クラブ、コーヒーハウス、サロン、カフェ - 学びと創造の場
金曜日に開催される研究会(通称:カフェ研究会)のこともあって、このところ「場」に関係する本を片っ端から読んでいる。
研究会もおかげさまで満員御礼。参加者は、いつものLearning barとはまた違う方々 - 医療関係者、大学関係者、IT関係者、マスメディア関連の方々が多いように思う。
関連する本を10冊くらい読んだけど、下記は面白かった。コーヒーハウス、クラブ、サロンといった「場」が、それぞれの時代の最先端の「創造」や「学び」のインキュベーション装置として機能することを紹介している。
それは、当時は存在していなかったジャーナリズムというものをうみだし、政治思想を生みだし、保険というそれまでになかった新ジャンルのビジネスを生み出していく。今の言葉でいえば、それは、まさに「イノベーションのための場」であった。
そこにある「人々のダイナミズム」をひもといていけば、もしかすると、僕の研究テーマである「働く大人にとっての学び・成長の場」の仕組みを考える上でのヒントになるかももしれない、と思っている。
確たる根拠は、まるでない(笑)。
研究者としての第六感。
予感、予感。
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金曜日の内容をつめる上で、ご登壇いただく同志社女子大学の上田信行先生と電話でお話しした。
上田信行先生は、僕が大学院に進学した頃から、大変御世話になっている先生であり、僕が尊敬する研究者のひとりである。
上田先生との話の中で印象的だったのは、
「他人のマインドセットを変えるなんてことは、教育にはできない。可能なのは、マインドセットを変えたいと願う人たちの"場"をつくることくらいじゃないだろうか」
医者をやっている僕の知人は、ちょっと前にこんなことを言っていた。
「医療が、患者さんを助けてあげられるのは、その人の生命のうち5% 残りの95%は、患者さん自身の生命力と生きたいと願う力にかかっている」
どこかに共通点はあるような気がする。
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カフェ研究会は金曜日に開催される。
今週は、卒業式はあるわ、原稿の〆切は2本あるわ、新規プロジェクトの打ち合わせはあるわで、かなり立て込んでいるが、かなり愉しみにしている。
準備はいつものように教育学研究科の坂本君があたってくれている。会の後半には、情報学環の大学院生、舘野君、牧村さんが協力してポスターセッションをやってくれるそうだ。ありがとう。
この研究会、どう考えても、僕自身が一番愉しみにしていると思う。ダハハ。
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創造と学びの場としてのカフェ
- 場づくりの技術と科学をめざして
Toward the art and science of creating "Ba"
飯田美樹さん・上田信行先生をお招きして
3月27日金曜日 午後1時 - 午後5時 東京大学
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来る3月27日、「Cafeから時代は創られる」を上梓な
さった飯田美樹さん、ワークショップ実践・研究の第一
人者であられる上田信行先生をお招きし、東京大学にて、
「カフェと学びを考える - Toward the art and science
of creating "Ba"」と題した研究会を開催します。
(定員を超えた場合には、抽選といたします。
結果は3月19日に発表といたします。メールにてお知らせ
いたします。)
学びの場、学びのネットワーク、学びのサードプレイス・・・
そうしたものを自らデザインしたいと考える方に、特に
おすすめの内容です。
Cafeから時代は創られる - 中原の書評
http://www.nakahara-lab.net/blog/2009/02/_cafe.html
人が、「新しい物事を生み出すとき」 - そこには
「出会いと対話を促す社会的装置」つまりは、「場」
が必要になります。
飯田さんは、フランスのカフェを観察・分析する中
で、カフェがそのことに果たす役割を論じました。
また上田信行先生は、学習環境デザインの観点から
これまで様々なワークショップをデザインなさって
きました。上田先生のワークショップデザインにおい
ては、様々なかたちで、出会いと対話に注目なさって
います。
上田信行先生のプロフィール
http://www.cafeglobe.com/parenting/chapla/ueda/
創造の場、学びの場づくりについて関心のおありの
方は、ぜひ、ご参加下さい。
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■主催
NPO法人 EDUCE TECHNOLOGIES
エデュース・テクノロジーズ
http://www.educetech.org/
EDUCE TECHNOLOGIESは、教育環境の構築に
関する調査、研究、コンサルティングを行う
非営利特定活動法人です。
企画担当
副代表理事 中原 淳
■共催
東京大学大学院 学際情報学府 中原淳研究室
- 大人の学びを科学する研究室 -
http://www.nakahara-lab.net/
■日時
3月27日(金曜日) 午後1時集合 - 午後5時まで
■場所
東京大学 情報学環 福武ホール
地下2F 福武ラーニングシアター
http://fukutake.iii.u-tokyo.ac.jp/access.html
地下鉄丸の内線本郷三丁目駅から徒歩15分程度
地下鉄南北線東大前駅から徒歩10分程度
■参加費&募集人数
1000円・40人
■内容
1.趣旨説明
・「カフェと学びに思うこと:
場づくりの技術と科学をめざして」
中原淳(東京大学)
13:00 - 13:20 : 20min.
