ける叡智

 このような知性、いいえ叡智を持ちたいものです。自戒を込めていいますが、世の中、下記にようになってしまうことがいかに多いか。

 変えられるものを変えずに沈黙すること
 変えられないものに葛藤し、苛立つこと
 両者に翻弄されること

 とても考えさせられる言葉でした。

05_kanaihonban03.jpg

 ▼

 その後は、Learning bar恒例のディスカッションタイムです。

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 今日も、非常に熱いディスカッションがかわされていました。いつものように、教室の温度は急上昇です。

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 その後は、Q&Aのコーナー。200名の方々からいただいた質問を渡辺さん、金井先生にお答えいただきます。

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 最後は、中原によるラップアップで終わりました。

04_kanai04.jpg

 また、最後の最後には、ワークショップ部が1月23日に開催するサードプレイスコレクション2010というイベントについてご紹介。舘野くん、安齋くんの掛け合い漫才!?プレゼンです。1月23日、「学びのサードプレイス」を実践する多くの人々が、六本木に集結します。自ら働く意味を問い直す場、新たな価値やアイデアを創出する場 - そうした「場づくり」を実践する人々が、一同に集結するのです。ぜひ、お楽しみに。

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07_tateno02.jpg

サードプレイスコレクション2010
http://www.nakahara-lab.net/blog/2009/12/2010_-.html

 講師の方へのわれんばかりの拍手の中、無事終了です。

  ▼

 最後になりますが、渡辺さん、金井先生、そしてこの場づくりに協力してくれた学生の皆様、本当にありがとうございました。とてもよい「学びの場」になりました。この場を借りて感謝いたします。

 これにて2009年のLearning barはすべて終了です。
 2010年のLearning barは、2月12日、リクルートエージェントの中村さんらをお招きして「楽しくて怪しい場づくり!?」を開催いたします(仮称)。Learning barの雰囲気は一転します。どうぞお楽しみに。

 そして人生は続く。

投稿者 jun : 2009年12月17日 07:11


「持ち歩きのPC」は、もう、いらない!? : 鉄道整備株式会社の「仕事現場」を訪問!

「何を今更ジロー」と思われるかもしれませんが(死語)、自分のPCの仕事環境をクラウド化することにしました。メール、カレンダーなどをすべてGoogle化し、ローカルで動いていたメーラーやスケジュール帳を「仕分け」しました。いわゆる「廃止」です。

 引き金をひいたのは二つです。

 ひとつめの理由。
 それは、iPhoneとの連携です。僕は数ヶ月iPhoneを使っているのですが、これがすこぶるよい。パッと立ち上がるし、動作もサクサクです。そして、Googleを使えば、多くのiPhoneのデータはPCと共有することができます。つまり、iPhoneのデータとPCのデータを同期させるためにもっとも効率的なのは、ネットワーク上にデータをもつことです。これが「第一の引き金」になりました。

 ふたつめの理由。
 それが、新OSのWindows 7 64bitの問題です。今回僕が買ったのは、64bit OSでした。今となってはミスったな、と思っています。現段階では、32bitを買うべきだったかも。
 OSの動作自体が不安定なわけではありません。OSはサクサク動いているのですが、まだ新しいOSであるだけにアプリやドライバがうまく対応していない部分があるのです。僕だけなのかもしれませんが、既存の32bitのアプリの挙動がところどころ変に感じます。
 ウィンドウの最大化にやたら時間がかかったり、、、特にメーラーとスケジューラーがうまく動かない(泣)。まぁ、次第に解決の方向に向かうのでしょうけれど。

 というわけで思い切って、「アプリ」の一部、しかし、日常もっともよく使うメーラーとスケジューラーを廃止することにしました。きっと神様が、僕の「背中」を押してくれただと思って、清水の舞台から飛び降りました、、、あーれー、ひぇー。
 メーラーもスケジューラーも、もう10年以上にわたって使っており、完全に一心同体化しておりますので、乗り換えることに不安がないか、というとウソになります。しかし、やむを得ない。

 ▼

 それにしても、この状況、PC業界・IT業界の「未来」について考えさせられます。僕は、今は、決してテクノロジーに関して「イノベター」でも、「アーリーアダプター」でもない人間です。しかし、そういう人間でも、ローカルのコンピューティング環境をネットワークに移行しているのです。この後、PCやITをめぐる状況は、どうなっていくのでしょうか。

 もちろん、僕の場合、まだ「完全移行」とまではいきません。というのは、僕がPCをもって移動する理由が、まだ3点あるのです。
 ひとつは、研究用のデータ、論文・書籍のデータ、プレゼンデータは、ファイルサイズが重いことが多いので、シームレスにネットワーク上のデータをやりとりできない、という問題です。
 ふたつめは、SPSS、HLM、STATAといった統計分析ソフトはやはり持ち歩かなければならない、といったことです。
 みっつめは、論文や書籍では、結構複雑な図版をつくることもあるので、高機能のワープロと、Photoshopやillustratorといったような画像ソフトを必要とする、ということです。

