鰊そばと鰤鉄火が美味い
料理にはすべて旬がある。
旬を意識しながら、その季節に一番おいしい素材をいただくことは、ニッポンのオトナに許された特権である。
日々の雑事に追われているオトナとしては、こんなときこそ、これを正統な権利として行使しないわけにはいかない。
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料理にはすべて旬があると書いたが、そば屋にも季節がある。
夏はぶっかけ、秋は新そばせいろと山菜、そして冬は、これである・・・鰊(にしん)そば。
今年も残すところあと2週間程度。ここ数日は冬一番の冷え込みに見舞われている。体の中から温まる「鰊そば」が、最もおいしい季節だ。
鰊そばには、身欠き鰊がのっている。正しい食べ方作法というものがあるわけではないが、僕の場合、まず鰊をそばつゆにどっぷりとひたす。甘露煮の甘露を少し落とすこと、鰊の身を柔らかくするのがねらいだ。
そこからは、少しずつ身を崩しながら、そばと一緒に食べる。これがたまらない。みりん醤油の味と、そばつゆが微妙に混じり合う。
ただ、あまりに鰊が好きなので、いつも鰊だけ先に食べ終わってしまうのが問題か。もし許されるのなら、鰊だけ、もう一枚おかわりしたい衝動にかられる。
「ちなみに、鰊をこしらえるのは面倒なのよ」と、なじみのそば屋の女将さんに聞いた。詳しいことは知らないが、油抜きをしたり、骨抜きをしたり、大変な作業があるらしい。
そうした苦労の果てに、今、自分が目の前にしているおいしい鰊そばがある。それを聞いただけで、さらに味わいが倍増するから不思議だ。
鰊そばはもともと関西のものである。東京のそれが関西のものとどれだけ違うかは知らない。僕は下記の店の鰊そばが好きである。大学からも歩いてすぐだ。
やぐ羅
東京都文京区湯島3-29-5
03-3836-3900
定休日:なし(月曜のみ午後3時まで)
http://www.yagura-net.com/
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ちなみに、食いしん坊トークのついでに、寿司のことを少し述べる。
寿司の冬の味覚といえば、エビ、ヒラメなどがすぐに思いつく。そして、もうひとつ忘れちゃいけないのが、鰤(ぶり)だろうか。地方によってはお正月料理としてかかせないのが鰤であろう「歳取り魚」とよばれる由縁である。
冬の鰤はめっぽう美味い。脂肪分がほんのりとのった鰤のお造りをつまんでいると、酒もするする進む。
だが、それ以上に、僕個人としては、ある寿司屋で、鰤を鉄火巻きにしてもらって食べたのが、忘れられない。
今一番あぶらののっている鰤を鉄火巻きにして食べる。これが最高の贅沢であった。
今年もそろそろ「鰤鉄火」を食べに行くか。
それにしても、もう1年たったんだなぁ・・・。
本当に1年たつのが早いなぁ・・・。
蛇の健寿司(夜のみ)
住所東京都渋谷区道玄坂1丁目20-4
電話番号03-3461-4288
http://maps.google.co.jp/maps?q=%E6%9D%B1%E4%BA%AC%E9%83%BD%E6%B8%8B%E8%B0%B7%E5%8C%BA%E9%81%93%E7%8E%84%E5%9D%821-20-4
投稿者 jun : 2006年12月12日 13:16