映画 RENT(レント)を見た:

 映画「RENT(レント)」をビデオ借りてきて見ました。RENTと言えば、泣く子も黙る!?超有名ブロードウェイミュージカルですね。その映画版。

RENT
http://www.movies.co.jp/rent/

 この映画、ちょっと前に渋谷の文化村でやっていたんだけどね。僕が見つけたときは、最終日の前日でかなり混んでいた。で、見られなかったんですよね。ほんで、リベンジ(誰によ)。

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 RENTの舞台は1989年から90年のニューヨークです。地下鉄は「自殺したい奴が乗りにいく乗り物」だった頃の、まだデンジャラスな空間が残るニューヨーク。

 その中でも、芸術家を夢見るビンボーな若者たちが住むイーストヴィレッジから、物語がはじまります。

 登場人物は、自称ロックミュージシャンのロジャー、自称監督のマーク、ドラッククイーンのエンジェル、パフォーマーのモーリーン、モーリーンのパートナーでレズビアンのジョアン、ダンサーのミミ、大学でコンピュータ哲学を教えるコリンズ。

 彼らは、HIVウィルス、覚醒剤中毒、貧困など、それぞれに苦しみながらも、いつか「成功する日」を夢見て、お互い助け合いながら、イーストヴィレッジで必死で生きている。

 過去でもない
 未来でもない
 ただ、今この瞬間を真摯に生きたい

 この映画の背景には、彼らのそういうメッセージが通底していますね。

 うーん、なんか文字にすると、映画の雰囲気が伝わらないな。僕の筆力では無理。やっぱり、映画見てください(笑)。

 たとえば「HIV」とか、「覚醒剤」とか、「貧困」とか、そういう文字が並んでいるので、ここだけ読むと、「不幸どん底ストーリー」に感じるかもしれないけど、そんなことは全然ありません。

 幸せかっていうと、手放しで幸せじゃない。けど、不幸せとも言い切れない。
 ハートフルな話かというと、そうでもない。でも、かといって悲劇でもない。そういう不思議な物語です。

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 ちなみに、この映画、音楽、パフォーマンス、演出ともに、芸術の域にまで達していると思います。ミュージカルが嫌いでなければ、絶対に後悔しない映画だと思います。

 個人的には、映画中盤で、コリンズらが地下鉄にのって、「Snata fe(サンタフェ)」という歌を歌うシーンが好きなんですよね。

 Open up the restaurant at Santa fe...
Oh..Oh...Oh....

 サンタフェの陽光の下で、レストランでも開くか?みたいな歌ね。RENTといえば、「Season of love」がメチャクチャ有名ですが、この歌もいいですよ。

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 ところで、この映画は、ミュージカルがオリジナルだと言いました。実は、僕は、ブロードウェイで、数年前に見てるんだよね。確か、渡米して1ヶ月くらいでNYに遊びにいったのです。そのときに見た。

 でも、正直に告白します。
 内容が、全然わかりませんでした(笑)。
 アイツラ、何やってんだーって、鼻ほじって見てた。

 当時の僕の英語力でわかったのは、1)みんながアパートで住んでる、2)HIVで死んだ奴がいる、くらいです。細かいところなんて、全然わかんなかった。

 今回、映画見て、よくわかったよ(笑)。なるほどね、そういう話だったんだ。

 台詞がほとんど歌で表現されるんだよね。だから、非常に聞き取りにくい。

 ちなみに留学経験のあるカミサンも、今から10年くらい前に、この映画を見たんですが、彼女も理解していませんでした。

 映画を見る前は、

「ダンサーのミミはHIVで死ぬ」

 とか言っていたのに・・・・・・全然生きてんじゃねーか(笑)。クライマックスのシーンで、バリバリ歌ってんじゃねーか。

 死んだのは、エンジェルです(笑)。

 というわけで、もしかすると、これからブロードウェイにこのミュージカルを見に行く人も、この映画で予習をしていった方がいいかもね。

 ・・・なんだか、書いてて、ニューヨークに行きたくなってきたなぁ・・・。ニューヨークは喧噪にまみれた街ですけど、僕は好きです。嗚呼、近いうちに行きたいなぁ。

  

投稿者 jun : 2007年2月13日 05:00