 この3点さえなければ、ネットワークに接続しているPCさえあれば、とりあえず、仕事ができるということになります。といいましょうか、ローカル環境で仕事をすることをとりあえずは重視しなくてよいということになります。もちろん、OSもひとつにしばられることはなくなりますね。

 逆にいうと、

 1)サクサク動きセキュアなファイルストレージ
 2)ネットワークで利用できる統計解析ソフト
 3)高機能なエディタと画像ソフト

 が、もし、ネットワークで利用できるのならば、僕は、今持ち歩いているノートパソコンを廃止するように思います。もちろんOSだってなんだっていいんです。

 ▼

 いずれにしても、世の中では、クラウド、クラウドとさわがれていますが、その意味がようやくわかりかけてきました、、、このわたくしにも、、、遅ればせながら。ごめんね、トロくて。

 それにしても、こうした環境下で、PCの業界、ITの業界は、どうやって「利益」をだすのでしょうか。僕は戦略の専門家ではないので、わからないのですが。PCをどう売るのか、アプリをどう売るのか。そのことによって、どのように「利益」をだすのか。きっと根本的な戦略の再構築を進めているのでしょうね。

 そして人生は続く。

 ---

追伸.
 JR東日本さんと東京大学中原研究室は、本年より、安全をテーマにした「研修」の開発と評価というテーマで、共同研究を進めています。今年は、JRの各職場をまわり、研修の骨格になるようなコンセプトを、同社安全研究所の戸井さん、静山さんと、詰めています。

 教育学者は、とにかく「現場」です。JRさんのみならず、僕は、これまでにいくつかの研修設計の共同研究プロジェクトに従事していますが、現場の方々の意見や考えに触れることを重視しています。「仕事の現場」は本当におもしろいです。ひとつとして同じ「現場」はありません。いつも発見があるのですね。

 今日は、JR東日本 安全研究所の戸井さん、静山さんと東京駅にある鉄道整備株式会社を訪れました。鉄道整備株式会社の矢部常務、柿崎所長、吉澤次長ほか、様々な現場の皆さんが説明をしてくださいました。

鉄道整備株式会社
http://www.tessei.co.jp/

shinkansen.jpg

 鉄道整備株式会社は、新幹線の清掃業務を行うJRグループの子会社です。ここで皆さん問題です。東京駅にくる新幹線は折り返し運転を行っていますが、車内清掃には何分の時間をかけられるでしょうか。

 ・
 ・
 ・
 ・
 ・

 答えは「7分」です。わずか7分で、多くの車両のすべてのテーブル、床、トイレ、ゴミ・・・車両のあらゆる場所を清掃する必要があります。

  ・
  ・
  ・
  ・

 鉄道整備株式会社では、「魅せる清掃」をキーワードに、「自ら考え、自ら実行する」社員をいかに育成するかに腐心なさっています。

seisou.jpg

 多様な経験や社会背景をもつ人々を、いかにエンパワーし、現場発の企画・発案を、会社がもり立てていくのか。そのことが、結果として「安全」につながるのか。非常に勉強になりました。

 社内外のイベント、機会を、うまく活かしつつ、自ら創造し、現場に「揺さぶり」を与え、常に「変化」をしこうしていく。鉄道整備株式会社さんのマネジメントには、多くの会社が参考になるものがあるような気がしました。今度、もし許されるのであれば、東京大学の学生、慶応MCCの講座の参加者の方々ともう一度訪問したいと思いました。

 2010年2月のLearning barでは、リクルートエージェントの中村さんに「楽しくて怪しい場づくり」の話!?をいただきますが、その雰囲気と共通するものがありました。今日は、クリスマスイベントの真っ最中でした。これも、すべて現場発の提案で実施されています。

xmasjr.jpg

 この日の訪問は、「モティベーションとは何か」「多様性とは何か」を考える、非常によい機会にもなりました。この場を借りて、戸井さん、静山さん、矢部さん、柿崎さん、吉澤さんをはじめとして、鉄道整備株式会社の方々に心より感謝いたします。ありがとうございました。

投稿者 jun : 2009年12月16日 22:28


組織が「主語」になる言葉

 先日、Learning barで金井壽宏先生がおっしゃっていた言葉で、非常に印象的なものがあった。

 それは、

「組織が主語になる言葉は、怪しい」

 ということである。

 組織が主語になる言葉といえば、組織変革、組織社会化、組織学習・・・枚挙にいとまがないほど思いつく。
 私たちも、日々、「組織が変わる」「組織が一体感をもつ」という風に「組織を主語」にして、ものを語ることが多い。