2.飯田さんプレゼンテーション
・「Cafeから時代は創られる」 セッション
13:20 - 14:00 : 40min.
3.Cafe time(30分)
・ネットワーキング
14:00 - 14:30 : 30min.
3.上田信行先生のミニワークショップ
14:30 - 15:10 : 40min.
4.グループディスカッション(30分)
舘野泰一さん(企画実施)
牧村真帆さん(企画実施)
15:10 - 15:50 : 40min.
5.ポスターセッション
舘野泰一さん(企画実施)
牧村真帆さん(企画実施)
グループディスカッションの内容を共有(30分)
15:50 - 16:30 : 40min.
6.リフレクション
16:30 - 17:00 : 30min.
■参加条件
下記の諸条件をよくお読みの上、参加申し込みください。
申し込みと同時に、諸条件についてはご承諾いただいて
いるとみなします。
1.本ワークショップの様子の写真、NPO Educe
Technologies、東京大学 中原研究室が関与する
Webサイト等の広報手段、講演資料、書籍等に用
いられる場合があります。
2. 欠席の際には、お手数でもその旨、
sakamoto@tree.ep.u-tokyo.ac.jp までご連絡下さい。
人数多数のため、多数の方の参加をお断りしている
状況です。繰り上げで他の方に席をお譲りいたします。
3. 3.本イベントで剰余金が発生した場合は、東京大学
中原研究室および、NPO法人 Educe Technologiesが
企画する、組織人材育成・組織学習に関係するシン
ポジウム、研究会、ワークショップ等の非営利イベ
ント等の準備費用、運営費用、および、組織人材育
成・組織学習に関する研究開発費用に充当します。
■どうやって参加するのか?
下記のフォームに必要事項をお書き入れの上、
sakamoto [at mark] tree.ep.u-tokyo.ac.jpまで
3月18日までにお申し込み下さい
(定員を超えた場合には、抽選といたします。
結果は3月19日に発表といたします。メールにてお知らせ
いたします。)
〆ココカラ=======================================
参加申し込みフォーム
sakamoto [at mark] tree.ep.u-tokyo.ac.jpまで
3月18日までにお申し込み下さい
(定員を超えた場合には、抽選といたします。
結果は3月19日に発表といたします。メールにてお知らせ
いたします。)
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上記の参加条件を承諾し、参加を申し込みます。
氏名:( )
フリガナ:( )
所属:( )
メールアドレス:( )
業種:下記の11つの属性から、あなたに最も近いものを
ひとつお選びください
1.研究者
2.学生
3.民間教育会社勤務
4.民間コンサル会社勤務
5.事業会社勤務(人事・教育部門)
6.事業会社勤務(事業部門)
7.個人事業主(教育・コンサル)
8.経営者
9.初等・中等教育の学校勤務
10.公務員・公益法人等勤務
11.その他
もしあれば・・・一言コメント
( )
〆ココマデ=======================================
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"学習・成長する個人"から"変化する組織"へ
ダイアローグ・チェンジ・・・
中原淳・長岡健著「ダイアローグ 対話する組織」発売中!
職場単位でご購読いただいているようです!
様々なブログに、読後の感想が掲載されています! ありがとうございます!
投稿者 jun : 2009年3月24日 08:57