FOOD FORCE : ゲームを教育現場で利用する!?
ロールプレイングゲームをとおして食料援助を体験するゲーム「Food force」が公開されましたね。「ゲームの教育利用」、いわゆるシリアスゲーム(Serious game)というやつです。
今は下記のページからダウンロードできるようですが、先日、僕は国連WFP協会からCD-ROMをわけてもらいました。時間がないので、最初のミッションしかチャレンジしていませんが、(少なくともLook and feelは)「あぁよくできているなぁ」と感心しました。
Food Force
http://www.foodforce.konami.jp/
First Missionしかチャレンジしていないので、詳細なことはわかりませんが、おそらくゲームの部分は、「つかみ」といいましょうか、Motivationを喚起したり、いわゆるAnchored instruction的に使のがよいのかなと思いました。このゲームプレイだけで達成度をあげるというのではなく。
いや、それでむしろよいのだと思うんです。
授業者にとっては、このゲームプレイをはさんで、どのような授業を組むかが最大の問題のように思います。というと、一番重要なのは、「カリキュラムデザイン力」ということになるでしょうか。あくまで私見ですけれども。これを現場のセンセイにわたした場合、あのセンセイだったら、どう授業をするだろうなぁと考えていました。
ゲームには、Lesson planも同封されていましたよ。まだこちらには目をとおせていないですが、こういうものをちゃんとつくっているところが、さすがですね。
シリアスゲームについては、最近、本もでています。先日注文していたものが、もう少ししたら届くようですけど。
ちょっと前にはこんなのもでましたね。僕がまだMITにいた頃ですけど。ゲーム学術書がでたよーとかいって、結構話題になっていました。
最近では、シリアスゲームなんて言われているようですが、もともと教育工学の業界では、ゲームを現場でいかすというのは、すごく古いアイデアですね。いろいろなゲームが開発されてきましたけど・・・。阪大の研究室でも僕の知っているだけで、いくつかのゲームを開発してきたと思います。
実は、僕自身も、まだ大学院生だったころ、研究室の皆さんたちと教育用Webゲームをつくるという共同研究をしていた頃があります。
GEOTRADEというゲームなのですけど、貿易商になってみて、世界中をマタにかけて買い付けと売却をグループで行うというゲーム。地理的知識、経済的概念について、学んでもらうのが目的でした。
その開発プロジェクトを通して、ゲームを教育現場でいかすということの可能性も知りましたし、限界らしきものもわかりました。ゲームでねらってよいことと、ダメなことも感じることができました。
さらにはそれを研究にすることの難しさやオモシロサも、オボロゲながらわかったつもりです。あのねぇ・・・本当にさぁ、「教育ゲームを批評」したりするのは簡単なんですよ。あれがいい、これがいい、あっちはどうだ、これはどうだって言っていればいんだから。
でも、シナリオ書いて、アルゴリズムを書いて、インタフェースつくって、キャラデザインして、ゲームつくりますよね。で、それを評価するってのはね・・・本当におもしろいのですが、これは泣くね、かなり過酷な開発に入りますよ。心してかからないと。
そんなこんなもありますけど、僕自身は、ゲームには結構関心をもっています。
たかがゲーム、と侮るなかれ。
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投稿者 jun : 2006年3月 9日 18:52
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東大の中原さんがフードフォースとシリアスゲームについて書いていて、教育工学とシリアスゲームについてを掘り下げて考えるのにちょうどよいなと思ったので、呼応... [続きを読む]
トラックバック時刻: 2006年3月10日 12:30