 しかし、よくよく考えてみれば、「組織」は「組織」として主体性をもっているわけではない。存在するのは「個人」、そのひとである。

 ミクロに見ていけば、変わるのは「組織」なのではなく、「個人」である。学習する主体はもちろん「個人」であって、「組織」などではない。「社会化」されるのも、するのも、実は「組織」などではない。いわんや、感情をもっているのは「組織」ではない。

(ちなみに近年の組織学習論では、個人の学習と組織の学習を統合するような定義があらわれている)

 金井先生は、組織変革論、組織社会化論、組織学習論などの意義を認めつつも、「組織が主語」になることで見えなくなるもの、覆い隠されるもの、つまりは「個人」について、経営学、経営論がより積極的なアプローチをしなければならない、と指摘したかったのかな、と勝手に邪推する。

 最近、あるデータを分析していて、このことを実感する。
 組織レベルの変数として処理する上では、あまりパフォーマンスに影響を与えていない、と見える施策であっても、個人レベルにおいては大きな変動を与えていることもある。正しくいうと、影響を受けている人もいるし、いない人もいる、というのが実際である。

 しかし、それを平均化してしまうと、「何事もなかった」と片付けられてしまうことが、実に多い。つまり、「組織」としては「何もなかった」ということになる。

 実に奥深い。

投稿者 jun : 2009年12月15日 10:28


八木絵香著「対話の場をデザインする」を読みました!

八木絵香著「対話の場をデザインする」(大阪大学出版会)を読みました。


 著者の八木さんは、青森県六ヶ所村、宮城県女川町などで、専門家と市民が原子力に関して話し合う「対話フォーラム」というものを開催してきた方です。本書は、そのプロセスや効果に関して、科学技術コミュニケーションの立場から論じています。

  ▼

「問題解決のためには、わかりやすい、丁寧な説明が必要である」

「適切な説明がなされ、正しい知識を取得すれば、素人は専門家の主張を受け入れる」

 著者によれば、原子力技術だけでなく、科学技術をめぐって社会の中で起こっている問題の多くは、専門家の側が、いわゆる「欠如モデル」 - つまりは市民の側にリテラシーや専門的知識が「欠如」している、という考え方から逃れられないことにあると、いいます。
 なるほど。これは、中原・長岡著「ダイアローグ 対話する組織」にひきつけて考えると、専門家の方が「導管モデル」に囚われている、ということになるでしょう。


 筆者が実施した対話フォーラムでは、繰り返し、繰り返し、落としどころのない対話に、専門家と市民が取り組みます。このプロセスを通じて、市民のみならず、専門家の側にも変化が生まれたそうです。
 著者は「共進化」という言葉を用いているが、僕の言葉でいえば、まぎれもなく、これは相互に「協調学習」が生まれたことになるのかな、と思いました。
 非常に興味深いですね。

  ▼

 最後になりますが、「僕自身の自分のあり方」をふりかえる意味でも、本書は面白いものでした。僕がビビビときたのは、下記の部分です。

「科学技術、特に、リスクに関するコミュニケーションは、情報を専門家が管理し、それを市民に提示するという枠組みから、リスクの評価や管理にかかわるすべてのプロセスに、市民を含むすべての利害関係者を関与させ、リスク管理に関するあらゆる場面において市民が参加する方向へ変化してきた。単なるコミュニケーションを超えて、専門家と市民が科学技術の問題の解決に協働で取り組む方向へ変容してきたのである」
(p19)

 この「科学技術」あるいは「リスク」の部分を、「教育」「人材育成」「成人学習」に読み替えてみてください。僕がやってきたこと、そして主張したいことの意味や本質が、朧気ながらわかってきた気がしました。

 そして人生は続く。

追伸.
 大阪大学出版会の装丁は、綺麗ですね。大学出版会らしくないデザインで、非常によいですね。

  ▼

働く大人の学び論・成長論
仕事の経験を積み重ね、内省する
リフレクションをアクションにつなげる
マネジャー研修で用いられているそうです

中原淳×金井壽宏 「リフレクティブマネジャー」光文社新書!

