研修の現実

 先日、ある方から、こんなお話を伺いました(一部、話に加筆・修正あり)。

 その方曰く、

 ---

 ○○研修で、クライアント先の研修施設に行ってみたら、どうも参加者の様子がおかしいんです。

 研修を始めて、参加者1人1人に「受講目的」をたずねてみたところで、その理由がわかりました。誰一人、研修を受ける意味といいますか、「ここにいる意味」がわかっていないのです。

「上司の指示で仕方なくきました」
「前にも似たようなのを受けたことがあるんですけど・・・また受講する必要があるんでしょうか」

 人材育成担当者と話をすると、

「この研修、うちが主催じゃないんだよね。うちがやっているのは、ロジだけです。

主催は○○事業部ですから。細かいことは主催者に聞いて。あっ、でも、主催の○○事業部の人間は今日来ていないみたいですね。でも、研修内容は、事前に参加者に書類を配付して説明してますよ。だから大丈夫」

 で、その書類を見せてもらったら、

「○○等級以上の方向けの研修です」

 とだけあったんですよね・・・。

 その書類を見ても、なぜこの研修を受けなければならないか、さっぱりわかんない。何が期待されているか、内容はどのようなものなのかもわからない。受講者が気の毒になるくらいでした。

 かくも、問題は根深いのですよ。

 ---

 多くの現場で、研修は、かくして「丸投げ」に「丸投げ」を重ねて、「ぺんぺん草もはえないような無責任状況」で実施されるのでしょうか。

 このような状況で、「効果をあげること」が期待され、仮に効果が上がらなければ、「あの研修は悪い」と言われることになるのでしょうか。

 悪いのは「誰」よ?
 仮に、効果があがらないのだとすれば、それは「なぜ」よ?

 TAKUZOでもわかりそう。

  

投稿者 jun : 2008年8月21日 09:14