投稿者 jun : 2009年12月14日 13:44


【募集開始】サードプレイスコレクション2010 - 新たな学びと成長の場をさぐる

「学びの場」の新たな可能性をさぐる壮大なプロジェクトが、いよいよ、はじまります。

 サードプレイスコレクション2010

1月23日、この日、「学びのサードプレイス」を実践する多くの人々が、六本木に集結します。自ら働く意味を問い直す場、新たな価値やアイデアを創出する場 - そうした「場づくり」を実践する人々が、一同に集結します。

 世の中には、今、ただただ「ぼんやり」と、言いあらわしようのない「不安」が、しかし「歴然」として存在しています。
 多くの人々が、自信を喪失し、うつむきかげんに、街を歩いています。かくいう僕も、時に、そのような「ぼんやりとした不安」に苛まれる一人であることを、正直に告白します。

 しかし、こんな「時代」だからこそ、私たちはアクションをおこしたいと願うのです。
 こんな「時代」だからこそ、私たちには「希望を感じられる場」が必要でなのです。他者と出会い、つながる場が不可欠なのです。自ら成長の実感をもつことのできる場が、今だからこそ、必要なのです。こんな時代だからこそ。

 ワークショップ部が、これに立ち上がりました。

 新たな時代の「働く大人の学びと成長の場」を探りましょう。

 いつもと違う場で、いつもと違う人たちと対話し、
 いつもと違う考えに触れてみる。
 そうした中で、
 次への新しい「つながり」を作りませんか?

 サードプレイスコレクション2010でお逢いできることを願っています。

=================================================
サードプレイスコレクション2010

家庭でもない、職場でもない、「第3の場」の可能性に
ついて考え、これからの時代に必要な「新しい学び」を
探究するパーティー

2010年1月23日(土曜日)午後6時-9時
@六本木superdeluxe

Directed by ワークショップ部
=================================================

家庭でもない、職場でもない、「第3の場」の可能性に
ついて考えるパーティー
「サードプレイスコレクション2010」のご案内です。

2010/1/23に六本木のクラブsuperdeluxeにて、
サードプレイスに関する多くの実践家の方をお呼びして、
「学びのサードプレイス」の可能性について考える
パーティーを開催いたします。

いま、時代は急速に変化しています。多くの企業では、
これまでと同じやり方・考え方をしていては生き残れない
状況に直面しています。

こうした状況により、企業で働く大人たちは、
「働くことの意味」を自ら問い直すことや、いままでに
ない新しい価値を創り出すことが求められています。
このような状況の変化に伴う「問い直し」や「新しい価
値の創出」は、企業の中だけで求められているものでは
ありません。まちづくり、教育、科学、環境など、様々
な分野で求められています。

私たちは、これらを乗り越える一つの方法として
「サードプレイス」という概念に注目しました。
元々、「サードプレイス」とは、アメリカの社会学者
であるオルデンバーグが提唱した概念です。

オルデンバーグは、家庭でもない、職場(企業・学校)で
もない、「第3の場」が、人々の憩いの場になると指摘
しました。このコンセプトを元に成功したのが、
スターバックスです。

今回のパーティーでは、このサードプレイスを
「憩いの場」ではなく、「対話・創造・学びの場」
すなわち「学びのサードプレイス」として捉えます。

家庭や職場から離れ、多様な他者とゆるやかにつながり、
対話・交流する中で、改めて自分の仕事の意味を問い直
したり、新しいアイデアや気づきを得るための場。
それが、「学びのサードプレイス」です。

現在、「Learning bar」「シブヤ大学」「三田の家」な
ど、すでにこうした実践の「場」が増えてきています。
これらの多くは、「カフェ」や「バー」、さらには「大学」
といったメタファーを用いて、
「学びのサードプレイス」を実現しています。

また、研究の分野においても、
この学びのサードプレイスの効用に注目が集まってきて
います。例えば、企業で働く大人が社外に出て、多様な
他者と出会うことが、キャリアの確立に有効であるとい
う研究知見もでてきているのです。

既存の考えを根本から問い直すようなイノベーションの
きっかけも、もしかすると「学びのサードプレイス」に
存在するかもしれません。

当日は、「学びのサードプレイス」に関わる豪華ゲスト
が次々とショートプレゼンテーションを行います。

現在すでに確定しているゲストは下記のみなさまになります。
・中原淳(東京大学)
・長岡健(産業能率大学)
・上田信行(同志社女子大学)
・熊倉敬聡(慶應義塾大学)
・飯田美樹(カフェ文化研究家)
・美馬のゆり(公立はこだて未来大学)
・苅宿俊文(青山学院大学)
・森玲奈(東京大学)
※その他にも、現在、様々な領域のゲストに交渉中です。

また、参加者のみなさまに楽しく対話をしていただくために、
おいしい料理、おいしいお酒、
そして六本木のクラブsuperdeluxeという素敵な空間を
ご用意しております。

いつもと違う場で、いつもと違う人たちと対話し、
いつもと違う考えに触れてみる。
そうした中で、
次への新しい「つながり」を作りませんか?

○企画&ディレクション

ワークショップ部
舘野泰一(東京大学大学院博士課程 中原研究室)
安斎勇樹(東京大学大学院修士課程 山内研究室)
牧村真帆(株式会社リサ・パートナーズ)

◆WEB:http://utworkshop.jimdo.com/
◆Twitter:http://twitter.com/workshop_bu

○ステアリングコミッティ

長岡健(産業能率大学)
上田信行(同志社女子大学)
熊倉敬聡(慶應義塾大学)
飯田美樹(カフェ文化研究家)
大西景子(SODA design research)
北本英光(株式会社電通)

○主催

NPO法人 EDUCE TECHNOLOGIES
エデュース・テクノロジーズ
http://www.educetech.org/

EDUCE TECHNOLOGIESは、「学び」に関する調査、研究開
発、コンサルティング、実務家と研究者が集まる学術イ
ベント(Learning barやWork Place Learning)を行う非
営利特定活動法人(NPO)です。

副代表理事 中原 淳

○日時

2010年1月23日(土)18:00-21:00 (開場:17:30) 場所
六本木superdeluxe http://www.super-deluxe.com/

○内容(予定)

□ウェルカム・ドリンク
(5時30分-6時)

□イントロダクション
(6時00分-6時10分)
・舘野泰一、安斎勇樹(ワークショップ部)

□ショートプレゼンテーション
・15名のゲストによる3分プレゼンテーション

▼現在確定しているゲスト
・中原淳(東京大学)
・長岡健(産業能率大学)
・上田信行(同志社女子大学)
・熊倉敬聡(慶應義塾大学)
・飯田美樹(カフェ文化研究家)
・美馬のゆり(公立はこだて未来大学)
・苅宿俊文(青山学院大学)
・森玲奈(東京大学)

※その他にも、現在、様々な領域のゲストに交渉中です。

□フリータイム
・参加者のみなさんが楽しく対話できる仕掛けを
ご用意いたします。

□ラップアップ(8時50分-9時00分)
・舘野泰一、安斎勇樹(ワークショップ部)

○参加費(予定)

・6000円(1名様・一般)/ 4000円(1名様・学生)
(ゲスト招聘費用、会場費、飲み物、食べ物、運営費等に支出い
たします)

○食事
ソフトドリンク、ビールなどの飲み物、および
軽食をご準備いたします。


○参加条件

下記の諸条件をよくお読みの上、参加申し込みください。
申し込みと同時に、諸条件についてはご承諾いただいて
いるとみなします。

1.本ワークショップの様子は写真・ビデオ撮影します。
写真・動画は、NPO Educe Technologies、本イベントの
企画関係者が関与するWebサイト等の広報手段、講演資料、
書籍等に許諾なく用いられる場合があります。
マスメディアによる取材に対しても、許諾なく提供することがあります。

2. 欠席の際には、お手数でもその旨、
sakamoto [at mark] tree.ep.u-tokyo.ac.jpまで
ご連絡下さい。
人数多数のため、多数の方の参加をお断りしている
状況です。繰り上げで他の方に席をお譲りいたします。

3.本イベントで剰余金が発生した場合は、NPO法人
Educe Technologies、本イベントの企画関係者が関与する、
組織人材育成・組織学習に関係するシンポジウム、研究会、
ワークショップ等の非営利イベント等の企画費用、準備費用、
運営費用等に充当します。

○どうやって参加するのか?

下記のフォームに必要事項をお書き入れの上、
sakamoto [at mark] tree.ep.u-tokyo.ac.jpまで
12月31日までにお申し込み下さい。

なお、定員を超えた場合は、抽選となるため、すべての方々のご希望には
お答えできない状況になっております。

主催者としては心苦しい限りですが、なにとぞお許し下さい。

〆ココカラ=======================================

参加申し込みフォーム
sakamoto [at mark] tree.ep.u-tokyo.ac.jpまで
12月31日までにお申し込み下さい

抽選の上、1月9日までに参加の可否をご連絡
させていただきます

---

上記の参加条件を承諾し、参加を申し込みます。

○氏名:(            )
○フリガナ:(          )
○ご所属:(            )
○メールアドレス:(       )
○参加動機
(                 )

○業種の選択:下記の11つの属性から、あなたに
最も近いものをひとつお選びください

1.研究者
2.学生
3.民間教育会社勤務
4.民間コンサル会社勤務
5.事業会社勤務(人事・教育部門)
6.事業会社勤務(事業部門)
7.個人事業主(教育・コンサル)
8.経営者
9.初等・中等教育の学校勤務
10.公務員・公益法人等勤務
11.その他

○もしあれば・・・一言コメント
(                )

〆ココマデ=======================================


 ▼

【プレスリリース】

ダイヤモンド社 人材育成ウェブ診断 職場の現状と課題を明確化
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091210-00000035-fsi-bus_all
12月11日8時16分配信 フジサンケイ ビジネスアイより引用

 ダイヤモンド社(東京都渋谷区)は、職場での人材育成や個人の成長にかかわる、現状と課題を明確にできるウェブ診断システム「WPL(マネジメント・オブ・ワークプレイス・ラーニング)」を開発、本格販売を開始した。

 WPLは入社1~15年目の若手人材を対象とした診断システム。企業内人材育成を研究する東京大学・大学総合教育研究センターの中原淳准教授と「経験学習・熟達化」を研究し、同分野の第一人者である神戸大学大学院の松尾睦教授が開発した。

 このシステムは、132問(選択式)の質問の回答結果をもとに、「総合」「職場」「個人」の各診断表を作成する仕組み。従来の組織診断などでは「現場の学び」を的確に把握できなかったが、WPLでは現状と課題を浮き彫りにすることができるという。

 診断結果は個人だけでなく職場の管理職や人材育成担当者にもフィードバックされる。診断結果をもとに振り返りを促す「リフレクティブシート」によって、個人や組織の改善につなげることができる。

 診断プログラムの作成に当たっては、実際に企業で働く人とその上司への調査を通じデータを標準化し、診断に客観性を持たせた。

 開発に携わった東大の中原准教授は「企業の人材育成イコール研修というのが今までの概念だった。しかし、実際は職場が日々の成長を支えている。その職場のあり方をWPLを通じて見直し、専門性の向上やキャリアの構築につなげていきたい」と語っている。

ダイヤモンド WPLのウェブページ
http://jinzai.diamond.ne.jp/other.command?url=test/wpl.html

投稿者 jun : 2009年12月11日 21:34


人材開発白書2010

 富士ゼロックス総合教育研究所と松尾睦先生(神戸大学)と中原の共同研究の成果「人材開発白書2010」が、本日、発刊されました。本日は、発刊記念シンポジウムが東京駅近くで開催されました。

人材開発白書2010 記念シンポジウム
http://www.fxli.co.jp/news/detail.html?news_id=112&sel_year=2009

 今年は、昨年の定量調査に続いて、定性調査を実施しました。成長実感の高い職場の秘密を、ヒアリングを中心とした定性調査でさぐり、ケースを作成しました。

  ▼

 ケースとして選ばれたのはパナソニック株式会社さん、株式会社カネボウ化粧品さんです。両組織ともに、昨年の調査で、非常に成長実感の高い組織であるという特徴をもっています。

 パナソニックさんは、1)職場において現場長がリーダーシップをきって、数々のワークショップを実施し、現場で生じているコミュニケーション不全の問題、知識伝承の問題にチャレンジしています。
 中原は、これをWorkshop within Workplace(職場ワークショップ)というコンセプトでまとめ、その効果を説明しました。職場ワークショップは、学習転移モデルに基づく、いわゆる「研修」がもついくつかのアポリアを超える可能性をもっていると思います。
 また、若手社員を一人前にするため、「一歩踏み出した事例発表」という発表会をもち、経験を省察する機会を与えています。

  ▼

 カネボウ化粧品さんは、成長実感とともに非常に互恵性の高い組織であるという特徴をもっています。その背後には、1)マネジャーと社員(ビューティカウンセラー)の仕事・役割が曖昧で重複している、という役割のリダンダンシー、2)現場に対する権限委譲を徹底して行っていることがありました。

  ▼

 去年定量調査で明らかにした「成長実感の高い組織」により詳細な調査ができたことは、非常に意義深い成果であったと思います。

 プロジェクトをまとめてくださったプロジェクトリーダーの坂本雅明さんにこの場を借りて感謝いたします。どうもありがとうございました。

投稿者 jun : 2009年12月10日 16:40


師走、近況

 近況。

「職場学習論」(東京大学出版会)は、1章から3章までを書き殴り(本当にマジで書き殴りのレベル)、4章の分析に入ろうとしている。ここからが分析にやや「手探りの部分」が含まれる。「第一関門」かもしれない。データの整理、グラフ化、分析などを手助けしてくれている中原研究室M1の木村君には感謝します。ありがとう。
 ともかく、、、編集者の後藤さん、遅々としていますが、進んでいます。「安心」できるかどうかはわかりませんが。

  ▼

 来年の組織学会で、松尾先生(神戸大学)との共同研究を発表しようと思っている。某製薬会社での職場風土のデータとパフォーマンスの関係を調べる研究である。ダイヤモンド社の永田さんらが仲介してくれて、某社のHさんとの共同研究スキームをつくってくれた。ありがたいことである。今、準備中。

 来年2月17日に実施される現代GPの打ち合わせ、駒場。本学の濱田総長、リクルートワークス研究所の豊田さんなどにご登壇いただく予定。テーマは「タフな大学生を育てる」。
 このシンポジウムの企画をつきつめていくと、結局は、「大学と社会の関係」を問うことになる。駒場の先生方と、「大学と社会の関係」について短い時間であったが、議論した。
 今、大学は、2つの社会的期待をおわされている。ひとつは「社会で必要になる人材(社会を維持する人材)を育てる」というニーズ。ひとつは「社会を変革する人材を育てる」というニーズ。このあたりのバランスをとるのが難しい。
 「大学とは何か」・・・というか、、、「僕の職場とは何をめざしているのか?」結構、考えさせられた。

現代GP「アクティブラーニング」
http://www.komed.c.u-tokyo.ac.jp/gendai/

  ▼

 某雑誌にて連載新企画の予定。「動物園」「寿司屋」「病院」など、これまで学習研究がリーチしてこなかった職場(チームで仕事をする現場)に出向いて、その職場における熟達の様子を、インタビューでさぐるというもの。願わくば、連載がまとまり本になるとよいけれど。

  ▼

 1月23日にワークショップ部が企画しているイベントのステアリングコミッティが週明けに開かれる。こちらは大学院生の舘野君、安斎君、牧村さんが、今、必死で準備しているのではないか、と。お疲れ様。

  ▼

 来年度の共同研究として新たな案のご提案を受けたり、講演や授業のオファーを受けたりすることが本格化してきている。何人かの研究者と共同研究の打ち合わせもはじまってきた。「よい仕事」をなしたい。

  ▼

 今日は、午前大学。午後から都内で会議が3つ。夕方からは、企業内でコーチングを実施している方々の勉強会で講演する予定。

 そして人生は続く。

投稿者 jun : 2009年12月 9日 10:02


部下を育てること、大きな仕事をなすこと、働きがいをもつこと

 Learning barの次の日、朝8時30分から、東大の僕の研究室で、神戸大学の金井先生と雑誌の対談を行いました。テーマは「部下を育てる上司をつくる」です。

 対談で僕はあまり要領を得た発言ができなかったような気もしますが、あとから考えてみると、結局、自分の言いたかったことは、こういうことなんだな、と思いました。

  ▼

 要するに、

「人を巻き込んで大きな仕事をなすこと」と「上司が自分自身に成長の実感を感じること」と「職場のメンバーに変化が生まれること」と「部下が成長すること」は結局のところ、「分けて考えること」はできない。

 ということです。

 だから、

「あなたが働きがいをもって仕事をし、成果を残すために、自分がやり抜こうと思っている仕事の中で、何とか部下が育つ仕事の振り方、指導の仕方を、自分なりに見つけてください」

 ということです。こう書くと、アタリマエだよなー。

 でも、それがアタリマエじゃないんですよ。
 対立軸におきたかった支配的な見方は、「仕事」と「部下の人材育成」をそれぞれ別個の問題として見る見方です。あるいは「部下の人材育成」を「アディショナルに課された負荷」と見る見方という方がわかりやすいかもしれません。

 僕は上記で示したような「関係論的な視点」にたって、「部下の育成の問題」を見ることが重要だと思います。それぞれの要素が、相互が相互に影響を与えているのです。その状況は、状況的学習論者のマクダーモットの言葉を借りるなら、

「お互いがお互いの環境である」

 ということになるのかもしれません。

  ▼

「・・・つーか、何度聞いても、アタリマエじゃねーか」と、実務家の中には便所スリッパで殴られそうなんですが、これがアタリマエに論じられることは、それほど多くと思います。

 人材育成の文脈では、それぞれが別個の問題として語られる傾向がありませんか。「人を巻き込んで大きな仕事をなすこと」は「リーダーシップの問題」、「職場のメンバーに変化が生まれること」は「組織活性化の言説」、「部下を育てること」は「人材育成の言説」といった具合です。それぞれが別に語られ、それぞれに対処法が考えられます。

「まずいリーダーシップ」には蓋をして、「部下の育成の問題」は見なかったことにして、「組織を元気にするための方策」がとられたりします。
 あるいは「部下を育てること」だけに焦点があたり、本来、問題を生じさせている職場の問題、上司の問題が問われなかったりすることがよく起こります。

 しかし、そうではないと思うのです。

「部下を育てること」は、自らがリーダーシップを発揮し、やりぬこうとする仕事の中で行われるべきですし、そこで、部下が時に葛藤や混乱に巻き込まれながら成長することで、職場のメンバーも役割や期待が変わり、上司も働きがいをもつのではないか、という仮説が成り立ちます。

 そして、こういう「関係論的な視座(perspective)」への変容へと上司を導くことこそが、企業研修などに求められることなのではないでしょうか。

  ▼

 このことを、組織行動論風にいうと、「リーダーシップ」と「モティベーション」と「キャリア」はすべて「つながっている」。あるいは、コインの表裏の関係にある、と言えるのかもしれません。

 実は、上記のような関係論的視点は、学習研究では1990年代初頭のLave and Wenger(1991)に端緒を見ることができます。

 Lave and WengerのLPP論においては、1)学習者(この場合は部下ですね)の学習、2)学習者のアイデンティティ、3)学習者と古参者間の関係、4)共同体(この場合は職場ですね)の変容を関係論的に見る視角が提供されています。

 もう少し時間があったら、このあたりをもう少しクリアに議論できるのですが、今日のところは、このくらいにしておきます。

 大切なことは、

 人に関係することは、お互いがお互いの環境である

 ということであり、その視座から「部下の育成」の問題を、他の要素とともに論じる必要がある、ということです。

 僕としては、今やっている本にめどがついたら、今度は「上司」を対象にして、上記のような関係を解き明かす実証的な調査をしていきたいと思っています。そうでなければ、いつまでたっても、「部下を育てること」は「負荷」になってしまいます。

 部下を育てることは、自分の仕事の達成度をあげることであり、自分が働きがいをもって働くことのために、あるいは、職場を元気にするために必要なことなのだ、という仮説を実証したいものです。

 ---

●働く大人の学び論・成長論
 仕事の経験を積み重ね、内省する
 リフレクションをアクションにつなげる
 マネジャー研修で用いられているそうです

中原淳×金井壽宏 「リフレクティブマネジャー」光文社新書!
 

投稿者 jun : 2009年12月 8日 10:36


ラインホルト・ニーバーの祈り

 先日のLearning barで金井先生がご紹介してくださった、「ラインホルト=ニーバーの祈り」という短い言葉が、僕の心に、刺さっております。

 変えられるものを変える勇気と
 変えられないものを受け容れる心の静けさと
 両者を見分ける叡智

 嗚呼、そういうものが自分にもあればと思います。ひとつひとつの項目に関して、内省をしてみれば、皆、思い当たるところがあるのではないでしょうか。

 変えられるものを変えずに沈黙すること
 変えられないものに葛藤し、苛立つこと
 両者に翻弄されること

 自戒をこめて言いますが、いかに世の中には、こういうことが多いか。
「勇気」と「心の静けさ」と「叡智」・・・私には足りないものです。

 ---

ちなみに、全文訳は下記のとおりです。

神よ

変えることのできるものについて
それを変えるだけの勇気を
われらに与えたまえ

変えることのできないものについては
それを受け入れるだけの冷静さを与えたまえ

そして
変えることのできるものと
変えることのできないものとを
識別する智慧を与えたまえ

(ラインホルト・ニーバーの祈り・全文訳)

投稿者 jun : 2009年12月 7日 12:01


ワークプレイスラーニング2009 リアルタイムドキュメンテーション

 神戸芸術工科大学の曽和先生から、新しいビデオが2本おくられてきました。

 先日のワークプレイスラーニング2009で、曽和先生らのチームには(曽和具之先生・柴田あすかさん・籾井雄太さん)、リアルタイムドキュメンテーションを行っていただきました。

 リアルタイムドキュメンテーションとは、「今、この場でおこっている出来事を、リアルタイムで記録(ドキュメンテーション)し、振り返りに役立てる手法」です。

 先日まで公開していた映像は、下記です。

 新たに公開されたのは、下記の2本のビデオです。どうぞご覧下さい。また違った角度から、あの日の出来事を思い出すことができると思います。

1.ワークプレイスラーニング2009 BlinkingPhoto2342

 ワークプレイスラーニング2009にて撮影された2342枚のPhotographを連続再生しました。 ひとつひとつの瞬間の中に思いもかけない自分の姿が記録されているかもしてません。

撮影日:2009年10月30日
撮影場所:東京大学安田講堂
撮影者:柴田あすか
編集者:柴田あすか・曽和具之
音楽:上田信樹

 ▼

2.ワークプレイスラーニング2009 face762

 ワークプレイスラーニング2009での表情を追いました。真顔、緊張の顔、集中の顔、そして笑顔 ・・・さまざまな表情762枚の映像をご覧ください。

撮影日:2009年10月30日
撮影場所:東京大学安田講堂
撮影者:籾井雄太
編集者:籾井雄太
音楽:上田信樹

 ▼

 曽和先生、本当にありがとうございました。

投稿者 jun : 2009年12月 7日 08:36


復旧

 1週間前、外部からの攻撃を受けて、サーバ全体がダウンしていましたが、何とか復活しました。

 復活劇の最前線に立ってくれた中原研究室・博士課程の大学院生の脇本君には心より感謝いたしました。ありがとうございました。さすが、中原研究室の「情報システム部長」です。

 このまま少し明日まで様子を見て、ブログ執筆を再開したいと思います。

投稿者 jun : 2009年12月 6日 09:47